風が強く吹いている

著者 :
  • 新潮社
4.42
  • (2047)
  • (794)
  • (547)
  • (21)
  • (10)
本棚登録 : 6209
感想 : 1386
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104541041

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2年前にやってたアニメがとてもすきでした。

    原作読んでいなかったと手を伸ばし読んだ原作も、
    素晴らしかったです。

    競技である以上
    孤独でもあり苦しさもある。
    でもなぜ走るのか
    速いだけではなく強いということを表す部分は涙が流れました。
    キャラクターそれぞれを掘り起こす
    箱根駅伝当日は特に自分もニコチャンや、キングのように、この時が永遠につつけばいいのに。そう思いながら読んでいました。贅沢な時間を過ごせたな。

    アニメとは設定に違いがあります。
    原作はさらに青春の透明感が強かった

    作者の三浦しをんさんが登場人物の名前はキャラクターのイメージや人柄が入ってるというインタビューを見て、清瀬灰二という名前も、蔵原走という名前も改めてピッタリで愛おしさが増しました。また3年後とかに読みたい。

  • 長距離という、永遠に独り孤独な道を走っていく。
    目的は、人それぞれの思いを秘めて。


    箱根駅伝に対する気持ちが、だいぶ変わってきた。

    走るとは何か・・・それを追求し、愉快な仲間と夢の箱根を目指す!!
    努力は、無駄ではない。実る!ことを、実感させられた。

    ハイジさんと、走(カケル)とのコンビが素敵です♪

    図書館で借りた本なので、人生で迷った時悩んだ時に再読したいため購入を検討中(笑)


    -追記-
    思い切って、買ってしまいましたヽ(^o^)丿

    • しをん。さん
      kwosaさん

      はじめまして(^^♪
      こちらこそ、ご丁寧にありがとうございますヽ(^o^)丿

      私もお正月にこの単行本の方を購入してみまし...
      kwosaさん

      はじめまして(^^♪
      こちらこそ、ご丁寧にありがとうございますヽ(^o^)丿

      私もお正月にこの単行本の方を購入してみました♪
      どうしても、内容が忘れられなくて…。

      フォローありがとうございます(●^o^●)
      これからも、よろしくおねがいします
      2013/01/23
    • HNGSKさん
      紫苑さん、おひさしぶりです。
      私もこの本大好きです。
      私も、図書館で借りて、そしてたまらずに買ってしまいました。
      紫苑さん、おひさしぶりです。
      私もこの本大好きです。
      私も、図書館で借りて、そしてたまらずに買ってしまいました。
      2013/01/23
    • しをん。さん
      ayakoo80000さん
      お久しぶりですヽ(^o^)丿

      一緒ですね♪
      図書の本で借りると、内容が忘れられなくて
      本を購入…。
      それだけ、...
      ayakoo80000さん
      お久しぶりですヽ(^o^)丿

      一緒ですね♪
      図書の本で借りると、内容が忘れられなくて
      本を購入…。
      それだけ、魅力のある本ということなのですが(笑)
      2013/01/24
  • 図書館で借りて読んだが、手元に置いておきたい一冊となった。

    他の方の書評を読んだ(Amazonなど)が、辛口の評価も少なくない。その大半が「リアリティのなさ」であった。

    確かに寄せ集めの集団、しかも多くは素人。
    で予選会を通過し、最終的には信じられないような結果を残すのだが、そんなに箱根は甘くない、作者は箱根駅伝をなめている、愚弄すらしている。
    そんな強烈な批判を述べる方もいる。

    それもまた一理。

    確かに“カンタン”に本選出場を決めたような印象があるし、五区の選手なんか、本当にそんな状況だったら走れるわけがない、といった「突っ込みどころ」はままある。

    しかし、だからといって、箱根を軽視しているか、愚弄しているかというと、答えは「NO」である。
    そんなに安易に本選出場できるほど、箱根は甘くないと思うからだ。これを読んで、「なんだ、箱根って案外楽に出れるんじゃん。」などと思う人はいないと思う。10人の走る様を読めば読むほど、自分の全てを賭けて挑戦する価値のある、尊いものだ、と思えてくる。

    この作品はドキュメンタリーではない。箱根駅伝という素材を通して、一つのことに賭けることの意味や値打ち、走ることの意味、仲間との連帯感などといった、青年期だからこそ味わえる感動や瑞々しさを表現する作品なのだと思う。

