とるとだす

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著者 : 畠中恵
  • 新潮社 (2017年7月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104507238

とるとだすの感想・レビュー・書評

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  • しゃばけシリーズ、なんともう第16弾!
    ますます面白い。
    効能書きの“盛り”や、文春砲みたいな「よみうり」のゴシップ記事、うわさと縁談に目の色を変えるオバチャンたち…と、現代とまるで変わらない江戸はにぎやかだ。
    そこへ、妖と神さまと坊さんも加わって…

    【薬は用法用量を守って、正しくお飲みください】
    今回はこれに尽きる。
    なのに、籐兵衛さん、薬種問屋のあなたがどうしてこんなことに…
    若だんなは、父・籐兵衛さんをなんとかして薬害から救おうと奔走!


    『とるとだす』
    上野広徳寺にて、高僧・寛朝さんが開いた薬種屋たちの集まりで事件が!
    「効能書きが多すぎる!本当に効くものだけを書きなさいっ!!!」
    寛朝様、お叱りごもっとも!

    『しんのいみ』
    江戸の沖に突然現れた島影。
    そこへ入るとだんだんと記憶が失われていくというが…

    『ばけねこつき』
    江戸の大店の従業員はほとんど住み込み。
    見習いのうちは給料も出ず、のれん分けで店でも出さなければ結婚もできない。
    この状況から起こる悲劇は多い。

    『長崎屋の主が死んだ』
    異形のものも多く登場する若だんなの身の回りだが、心底震えるような恐ろしいものが現れた。
    悲しい姿になってしまうのも、自分も人も不幸にしてしまうのも、結局は“心ばえ”の問題なのではないか。

    『ふろうふし』
    「しんのいみ」とも通じる、おとぎ話と絡んだテンポのいいお話。
    大団円。
    途中ちょいちょい熱を出したが、今回の若だんなはアクティブだった!

  • 初出 2017年「小説新潮」
    人気のしゃばけシリーズ16作目

    長崎屋の主藤兵衛が薬種屋の集まりで、若旦那の病弱を治すという薬を何種類も飲まされて、人事不省に陥る騒動から始まる5話。

    江戸湾に蜃気楼が現れて、藤兵衛を元に戻す「枕返し」を探す若旦那が呑み込まれ、蜃気楼の主の蛟龍が龍になって天に昇る時に戻ってくる第2話。
    「化け猫付き」と噂されたお嬢さんを嫁にもらってくれと押しかけて来た染物屋の主人と奉公人の話は、怪異譚ではなく主従の信頼と失望が原因の第3話。
    4話目はちょっと怖い。怨みを抱いて井戸で死んだ「狂骨」に呪われて襲われたため、若旦那が原因を突き止める。
    最後は大黒天から、常世の国の少彦名に薬を貰うよう勧められて若旦那は空を飛んで行くが、少彦名は江戸に来ていてひと騒動。

    いつもの心優しいファンタジー。
    若旦那が店の帳場に座ったり、父親のために頑張ろうとする姿が、もう少年ではなく成長したなあと思えるし、初めて母から頼りにされて感動したのはちょっとこっちも嬉しくなった。

  • 半日で読了(*^_^*)
    若だんなのおとっつぁん、藤兵衛が倒れ、回復するまでを短編で綴る。
    ・とるとだす・・・薬種屋の集まりで藤兵衛が倒れた原因は?
    ・しんのいみ・・・蜃気楼の島へ行ってしまった若だんな。
       果たして江戸に帰れるのか?
       “さみしがり屋”がキーワード。
    ・ばけねこつき・・・押しかけ縁談と化け猫の関係は?
       身を粉にして働いたのに何も得られなかった無念。
       いえいえ、得たものはあります。
       それがハッピーエンド?に繋がるのだから。
    ・長崎屋の主が死んだ・・・無念・無常の恨みが理不尽な怪異となる。
       その祟りの矛先の相手は?不条理が怖い作品。
    ・ふろうふし・・・つまり、不老不死。久々に神仙登場!

    人、妖、神仙の想いとすれ違い。
    人は一人ではない、助けを求めれば誰かの手が伸びる。
    それにしても、若だんな。身体は弱くても心が強くなったね。

  • 動くかな!?
    と思ったら動かず。
    ほっとしたような。
    モヤモヤするような。

    狂骨の話は、人の想いと恨み、久しぶりに怖いお話でした。
    こういう話はしゃばけとしてもっとあると良いと思う。
    妖と暮らす長崎屋だからこその闇との向かい方が見れる気がするから。

    最後の話はauとコラボしてるのかと思ったぜ。

  • 若だんなの おとっつぁん が大変な事に!Σ( ̄□ ̄;)若だんなの病を治す薬を試すため、たくさん飲みすぎて倒れちゃった\(゜o゜;)/おとっつぁんの薬を抜くため、いつものメンバーが奔走する(゜゜;)というのが大筋だけど、狂骨の恐ろしく、悲しい話が心に残った(T-T)今回は少しアクティブな若だんな(^^)少しは体が丈夫になってきているんだな♪

