333のテッペン

著者 :
  • 新潮社
3.41
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本棚登録 : 344
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104525041

作品紹介・あらすじ

そのテッペンで死体ハッケン、東京タワー立入禁止。数に呪われた男。謎に愛される少女。東京タワー、東京ビッグサイト、東京駅、東京スカイツリー。東京中がミステリー空間に変貌する最新・最速エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  •  ああ、佐藤友哉だなあ、好きだなあこの感じ、と思いながら読んでいた。
     主人公は決して事件に深入りしようとしない。トリックだとか謎だとかにも興味を示さない。探偵役が解決の役割を担っても、事件のすべてが明かされるわけではない。それで終わってしまう。自身は決してふつうではないのに、いやだからこそ、ふつうであることの重み、大切さを説く。
     そのあたりの、斜に構えた感じが、ああわたしの好きな佐藤友哉の本だなあという冒頭の感想につながる。

  • 2010/12
    本編の外に壮大なお話を匂わせる、得意のパターンですね。
    伏線を回収するしないとかって話ではなく。。
    ストーリーというものい対する信頼

    ストーリーなんて所詮作り物でしょ、作れるんだよ。
    って背反する思いが読み取れて好きです。

  • 日常がぐらりと揺れて立ち消える瞬間の描写がとても良い。

  • ほかの方同様ストーリーテラーで333・444・555を読んで
    666狙い。

    う~ん。。。主人公の謎は解けずじまい。
    でも こういう名前を変えて とか組織について詳しければ
    創造をふくらませることができるのか??

    監察官の存在は知っているけれど。。

    けれどとりあえず、日常が好きだという発見と
    決して消えているのではなく、簡単に出てくるソレに
    今回は彼女の存在で打ち勝ち?
    ケータイに登録するという希望的展開ではあったかな。。

  • 神戸の連続児童殺傷事件の犯人の更生後をイメージした作品か?
    主人公の人物像もはっきりしない。
    一応ミステリーなのだけれど、事件の解決もあいまい。
    全てが中途半端でスッキリしない。

  • 『Story Seller 1、2、3』で3章目(『333のテッペン』『444のイッペン』『555のコッペン』)まで読んだので、最後の1章(『666のワッペン』)だけ読みました。

    どういう訳か次々と事件に巻き込まれる主人公の土江田。その度に忘れたい記憶がよみがえる。忘れたい記憶とは何なのか?それが知りたくてこの本を購入しました。

    私の予想とは少し異なりましたが、暗い過去から逃げられない土江田に明るい未来の兆しが感じられる結末にこちらも安堵しました。

  • 『Story Seller』で読んだ333、444の続きが気になって借りた。結局最後まで土江田の過去の謎は解けずじまい。ストーリーも私にはあんまり理解できなかったかな。この微妙に謎を残すという展開は777があるというフラグ?2011/395

  • ストーリーセラーで続きが気になり読了。
    最終話の「666のワッペン」は正直他の作品と比べてしまうと物足りないのですが、それすら何かしらのストーリーを期待している素人の考えることなんだろうか、と考てしまった。
    「普通」でいることを強く意識するような状況は「普通」とは言えない。
    「特別」であることを意識する「普通」の人と合わせ鏡のようだ。
    一度社会を逸脱してしまった人は、常にこの命題に付き纏われ、それと知らずに炙り出される哀しい性なのか。
    会話のテンポもよく、普通を求める主人公、土江田と赤井探偵とのコンビがよかった。

  • 過去に秘密のある土江田は,フリーターとして普通の生活をしようとするが,
    普通でない事件に巻き込まれ,その都度女子高生探偵の赤井に出会う。

    登場人物にあまり魅力を感じられず,謎解きもあまりすっきりせず,
    楽しめなかった。

  • 666の中島くんはきっとひなたの猫みたいに目を細めてたんだろうなって。土江田くんに「いいなあ」って言うとき。 あと 毎回事件に巻きこまれるなんてまるで探偵助手みたいですね って台詞気に入ったわ。 赤井さんと土江田くんのお話はシリーズでは ないの?そうなの。残念。

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著者プロフィール

1952年北海道釧路市生まれ。
1974年に北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業(美学・美術史専攻)。1976年に北海道教育庁北海道新美術館建設準備室の学芸員、翌年には北海道立近代美術館学芸員となる。1985年北海道立旭川美術館学芸課長。1990年からは北海道立近代美術館に戻り、2004年同館学芸副館長。2012年から2022年まで札幌芸術の森美術館館長を務める。この間、それぞれの美術館で数多くの北海道ゆかりの作家の個展や現代美術展を企画開催。
現在、AICA国際美術評論家連盟会員、北海道芸術学会会員、北海道美術館学芸員研究協議会会員。また旭川市中原悌二郎賞、札幌市本郷新記念札幌彫刻賞、ニセコ町有島武郎青少年公募絵画展、北海道陶芸展などの審査員を務める。

「2023年 『北の美術の箱舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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