ころころろ しゃばけシリーズ 8

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104507108

感想・レビュー・書評

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  • シリーズの順番をすっ飛ばしてしまったけど、まぁ大丈夫でした。

    普段は物語の主にならない仁吉と佐助がメインの話があって、またそれが普段とはちょっと味が違うくて面白いなぁと。


    このシリーズはふんわり切ない気持ちになるなぁ。

  • しゃばけシリーズ。第8巻。短編小説。はじめての・ほねぬすびと・ころころろ・けじあり・物語のつづき。
    短編ながら巻を通した続きもの。生目神登場の「はじめての」、若旦那の目が見えなくなる「ほねぬすびと」、若旦那の目病みを治すためにがんばる仁吉篇「ころころろ」、おなじく佐助篇「けじあり」、いよいよ生目神と対決「物語のつづき」。
    仁吉が若旦那を思う親心にも似たやさしい気持ちや、佐助の怖いもの知らずで無鉄砲な力強い情熱が過不足なく伝わってくる。彼らにそれだけ思われてもまだお釣りが来るような若旦那の魅力もまた心が温まる。伏線がうまい一作。

  • たまに、妖の登場数が増えるため、頭がごちゃごちゃしますが、
    それもまたよしですかね。
    続きを楽しみにしてます。

  • あまりにも良い人しか出なくて食傷気味
    ドラマ化がよくなかったね(笑)

    避けてたのですが久しぶりに読みました
    これは第八弾らしい
    やっぱほっこり癒される

    短編の様だけど繋がってって
    終わり方もまた続きがありそうです

    行目神様はどうなるのか

  • 今回も新登場の妖がどんどん増える。
    そのおかげで、人間の登場が少なくなっている。

  • 若旦那の目が見えなくなって、妖達が治すために奮闘。短編がつながって1つの長編になっている。佐助の話が良かった。

  • 若旦那の目がみえなくなった!!…のだから兄やたちはもっとあたふた取り乱してもらいたかった。w

  • 読後だいぶ経ってしまってるけど今更ながらに感想を。

    と言ってもほとんど忘れてるー。
    続きモノなのでほとんど意地になって読んでる気もする。
    つまり少々マンネリ気味(読者的立場が)。

    「けじあり」がちょっぴり異色でしたねー。
    あれ?このお話し、なんかおかしいぞ!?
    しゃばけシリーズを読みなれてるからこその違和感。
    まさに「けじあり」。

    でも、やっぱ、ちょっと飽きてきちゃったので
    ここらでひとつ若だんなに大人の恋、してもらいたいなー。
    妖や兄や達に守ってもらうばっかじゃなくて
    可愛らしい女性に頼られて守るカッコ良さ見たいなー。

    …って、それじゃ、若だんなじゃなくなっちゃうか…。

  • 神様の悲しい愛の物語。神様の時間軸と人間の時間軸から生れた悲恋物語。それに巻き込まれた若だんな。神様 断えるんだ~。

  • しゃばけシリーズ第8弾!
    ある日突然目が見えなくなってしまった若だんな。目の光を取り戻そうと,若だんなのまわりは大騒ぎ…!今回も,読むとほっこりした気分になれました。

  • 今年の一月に図書館で予約していたものがやっと一昨年回ってきました。
    読み始めたら数時間で読了。

    全5篇からなる本作。
    こうして独立した幾つかの短編が少しずつ結ばれて一つになった一冊、と言うのは読後の余韻が気持ちイイですね。ああ、まとまった。すっきりした。そんな読後感です。

    今回は正に時の流れ、ズレ、浦島太郎現象をちょっとずつちょっとずつ刻まれる内容でした。人間の私でもありますからね。大人になるにつれ、一日、一月、一年が早く感じられるようになり。これがまた更に年を重ねていくと、今度は逆に時間がゆったりと流れているように感じられるんでしょうか。

    生き急ぐ、なんて言葉がありますが。渦中にいる当の本人にはわからないことですよね。基準は己の時間、感覚だけ。

    本作では不本意ながら世話を焼く仁吉、と言うのに非常にニヨニヨさせていただきました。大変おいしくいただきましたよ!
    そして佐助の男っ振りに照れたり(笑)

    ああ、でもやっぱり皆揃って一緒にわいわいやっているのが一番好きです。寛朝さんもすっかり馴染みのファミリーみたくなって。

    全体的に甘酸っぱいような切ないような、キュンとくる一冊でした。

  • このシリーズ、頭が疲れているときは気分転換にちょうどいい。

  • 「しゃばけ」シリーズの第8弾の本作。


    若旦那の目が見えなくなった!!!!
    という大事件を
    いろんな角度から切り取った短編集となっている。


    若旦那の為に奮闘する兄やの仁吉と佐助は、当たり前だが、
    当の若旦那が居ない所で、厄介事に巻き込まれ、
    奮闘している仁吉と佐助の姿は新しく、
    彼らの新たな一面が見られるw

    それにしても、相変わらず鳴家たちはかわいい。
    お菓子大好き鳴家たちは、今回も食い意地貼りつつ頑張っている。

  • まずタイトルが好き。
    わかだんなのように素直に優しくというのは生まれ持った性質でしょうか?