  • 図書館に予約してから半年ほどで回って来ました。

    各話メモ
    『とるとだす』
    和薬改会所について説明が特に無かったのでスマホで調べました。

    『しんのいみ』
    屏風のぞきって若だんなに対して敬語だったっけ。

    『ばけねこつき』
    屏風のぞきのモノローグ。よく気のつく三枚目キャラ(見た目は二枚目であれ)は好きです。

    『長崎屋の主が死んだ』
    ちょっと伏線がわかりやすすぎたかも。
    〝なかろ〟って若だんなの口調、大人びてきたなぁ。
    長崎屋の主、最後語られていないけど、一度亡くなった兄の魂から生まれたと言う話を知っていて、なのかな。
    でなきゃ若だんなの方へ恨みが行くとも思えないし。若だんなは助かって生きているわけで。

    『ふろうふし』
    あれ、あのことどうなった? は最後に長屋で語られるパターンでした。

    全体感想
    いつものしゃばけでした。作品内での江戸当時のあれこれについて説明が省かれるようになってきましたね。しゃばけも16作目とのことで、時代物読み始めにしゃばけを手に取った読者もこなれてきてるからいちいち説明邪魔くさい! ってことなのかも知れない。

    そして、前作と間があくので毎度〝若だんな、何歳だっけ?〟となっている。

    口調とかがよく把握できてないのか、あれ、このキャラがこんな喋り方するのか。となりがち。

    ストーリーに関してはあまりこれと言った進展はありませんでしたね。いつもの短編集。うーん! 何て言うか、伏線と回収のバランスがしっくりこないものが目立ったかも知れない。

    取り敢えず、鳴家かわええです。寛朝さん素敵です。

  • しゃばけシリーズ第16弾。今回は長崎屋の主藤兵衛が倒れたため、体の弱っちい若だんなが蜃気楼にとらわれたり、神仙に出会ったりして活躍する話。許婚がいる若だんなに縁談が舞い込んでくる話はいまひとつぱっとしなかった。狂骨の話はじわじわと恐怖がせまってきて恐かった。わかりづらい巻かもしれないが鳴家、仁吉、佐助その他の登場人物が生き生きしている安定しているシリーズ。続けてほしい。

  • 今回は若旦那の父、長崎屋入り婿の藤兵衛がいろんな薬を一度に飲んで意識不明になるところから、若旦那が治療のために奔走するという筋。まず薬を商う藤兵衛ならある程度の和漢薬の知識があるはずなのに、健康な人間が飲んだって毒になるだけだというのがわかってないのがおかしい。さらにいろんな薬を考えもなしにブレンドするのはおかしい。これは敵対組織とかに無理に飲まされたほうが話しとしては通りやすいけどねぇ。ともかく、違和感つきまといます。若旦那がさして寝込まずに兄やたちもイマイチ活躍しなかったし。大黒がでてくる章でも一寸法師となれば少彦名で非時香菓で島子って浦島子/浦島太郎しか頭に浮かばんし、御伽草子ときて出て来たのが金時となると坂田金時/金太郎さんやし、現代の御伽草子などに疎い人間が出てくるのならともかく、今よりも娯楽バラエティのない江戸時代設定の登場人物が混乱する設定には無理がありすぎると思うが、、。ともかく、これで16巻か、最初の頃にくらべてどんどん軽さがましてきているので読んだことすら記憶にのこらないようになってきたが、プロットはともかくキャラの影が薄くなってきているのは少し悲しい。

  • 狂骨の話が怖くて面白かったです。
    裏表紙のイラストや短編のタイトルから、藤兵衛さんがいよいよ!?と思いましたが、丸く収まって安心しました。

  • 江戸の妖たちと病弱な薬種問屋の若だんなが織り成すユーモアたっぷりのファンタジックなシリーズ第16弾。今度はどんな事件が展開するのか、ワクワクしながら読みました。

    まずは薬問屋の集まりに赴いた、薬種問屋長崎屋の主藤兵衛が急に倒れた所から話は始まります。若だんなや妖たちの調査だと、藤兵衛は若だんなの病弱な体質を治すよい薬があると、薬問屋の仲間から薦められるままに、何種類もの薬を試薬したとか。生きているけれども、大量に飲んだ薬の副作用で、意識は戻らず、眠り続けたまま。若だんなたちは、薬の毒を消そうと、蜃気楼に住む妖「枕返し」を訪ねたりして悪戦苦闘します。挙句の果てには、薬種問屋が捜している薬なら不老不死の薬に違いないとか、あらぬ噂がたてられ、若だんなの命まで狙われる始末。

    そんなこんなのドタバタ騒ぎが書かれた5つの章。倒れたままの父親を思う病弱な若だんなが、とても頼もしく描かれていました。シリーズも16弾になると、若だんなもここまで成長してくるのですね。
    貧乏神の金次や付喪神の屏風のぞきなどおなじみの妖たちも、それなりに愛着がわいてきます。そしてなんといっても、ピカ一でかわいい鳴家とよばれる小鬼たち。若だんなは成長するのですが、周りの妖たちは歳をとらず、このまま若だんなが天寿を全うするまで、若だんなのことを見守り続けるのだろうなと、温かい気持ちで読み終わりました。
    次回はどんな事件が起こるのか、鳴家の活躍も楽しみです。

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