いっちばん しゃばけシリーズ 7

著者 :
  • 新潮社
3.75
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本棚登録 : 1980
感想 : 213
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104507092

作品紹介・あらすじ

摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。お馴染みの妖がオールキャストで活躍する「いっちばん」、厚化粧のお雛ちゃんの素顔が明らかになる「ひなのちよがみ」の他三編を収録。大人気「しゃばけ」シリーズ第七弾。

感想・レビュー・書評

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  • しゃばけシリーズ第7弾。
    私は若だんなの親友三春屋の栄吉が和菓子作りを辞めそうになる「餡子はあまいか」と妖怪塗り壁と言われていたお雛ちゃんが白塗りをやめて可愛くなってしまったから起こる(笑)騒動の「ひなのちよがみ」が好きでした。
    特に栄吉の真っ直ぐで努力を惜しまない性格は大好きで、今は妖の鳴家しか好んで食べてくれない栄吉の作ったお菓子もいつかきっと本当に美味しく作れる時が来る、と信じています。
    世の中、要領の良い人が得をすることが多いけど、見てる人は見てるし、本当の喜びは努力した人だけがわかるのだろうな、と思いました。
    このお話、泣けます。
    でも、みんなが驚いた時
    「へ?」
    「はっ?」
    「きゅわっ?」
    ってさりげなく鳴家の驚きの声も書いてあったところは
    笑っちゃいました。
    畑中さん、時々ユーモアのある文章を盛り込まれるので
    そういうところも楽しみです。

  • 表紙をめくったところ、薬がモリモリ入った桶を持つ仁吉の顔。
    若だんなの代わりに菓子を食べる鳴家「誠に働き者であります」屏風のぞき「妖ってぇのは、いるだけで若だんなの役に立つんだろうよ」

  • ○いっちばん
    しゃばけシリーズ第7弾

    「いっちばん」
    スリが多発し親分が一太郎の元へ知恵を借りにやってくる時、妖たちはそれぞれ一太郎を喜ばせる品を用意しようと出かけるが…
    みんな可愛く、上手く絡み合い楽しい。

    「いっぷく」
    鳴家を探しているものがいるという噂がある中、京都から新たな店がやってきて、3店での品比べをしようという事になり…
    途中で気がつくが、前の巻の登場人物が出てきて嬉しい。

    「天狗の使い魔」
    管狐と酒を飲みたい天狗、狐にいなくなってほしい狛犬が、一太郎を人質にしようと衝突する
    一太郎の頭のキレぐあいが流石である。

    「餡子は甘いか」
    菓子職人栄吉の修業先に泥棒が忍び込む!しかし彼には砂糖を見分ける才があり…

    「ひなのちよがみ」
    商売のために一太郎にお店を紹介して貰ったものの、婚約者がいる身でありながら新たに婚約を申し込まれてしまい…
    久しぶりの登場で楽しかった。

  • 天狗や狐というのは存外ややこしいし、プライドも高く、まるで人間みたい。
    栄吉さんは頑張ってて、めげずに頑張ってて、尊いなと思う。そこまで好きなものに出会えるのも、素晴らしいことと感じた。
    冬吉の再会や、厚化粧をやめたお雛ちゃんのその後も知れてうれしかった。それにしても、志乃屋はお雛ちゃんが来ないのが気に食わなくて、一色屋の千代紙袋を真似て売り出すなんて、江戸時代のビジネスも大変なんだなぁ(正三郎を蹴落として、縁談を申し込むためってのもあるだろうけど、そんなことしたらお雛ちゃんに嫌われそう)

    家鳴り、うちにも居そうな気がするけど、会って話せたらいいのになぁ。

    脳内配役は変わらずSnowMan。
    若だんな:ラウールさん
    仁吉:岩本照さん
    佐助:宮舘涼太さん
    松之助:目黒蓮さん
    三春屋の栄吉:向井康二さん
    本作では、諦めずに菓子修行を重ねる姿がスノまでのデビューに重なる
    屏風のぞき:渡辺翔太さん
    秋英:阿部亮平さん