    僕はむしろ、本物の箱根駅伝でテレビに映らない下位の大学の走りやその裏にあるドラマにもっと触れたくなった。来年の箱根駅伝を早く見たいと思った。そして、走ることの喜びをあまり感じないまま終わった僕の高校時代に戻りたいと思った。

  • 間違いなく生きてはいるのだけれど。

    実際に、
    「今、生きている」事を実感している意識って、
    私の場合、特に無いな。と感じてしまった。

    無意識に繰り返す呼吸。
    規則正しく、心臓に負担かける事もなく、
    穏やかに、
    心地よく、
    まるで、息をしている事を忘れなさい、なんて
    暗示をかけられているか、のごとく。

    だから、
    彼らの走りを傍観していて、
    いろんな意味で胸が苦しくなった。
    いつもの呼吸が激しく乱れた。

    走る事に何の意味がある?

    チームの為に、死力を尽くさなければならない理由とは何?

    走らなくても
    人は生きていけるのに、

    何故、彼らは10人がそれぞれの区間に、
    何もかもを注ぎ、次のランナーへと托す襷に全てをかける事が出来たのか?

    「俺は知りたいんだ。走るってどういう事か。」

    心が体をどうしようもなく、突き動かす事がある。
    それは、一体何故だろう?
    どこから沸いてくる思いだろう?

    人によって、心にふつふつと芽生えるそれは
    全く異なるとは、思うけれど。

    疑わず、その芽を摘まず、
    心の赴くまま、目の前に現れた「道」を
    ひたすら突っ走ってみよう、と、決めた彼らのほうから、
    強く風が吹いてくる様な気がした。

    それは、間違いなく「生きている」事を実感させてくれる風であった。

  • 新春1冊目。明日からの箱根駅伝前に読み終えようと、一気に読了。面白かった!!なるほど、10人分を一人ずつ丁寧に描ける「駅伝」ってかなり特殊だけど面白い題材だ。

    山口晃が描く表紙絵が秀悦過ぎる。山口晃節で描かれる登場人物たち。細かく見ると、この物語を一言で表していて、読了後に見るとまた面白いです。文庫本は残念ながら(絵が小さくなりすぎて分からないから!?)、表示絵が違うので要注意。

    なんとなく、コースも頭に残っているうち、明日からの箱根駅伝は楽しく見れそう♪。

  • 長距離走は、両脚を交互に前に出して、決められた距離を淡々と進むだけ。
    誉め言葉は「速い」でなく「強い」。
    ところで強さとは、何?
    本気で取り組む。走り続ける。
    だが、努力ですべてがなんとかなると思うのは、傲慢だということだ。
    強くなるには時間がかかる、あせらなくていい。

  • もう一度読みたくて、単行本で購入。
    やっぱり素晴らしかった。
    話を知っていても、涙が込み上げる。
    どうなるかという話の結末以上に、作者の言葉の力が素晴らしい。光、匂い、風の冷たさ。
    終わりに近づくと、もったいなくて、先が目に入らないよう、しっかり一言一言、走やハイジの言葉を追った。

    走とハイジは1年生と4年生。大学で3年の差は結構大きいと思うんだけど、先輩後輩を超えた、お互いにとって特別な存在。信頼関係も超えた、なんだろう、愛って言葉も違う気がする。

    ハイジの言葉遣いは(「きみ」と呼ぶ)結構独特だと思うんだけど、私は映画版も見てからは完全に俳優さんのイメージで再生されている。とても説得力のある、素晴らしいキャスティング。(その後にいろいろあって残念だが)

  • 箱根の山は蜃気楼ではない。襷をつないで上っていける、俺たちなら。才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた者と箱根駅伝に挑む。たった十人で。それぞれの「頂点」をめざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた書下ろし1200枚!超ストレートな青春小説。
    「BOOK」データベース

    青春とはこういうことなのだなぁ.
    よくもここまで細かな心理描写ができるものだと思う.作者は箱根駅伝どころかマラソンもしないだろうに、下調べやインタビューなどからここまで書けるのだろうか.筆者の妄想力に脱帽する.
    メンバーの中に素晴らしい才能の持ち主がいたとはいえ、走り始めて1年足らずの素人が箱根駅伝で大活躍するなんて夢物語かもしれない.でも、この本を読んでいると、途中から単なる夢物語で終わらない予感のようなものを感じるようになるのだ.
    もしかして、もしかして.時にぶつかりながらも絆を深めていく10人に、いつしか期待を膨らませている自分を発見する.

