ゆんでめて しゃばけシリーズ 9

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1959
感想 : 239
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104507122

作品紹介・あらすじ

身体は弱いが知恵に溢れる若だんなの、史上最大の後悔。ズレてはいるけど頼りになる妖たちも、今度ばかりは、助けられない?「しゃばけ」シリーズ第九弾。

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで読んで、ほっとしたけれど、なんだか寂しいような。人生の分かれ道。

  • 前回は、どこか小憎たらしかった生目神様が、今回は若旦那さえ知らぬ内に問題を解決…。明日の敵は今日の味方。若旦那の人柄がなせる技ですね。
    9巻では、色んな意味で大人な若旦那を垣間見れて、少し寂しいよう、誇らしいような不思議な読感がありました。面白かったです。

  • 選ぶべき道をひとつ違えると、その後の人生が大きく変わってしまうというお話。
    最初から急展開で戸惑いながら読んだけど、最後には丸く、というかあるべき所に落ち着いてくれて安心した。
    短編でもあり、長編でもあるような巻でした。

  • しゃばけシリーズ・9

    時系列をさかのぼって、物語は進む

    普段とは少し違った語り口で、新鮮だった。そして、いつになく悲しい

    屏風のぞきと、本当に会えなくなってしまうの?と始終眉間にシワ寄せながら読んでしまった(-.-;)

  • だいすきなしゃばけシリーズ♪なんかもう、安定してきたぶん、おおきな展開は期待できないのかなぁ、かといって、主役級になにかが起こるのも望んでないし、、というような時期に、えええ!屏風のぞきが!!そんな…。。。。。というパンチを与えつつ、最後には、それを見事に帳消しにするという。これはちょっと爽快だったし、なんか哲学的な学びもあった。どんなに順風でも逆風でも、人生は選択肢の連続で、いま選んできた道を歩んだばかりに、出会えたはずのもの、体験できたはずの世界を捨てている、、そういう捉え方もできるよね。つまるところ人生はいちどきりだけど、失った世界に空想をひろげたら、ひとの人生は何層にも可能性と後悔に満ちているものなんだよなぁ。結局もとの世界におさまっておわった今回、次はどういう出来事が待っているのかなぁ。このシリーズ、ずっと続いていくのか、それとも作者はさいごの話をすでに考えているのか。。。。まだまだ読みたい好物シリーズです。

  • 右に行くか左に行くか、そのとき間違えたら?
    「ゆんでめて」「こいやこい」「花の下にて合戦したる」「雨の日の客」「始まりの日」
    屏風覗きの行方を気にして探し求める若だんな。
    恋人が出来たかも知れなかったのにねえ?

  • しゃばけシリーズ9作目。
    「花の下にて合戦したる」と「雨の日の客」が好きです。
    やはりしゃばけは春のイメージ、桜が似合う。
    鈴彦姫は可愛いなぁ。そして禰々子姉さんかっこよすぎて惚れた。
    佐助が手玉に取られている様子は珍しくって面白かったです。
    目の前の道を弓手(左)へ進むか馬手(右)へ進むか、それだけのことで待ち受ける未来は大いに変わってくる、というお話。

  • どうなってしまうのか、不安な気持ちで読み始めたしゃばけシリーズ。この終わり方って。。。「おね」の話が一番好きです。

  • 巻がすすむごとにシリアスな展開が所々に含まれるようになったと思いますが、それでも長崎屋の面々は相変わらずなのだなぁと安心できるのがこのシリーズのいいところのように思います。きっと、長崎屋の妖怪たちは若だんなが居なくなったとしても嘆かないのではないかな、などと。


    大切なものを取り戻したとき、別のものを失わなければいけない。
    そもそも進むべきでなかった道で得た縁は、得るべきではなかった縁なのかなぁ…。

    勿論、これから何が若だんなを待っているのかは判らないのだけど、若だんなが憎からず思ったであろう人とはもうこの先会うことがないのだとしたらちょっと寂しいですね。

  • 「しゃばけ」シリーズ史上もっとも重苦しい幕開けです。特に屏風さんファンの私にはかなりつらいものがありました。若だんなの悔恨も痛々しいし。こんな物語は、あまりにも悲しい!
    だけど読み進むうちに「これは!?」という気分に。なるほど、こういう構成でしたか~。読み終わると、ほっと安心できます。
    お気に入りは「こいやこい」。ストーリーの面白さもさながら、ひさびさにかなりの謎解き要素もありますね。かなめのキャラもいいし。だけど最終的に○○が変わってしまったということは、若だんなと彼女はもう出会えないのかな? それが少し残念です。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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