  • シリーズ第七弾
    短編集。

    いっちばん
    親分を助けるため出掛ける若だんなに佐助が顔を顰め、籠を薦め
    「…長崎屋が少し小さく見えてますよ」
    「つまりは家の近所じゃないか!」
    笑った。

    いっちばん
    三途の川であった冬吉と再会。

    餡子は甘いか
    栄吉が修行に出てる安野屋の主が良いことを言った。
    美味いと思った菓子を贔屓にする。修行何年目で作れるようになったなんて気にしない。

    ひなのちよがみ
    若だんなが手代達に合格をもらえず沈んでいたら、鳴家や屏風のぞきに鈴彦姫たちは甘いものを勧める。鳴家なんて、若だんな用のお菓子をわけてもらったのを、更に若だんなに勧めてるっぽくて微笑ましすぎる。

  • しゃばけシリーズ7作目。栄吉が菓子作りを辞めてしまわなくてよかった!

  • いっちばん→妖怪たちが、若だんなにプレゼントを考える
    いっぷく→長崎屋、西岡屋と小乃屋と品比べを行う。家鳴りを風呂敷の中に捕まえた小乃屋の七之助、家鳴りたちが見えるのか?
    天狗の使い魔→若だんな、天狗に拐われる!
    餡子は甘いか→あまりにも菓子作りが下手な栄吉は奉公に出たが、奉公先でライバル出現!栄吉は菓子職人を諦めてしまえのか?
    ひなのちよがみ→以前は分厚く白粉を塗り立てていた娘、紅白粉問屋一色屋のお雛さんが可愛くなって再登場。火事でダメージを受けたお店の再建と、許嫁の正三郎さんとの仲はいかに。

    の5話。

  • しゃばけシリーズ7作目。短編集。
    相変わらず面白い。
    離れに集まる妖たちが若だんなを励まそうと騒動を起こしたり、天狗と狐、狛犬のもめごとに巻き込まれたり、栄吉の挫折、三途の川から一緒に戻ってきた者との再開、雛さんたちの話などバラエティー豊か。
    また、再読しよう。

  •  幼馴染みの栄吉は他の店に修行に出てしまうし、兄の松之助も嫁を貰って新しい店に行ってしまうし、若だんなは寂しくて仕方ないだろうから、みんなで若だんなが喜ぶ贈り物をしよう、と張り切る妖たち。
     みんな若だんなのことが大好きすぎていとおしい。
     若だんなも相変わらずの病弱っぷりだけれど、店のことを考えて奮闘。でも寝込む。
     「頭痛い? お腹痛い?」と若だんなを心配してふとんの中に潜り込んで来たものの、先に寝てしまう鳴家たちがかわいい。かわいいー。

  • 2014.9.24再読
    しゃばけシリーズ第7弾
    松之助兄さんが結婚して離れ、幼なじみ三春屋の栄吉も修業に出てしまい、淋しい寂しい若だんな…
    別れがあれば出会いもある

    • いっちばん
    若だんなを元気にするために妖達が贈り物を探す

    • いっぷく
    長崎屋と小乃屋と西岡屋の品比べ会
    前巻の 冬吉 と再会!
    新たな友が出来ました

    • 天狗の使い魔
    若だんな、空を飛ぶ…というか、また攫われる
    大天狗六鬼坊と王子の管狐
    狐と天狗と狛犬の三つ巴

    • 餡子は甘いか
    安野屋へ修業に行った栄吉の話
    栄吉は本当に菓子作りが好きなんだよ

    • ひなのちよがみ
    お雛さんと正三郎さんの一色屋 再建の話
    己の店事は己で考えよ!ですね。

    いっちばん の仁吉と家鳴コンビの画を見たい…想像するとニヤニヤする
    仁吉の懐から顔出したり肩に乗ったり…ニヤニヤ
    いっぷく 七之助のしたたかッぷりもイイね!若だんなに 新たな友が出来て良かった!
    天狗 管狐が可愛い!兄や達に殴られて瘤作ってる狐達もかわいい 笑
    栄吉 立派になって…ホロリ
    お雛さん 正三郎さんの焦りがなかなか、ニヤニヤ

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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