風が強く吹いている

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5590
レビュー : 1330
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104541041

感想・レビュー・書評

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  • 素人集団が箱根駅伝を目指す!?
    コンビニでパンを万引きし、ひたすらに駆ける蔵原 走(カケル)。
    彼の走りに魅了され、自転車で追いついた清瀬 灰二(ハイジ)。
    ――「走るの好きか?」
    かくして案内されたアパート「竹青荘」。通称・アオタケの住人十名が、箱根駅伝で「それぞれの頂点」を目指す青春小説。

    マラソンやジョギングはまとめて苦手な私ですら、読んでいて疾走感を味わえた。ビルや道の端が、すごいスピードで後ろに遠ざかっていく心地よさ。癖になる。
    竹青荘(通称あおたけ)の十人も個性的にして魅力的。
    車道の脇から全力で応援したい。

  • 瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」を読んだら、無性にこれも読みたくなって、ずいぶん久しぶりの再読。駅伝チームがどうなるか知ってるのに、最後までハラハラしながら一気に読んでしまった。

    思えばこれでしをんちゃんにはまったのだった。今読むと、しをんちゃんがすごーく楽しんで書いたんだろうなあと思える。いや、もちろんこれだけの疾走感を持った陸上小説を書くには大変な苦労があったんだろうけど、それとは別に、一人一人のキャラクターを作っていくのなんか、きっとウヒウヒ楽しんだに違いない!それぞれの味わいがあってとてもいい。私は神童が結構好き。

    それはそうと…、最初にこれを読んでからしばらく熱心に箱根駅伝を見てたのだけど、ここのところちょっと見るのがつらくなってきた。過熱ぶりについていけない。あんなに選手をスター扱いしなくても…とか、余計なことを色々考えてしまう。ま、結局見て、目頭を熱くしてるんで、えらそうなことは言えませんが。

    • じゅんさん
      >>選手をスター扱いしなくても
      わかります、わかります!

      襷をつなげるために走っている選手はみんな偉い、それはもちろんなんですよ。
      でも、...
      >>選手をスター扱いしなくても
      わかります、わかります!

      襷をつなげるために走っている選手はみんな偉い、それはもちろんなんですよ。
      でも、なんか方向が違うんじゃないか、と感じることが。
      とは言え、襷を渡して倒れこ選手の姿にはもう涙・涙なんですけどね。
      2013/02/13
    • たまもひさん
      そうなんですよ。何にも演出しなくてもそのものが感動的なんだから、妙に煽らないでほしい!実況が熱くなると気持ちは冷めていくという、まあひねくれ...
      そうなんですよ。何にも演出しなくてもそのものが感動的なんだから、妙に煽らないでほしい!実況が熱くなると気持ちは冷めていくという、まあひねくれ者と言われればそうなんですが、そういう人って結構いるんじゃないかなあ。
      2013/02/14
  • できすぎ感はあるけど、読んでて前向きになれる。
    そして、走り出したくなるし、自分も走れちゃうかも!?と思わされる…実際、ジョギング始めた。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「実際、ジョギング始めた。 」
      乗せられましたね、、、
      三浦しをんが描く登場人物って、皆好きです。私も、その気になりかけましたから(体力も時...
      「実際、ジョギング始めた。 」
      乗せられましたね、、、
      三浦しをんが描く登場人物って、皆好きです。私も、その気になりかけましたから(体力も時間も無かったので断念しました)。。。
      2013/06/26
  • 今年も箱根駅伝を見て、思わず涙があふれました。いつも「なんで駅伝を見ると心がざわざわと揺り動かされ涙があふれるのか?」と思っていたのですが、この本を読んで「あぁ、選手の走りがきれいだからか。」と納得しました。

    清瀬くんがいいセリフを吐きまくってます(笑。弱小の陸上部が箱根駅伝出場を目指す話で、表紙や裏表紙をよく見ると、話の内容の情景がうっすらと書かれていてぐっとなりました。

    いいなぁ~こんな青春。たった1年の激走でしたが、ページをめくる手を止められませんでした。駅伝をいつも見てる人にも、見たことない人にもお勧めしたいです。

  • この時期になると、必ず思い出す作品。

    駅伝なんて、まるで興味がなかった。
    そもそも自分が持久走が大嫌いだし、
    観ていても時間が長いし、
    いつもお正月はほかの番組が見たかった。

    自分が大学生になったとき、
    ふと駅伝の選手が同学年と気付いた。
    少し観てみようと思った。
    前よりおもしろかった。

    そんな中、この本を読んだ。

    涙が止まらなかった。

    出場ぎりぎりの人数でしかもほとんど素人。
    そんなメンバーひとりひとりを正しく捉えて、
    着実に駅伝出場への道を開拓するハイジ。

    10区間それぞれに、10選手それぞれのストーリがある。
    10区間それぞれの道と、10選手それぞれの走る意味がある。
    10人誰が欠けても襷がつながらないことを痛感させられる。

