猟師の肉は腐らない

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 253
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104548040

作品紹介・あらすじ

猟師の知恵に思わず脱帽! こんな豊かな暮らしが山ン中にあるなんて。世界を巡った末に、故郷・阿武隈の山奥に戻った猟師の義っしゃん。愛犬をお供に猪を狩り、岩魚を釣り、灰や煙を使って保存食を作り、冬に備え、危険から身を守る。蜂も蝮もなんだってご馳走になる。自然と生きる猟師の暮らしは、先達から受け継がれた様々な知恵と工夫がてんこ盛り。命の連鎖も身をもって学んだ、驚きの体験記。

感想・レビュー・書評

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  • これはすごい本だ‼️
    あと星三つくらいは追加したい!

    作者は学生時代に「水と塩以外は全て生きものだ」と気づいた教授だが、この本の主人公は、この先生の友人である猪狩義政さんである。

    ふたりが初めて会ったのは、東京の片隅の酒屋。
    先生は客、義っしゃんは雇われ店主のくせに店の酒をカポカポとやっていた…オイオイ^_^;
    気兼ねのないおしゃべりを楽しむ仲になるが、義っしゃんは店をクビに。
    だが、それからも京都やインド、ギリシャの片隅でバッタリ出会ったりする。

    そんな義っしゃんは、ついに故郷の八溝の山に帰り、猪撃ちをして生活していくことに決める。(義っしゃんの父もまた猟師であり、この山も父が残してくれたものなのだ)

    町人からターザンと呼ばれる義っしゃん。

    クマという猟犬とともに古の人々の知恵そのものの生活を逞しく、かつ愉快に送る義っしゃん。

    それが、すごい生活なんである!!
    (私、大興奮‼️)

    冷蔵庫なんてないから、保存のため猪や兎の肉は灰で燻す。すると、腐らず、しかも美味しい! もう他にもドジョウやら虫!やら、すごいのだ‼️
    しかも義っしゃんの調理は野趣あふれる美味しさに満ちているらしい。

    やはり、その根本は命を頂いている、という精神。

    命に対して真剣に向かい合っている男の人なのだ。

    しかし先人の知恵は素晴らしい。
    彼らにとってはまさに日常なのだが、その知恵は「生きている」

    本当にまだこんな人がいるんだ‼️っていう発見が嬉しくて、読みふけってしまった。
    いや、本当に楽しかった‼️

    (でも、もちろん私はこんな生活できませんよ…)

  • タイトルにひかれて読みはじめたところ、偶然にも故郷の近くの話で一気に引き込まれていきました。自分の暮らしていた近くの山の中にこんな生活をしている人が今もいるなんて衝撃でした。発酵先生こと小泉武夫さんの独特のおおらかな文体で失われていく猟師の知恵をフィールドワークしている点でも興味深い一冊です。自分の好きなカストリ焼酎も登場してきて、おもわず小躍りです。

  • 茨城県北部と栃木県、福島県にまたがる八溝山地の猟師義っしゃんは山奥で愛犬クマと自給自足に近い生活をしている。

    自然の恵みに恵まれ、イノシシ、うさぎ、ドジョウ、などの動物タンパクだけでなく、山菜や果実など利用できるものは利用できるだ利用する。

    原始的というより始原的な生活に見える。鉄砲や火薬、本。服装など文明の利器も利用するところは利用している。

    人間が生きていくということはこういうことなのだということを再認識させてくれる本。

  • マタギの生活。
    日本にいながらにして、都会や町とはまったく異なる生活。

    簡単な生活ではないが、このような生活様式があることは知っておいたほうがいいだろう。

    あえて、なのかもしれないが、写真などがあるとよりよかったと思う。

    この先、このような生活を送る人たちがいなくならないことを祈る。

    難点は、著者の考えなはずではあるが、方言をそのまま記載しているので、若干読み進めにくいところがあった。

    払ってもいい金額:2,200円

  • 山でひとり逞しく生きる猟師の義っしゃん。

    その生活には、人が物を食べて生きる上で大切な考え方や昔ながらの素晴らしい知恵が詰まっている。

    物語としての面白さもあるが、義っしゃんの生き方に感動した。この中の少しだけでも自分で心に留めて実践していけたらと思う。

  • お馴染み、発酵先生の本。方言満載の会話調の文章にどんどん引き込まれていく。現代の社会にあって殆ど経験できない様なサバイバル生活の様子が面白おかしく描かれていて興味深い。

  • 農学者、発酵学者である小泉武夫先生の作品。エッセイは何度か読んだことがあるが、フィクションは初めて読みました。自然の中での生活に対する憧れがひしひしと感じられる作品。ここまでのサバイバルは現代人には無理でしょ~と突っ込みながらも、読んでいると、こちらまで、やんちゃな小学生男子のような気持にさせられるお話でした。

  • 目からウロコ。

    食事の描写の素晴らしさは言うまでもなく、人生観や仕事観など、非常に唸らされる内容でした。

    ほんとに強い男は優しいし、ほんとに優しい人はとてつもなく強いんだなー。へー。

  • 自然人にならなければ自然のごちそうは味わえないと言う事か!池袋の居酒屋で食べたってそんなにおいしいもんじゃないだろうなぁ?山小屋って囲炉裏が絶対必要な設備なんだなぁ、ムカデなど虫予防と保存食置き場に!

  • セミにハチ、ドジョウ、岩魚、兎、猪を山や川で調達し、手早く料理する義っしゃんの逞しさが爽快。八溝・阿武隈ごっちゃ語も耳に心地よい。山で生きる上での昔ながらの知恵は興味深かった。こんな山の中にお酒とくさやを手土産に訪ねる先生と、先生が来たことに大喜びする義っしゃんの関係が素敵。

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