    • kwosaさん
      ecottさん

      フォローありがとうございます。

      『風が強く吹いている』で三浦しをんさんデビューを果たし、少しずつ追いかけています。
      そろ...
      ecottさん

      フォローありがとうございます。

      『風が強く吹いている』で三浦しをんさんデビューを果たし、少しずつ追いかけています。
      そろそろ有川浩さんデビューもしようかと思っているので、ecottさんの本棚を参考にさせて頂きます。
      そして大量にあるタイ語の本!
      とっても気になります。

      プロフィールを拝見しました。
      「珈琲好き」「JAZZ」のタグに心引かれます。
      どうぞこれからもよろしくお願いします。
      2013/05/02
    • ecottさん
      kwosaさん
      コメントありがとうございます^ ^
      三浦しをんさんも有川浩さんも大好きな作家さんです.つたない感想しか書いてないですが、ご参...
      kwosaさん
      コメントありがとうございます^ ^
      三浦しをんさんも有川浩さんも大好きな作家さんです.つたない感想しか書いてないですが、ご参考になれば幸いです☆
      こちらこそ、どうぞよろしくお願いします!
      2013/05/02
  • とても感動した。
    走のように美しく走りたい。
    ハイジのように賢く冷静で、強く走りたい。
    神童のようなタフさがほしい。
    藤岡のような超然とした精神と肉体が欲しい。
    なんて魅力的なランナーたちなんだ。
    すぐにでも走りに行きたい気分になる。
    走る、ということの魅力が、余すことなく描かれていた。

    それにしても、竹青荘の住人たちは、走りだしから速いなあ。
    ・・・それは言いっこなしかな。

  • 映画DVDを見てから感想を書きたかった。
    子供に勧められて手にとった本。
    今年読んだ一押しの作品のように思える程、感動した。
    一人一人の性格や情景や息遣いまでを感じられる素敵な作品でした。
    以前は走る事が大好きだったが、今は走れない体となったけど、読んでいて一緒に走ってる感じを受け頑張る力を頂いたような気がする。
    お正月の箱根駅伝の見方も変わるだろうな!きっと「ガンバレ!」と声援おくることだろう。
    来年も素敵な本に出会えますように・・・。そして、ありがとう!

    • まろんさん
      はじめまして。フォローしていただいて、ありがとうございます!まろんです。

      この本で2012年の読書を締めくくり、お正月の箱根駅伝を見る。。...
      はじめまして。フォローしていただいて、ありがとうございます!まろんです。

      この本で2012年の読書を締めくくり、お正月の箱根駅伝を見る。。。
      なんて素敵な年末年始の過ごし方でしょう!
      襷が渡されるたびに積み上げられていく10人の思いが胸に迫って
      運動音痴を絵に描いたような私でも、一緒に走っているような気持ちになってしまう本でした。

      映画は、私が勝手に脳内キャスティングしていた俳優さんは一人もいませんでしたが
      原作の良さをちゃんと伝えていて、本を読まない娘も、
      感極まってしゃくりあげながら観ていました。

      本を愛する気持ちがストレートに伝わってくるhappykyoさんのレビューを
      これからも楽しみにしていますので
      どうぞよろしくお願いします(*^_^*)
      2013/01/16
    • happykyoさん
      まろんさんへ

      初めまして。
      早速のフォローとコメントありがとうございました。
      まろんさんのレビュー見させて頂き、
      再度文中の場面...
      まろんさんへ

      初めまして。
      早速のフォローとコメントありがとうございました。
      まろんさんのレビュー見させて頂き、
      再度文中の場面を思い出させて頂き、更に感動致しました。ありがとう。

      実際のお正月の箱根駅伝もTV観戦しながら、あーここが花の2区なのね!とか、ゴール地点では熱があるのに頑張った区間ね!と確認しながら楽しめました。

      私は若い頃は、愛読家どころか本をあまり読まなく運動ばかりしていました。そのせいか
      つたないレビューでお恥ずかしい限りです。
      このような本を手にでき、感動と感謝でいっぱいなのですが、旨く表現ができず著者に対しても失礼な想いいっぱいです。

      まろんさんのようなレビューが書けるようになりたいな。
      そして また、本選びの参考にさせて下さいね!
      こちらこそ、宜しくお願いします。
      2013/01/16
全1386件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

三浦しをんの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×