    だから今年も駅伝を観ていると、時々泣きそうになる。

  • 小・中・高と、学生の時は
    陸上部に入っている人の気持ちが
    分かりませんでした。

    「一人で走ったり跳んだり投げたり
    して楽しいのかな。」
    そんな感じで運動場の横をみてました。

    10人で箱根駅伝を目指す物語です。
    非現実的な感じもしますが、
    走ることの楽しさ・苦しさ・奥深さを
    感じさせてくれる小説だと思います。

    速く走るのではなく強く走る。
    そんな感じで書かれている文章が
    印象的でした。

  • おもしろかった。ほんっとおもしろかった。
    私は駅伝なんて全く興味が無く、
    正月の箱根駅伝でさえチャンネルを変えてしまう。
    走るのも素人、走るのを見るのも素人やからこそ楽しめたのかも。アオタケの人達同様ゼロからのスタートやったから。
    三浦しをん=BLっていうイメージがあるので、
    所々これって…?って勘ぐりたくなる部分もあるけど、
    それもまたひとつの楽しみ方なんかな。
    予選会で泣かされ、箱根では最後まで泣かされっぱなし。
    ゴールしてほしいけどゴールしたら終わってしまう。
    読み終わりたくないと感じた本は久しぶりやった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「箱根では最後まで泣かされっぱなし。」
      三浦しをんの、頑張る話と言うか、極める話は、とっても素敵です。。。
      「箱根では最後まで泣かされっぱなし。」
      三浦しをんの、頑張る話と言うか、極める話は、とっても素敵です。。。
      2013/09/19
  • 長距離を走るのは苦手だし、共感できることは少ないけど、歳を重ねてマラソンとか駅伝見れるようになったように、読む度に引き込まれていった。

    物語はテンポよく進むけど、挫折とかなくて上手く進みすぎな感じが・・・

    恋の行方も知りたかったな

    走る小説で「走」って名前はいただけない
    読みづらい(--;)

  • たった10人の弱小陸上部がお正月の箱根駅伝を目指す。

    設定としては、ちょっと有り得ないかも、と思いながらも、夢中で読みました。

    およそ走ることには縁遠かったその他の竹青荘の面々、過去に問題があり、箱根常連校に進まず寛政大に進んだ走とハイジ。
    厳しい練習をつみ、濃い1年をすごした結果のラストシーンは感涙でした。
    ハイジを心から信頼する走と、走の走りに心底惚れ込むハイジ。
    二人の関係性にグッときます。

    表紙がいい。
    読み終えてから眺めると、更にいい。
    針金人形ってああいう形状だったのですね~

    年明けの箱根駅伝が、今回も更に楽しみになりました。

  • 私は、同じ本を何度も繰り返して読む、という人や、そのこと自体に憧れている。
    以前の職場の同僚に、何度も読み返す本はありますか、と尋ねたところ、この本だと教えてくれた。
    箱根駅伝をテーマにした本だということは知っていたので、読む時期を待っていた。

    1区  王子
    2区  ムサ
    3区  ジョータ
    4区  ジョージ
    5区  神童
    6区  ユキ
    7区  ニコチャン
    8区  キング
    9区  走
    10区 ハイジ

    30日に少し読み、31日の夕方から1日の3時までは、ほとんどずっと読んでいた。
    表紙と標題紙から、どんな登場人物がいて、どんなことが起こるのか、が伝わってくるようだ。
    登場人物がみんないい味を出している。
    私はなかでもハイジが好きだ。
    あんなに強い人がいるんだろうか、とほれぼれする。
    アオタケのみんなの思いも、箱根駅伝の場面で丁寧に描かれている。
    切実だと思うと、ばかげていたりするのが、人間らしい。
    言葉であらわせるものと、あらわせないものがあるということを、再確認した。
    言葉ではあらわせなくても、伝わる思いがたしかにあるという。
    「走るという行為は、一人でさびしく取り組むものだからこそ、本当の意味でだれかとつながり、結びつくだけの力を秘めている。」
    読んでいて、共通点が二つあり、とても嬉しかった。
    20代のうちにマラソンに出場したいと宣言したものの、シューズも買っていなかった。
    いよいよ!

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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