  • しゃばけシリーズの、ええっと8冊目?もう8冊というべきか、まだ8冊というべきか。本当に人気シリーズになりましたよねー。

    ・まだ若旦那が12の頃のこと。日限の親分が連れてきたお沙衣は、母親の目を治すために7つの宝玉を集めるのだと言う。最近越してきた目医者が生目社を再建するために必要だと話しているらしいのだが…――『はじめての』
    ・若旦那の眼が突然見えなくなった!元に戻すために兄やも父も奔走したいところだが、間の悪いことに店では大問題が起きていたのだ。それは、伊勢のある藩のお武家様から贈答の荷(干物)を長崎屋の船で運んで欲しいと頼まれたことから始まった――『ほねぬすびと』
    ・若旦那の目を治すために必要な玉。それを持っている河童を探す仁吉だったが「河童をかじって悪鬼になる」という小ざさという人形憑物の女の子と同行することに。しかし面倒事も同行者も何故だかどんどん増えてきて…――『ころころろ』
    ・小間物屋・多喜屋の帳場机に毎日「けじあり」と書かれた紙が置かれる。はて?と不可思議に思う佐助だったが、妻・おたきが鬼を見、しかも退治するのだと言って聞かない。なにかが、おかしい…?しかし何が?――『けじあり』
    ・若旦那の眼が治らないのに業を煮やし、兄やらはとうとう生目神を捕まえた。目を返してくれるように頼むと神は問答をすると言い出す。物語のつづきを見事言い当てたら、という条件に妖らは張り切りだした。――『物語のつづき』

    計5作の短編集です。

    今回は「若旦那の眼の光」に関わる事件が主題。でも1話目から目が見えなくなるわけじゃない…あたりの構成が憎いなぁ。あれが無ければ最終話に重みが消えてしまっていたと思うのですよ。
    仁吉と佐助の奔走記も大層面白かった(特に仁吉。普段困らないタイプなので非常に面白い。離れの妖たちも同じ気持ちだったのだろう/笑)のですが、最終話「話のつづき」がなんとも…人でない者たちの視線から見ると、そうなるか!確かに理不尽極まりないよね鬼退治…。それを考えると一寸法師あたりの解釈も見てみたい気がします。ああ、でも真似しそうだなぁ鳴家たち(笑) 針の剣にお椀のお船…かわいい…

  • 若だんなの目が見えなくなって、仁吉と佐助がそれぞれ頑張る話。
    妖怪多め。でもやっぱり最後は若だんなの推理が冴え渡ります。

  • 読む順番を間違えた(ゆんでめてを先に読んじゃった)とはいえ、

    また夢オチかよ。

    と思わずにはいられない一冊。

    いや、佐助がまさかの同棲してる話がね…。

  • ≪内容覚書≫
    はじめての
    十二歳の一太郎は、熱を出して寝込み中。
    親分が一五歳になる紗衣という娘を連れてくる。
    紗衣の母おたつは、古田昌玄という目医者に
    品陀和気命(ほむだわけのみこと)の社を建てれば、
    目が治ると言われ、高価な七宝の鎮壇具を手に入れるため、
    七宝を結納の品に加えた者を、紗衣の亭主にすると言いだした。
    若だんなは事件を解決できるのか。

    ほねぬすびと
    聞き慣れない音で目が覚めた若だんなは、
    目が見えなくなっていた。
    長崎屋は大騒ぎ。若だんなが全てである仁吉と佐助。
    目を治す方法を探しに行こうとする彼らを説得し、
    仕事へと向かわせる。
    その頃長崎屋は、国元から江戸まである品物を
    船で運ぶ依頼を受けていた。しかし、品物が消えてしまい…?

    ころころろ
    仁吉は、若だんなの大切な物を持つ河童を探す途中、
    小ざさという少女と出会う。
    小ざさは、長生きして母親を見つけるため、
    河童を食べて悪鬼になるという。
    仁吉も初耳のその話をしたのは、河童本人だという。
    仁吉は河童の居場所を知る小ざさを連れて行く事となるが、
    成り行きから人間の子供万太、
    妖のろくろっ首と唐傘まで加わり…。
    苦労する仁吉のお話。

    けじあり
    おたきと夫婦二人で、多喜屋という小間物を扱う
    小さな店を営む佐助は、ある朝、”けじあり”と
    書かれた紙を見つける。
    それから毎日、朝起きると”けじあり”と書かれた紙が
    見つかるようになり、やがて佐助が知らない間に
    店は大きくなっていき…?


    物語のつづき
    仁吉と佐助によって、広徳寺に置かれた神用捕り罠に
    神様が捕まった。それこそ、若だんなの目から
    光を奪った生目神であった。
    生目神は、自分の問いに答えられたら目を返すと約束する。
    人間が嫌いな様子の生目神が気になった若だんなは、
    その訳を知る好機だと考える。
    果たして若だんなは、光を取り戻せるのか。

    ≪感想≫
    一話一話独立しているが、
    若だんなは目が見えなくなる事件が根底にある連作。

    『はじめての』は、現代でもありそうな詐欺のような
    宗教のような目医者の登場にヒヤヒヤした。
    人間、身体が弱ると心も弱るよね、健康一番と思いつつ、
    身体が弱くとも心は強くあろうとする一太郎さんの
    強さを感じた。
    珍しく若だんなが女性にひかれる描写があった。

    『ほねぬすびと』で、若だんなの目が見えなくなる。
    解決するのか…?と思ったら、連作だった。
    しゃばけシリーズは、短編だと思って読んでいると、
    たまにこういう仕掛けがあって、不安にさせられる。
    消えた品物は、まぁ、そういう結末だろうな、と言う感じ。
    それぞれのお話は、どっきりしないんだけれど、
    予定調和を崩されるせいか目が離せない
    不思議なシリーズだな、と、改めて思った。

    『ころころろ』は、仁吉さんがひたすら苦労していて笑った。
    有能な人が困惑している様、っていうのは、なぜか楽しい。
    ふりまわされる仁吉さんもすてきでした。

    『けじあり』では、佐助が主役。なんと奥さん…!?
    全国の佐助ファンの独身女性が泣いたに違いない。
    でも、途中から様子がおかしくなって、最後には一安心。
    これも『ほねぬすびと』と同じで、
    結末はこうなるだろうな、と思っていても、
    なぜだか不安をかきたてられた一作。

    『物語のつづき』。
    ようやく若だんなの目から光を奪った神様登場。
    ……この神様、いろんな点でマヌケさん…??
    若だんなの狙った理由がイマイチわからないままだったが、
    神様も寂しい生き物?だな、と思った。
    いずれ先に死んでしまうであろう若だんなと
    妖たちとの関係を思って、ちょっと切なくなった。

  • 若旦那と生目神様の話。
    しゃばけシリーズ8作目。
    今回も楽しく読めました。なかでも仁吉と佐助、それぞれの話が好きかも。最後の生目神様の問答は少し切ない。

  • 若だんなの目が・・・

  • 生目の神さま

  • 若旦那ったら相変わらずかわいらしい人ですね。
    病弱なあまり、兄やたちに過保護にされているのにとっても素直に優しく育って・・・。
    爪の垢を煎じて息子に飲ませたいくらいです。

    それにしても、神様も結構大変なんですね~。

  •  それぞれは短編なのですが、メインストーリィは、突然目が見えなくなった若だんな、その原因を突き止め、回復させるべく奔走する妖たち、でした。
     
     若だんな12歳の頃からの因縁がうまく生目神に繋がってました。神様が玉を捜していた理由が切なかった。
     ただ見た目の描写がなくて(たぶん、なかったと思う?)ちょっと神様が想像し辛かった。
     どうも話の流れからして人型なのかな?

     好きな話は「けじあり」
     佐助が夢の中に入り込み(もちろん若だんなのために)おたきと夫婦として小間物屋を営む。その佐助もホントいい旦那だったんだけれど、若だんなが驚いてはいけないから、と大声を出さなくなった佐助っていう件が面白くて。どれだけやねん!という。手代二人の筋金入りの若だんな甘やかしが見てて楽しい。

  • 病弱な若だんなと妖が奮闘するしゃばけシリーズの第八作目です。

  • シリーズの中でも好きなほう。
    次が待ち遠しいです。

  • 生目神と若だんなの話。

    短編かと思ったら、全編が生目神につなかがる話で結局長編でした。

    目が見えなくなるため若だんながいつも以上に引きこもりで、そのためか文章もまどろっこしく、ちょっぴり読みづらかったかな。

    神様と人間の道ならぬ恋。
    思考回路も違えば、時間の感覚も違いすぎて、なんて人間ってはかないのかしら。

  • 『しゃばけ』シリーズ第8弾。
    若だんなの目が見えなくなる!神の祟りか、河童のいたずらか。。。
    今回も様々な妖たちが大活躍。若だんなの子供のころに布石が。
    大江戸妖ファンタジー。

  • 林さん本

  • 読んでいて、わずかなまどろっこしさを感じる部分はあるけれど、妖たちのかわいらしさ、人間の思いやり、どうにもできない気持ち、そういうものがとても丁寧に書かれていて暖かい気分になります。
    神様に視力を返してとお願いする時、若だんなは、ほかの目の見えない人のことを鑑みている感じはなかったな、とふと今思いました。心やさしい若だんななら、ほかの人のことも少しは気にしそうなものなのに。気にしすぎかな。

  • とても身体の弱い若旦那の友達は妖怪たち。若旦那のお世話をするのも妖怪。病気で寝込んでる時に話し相手になるのも妖怪。決して広くない若旦那の世界は妖怪たちによって広がっていく。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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