警官の血 下巻

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104555062

感想・レビュー・書評

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  • 2008 一気読みしました

  • 噂通り素晴らしい作品でした。細かいエピソードがちりばめられているのですが、それぞれ深く描くことなく淡々と時代が流れていく手法は、好みがあると思いますが、これはこれでいいと思いました。NHKの大河ドラマの年末に放送される総集編(2時間×3本)をみているような感じで(笑)。これを宮部ならそれぞれのエピソードを深く掘り下げて書き込んで、なおかつすべてのことが最後にはつながってくるんでしょうがね。クライマックスである和也の章は読み応えありましたね。ただ最後、和也が監察を受け早瀬とのやりとりを録音したICレコーダーを盾に突っぱねるシーンは必要だったんだろうかね。早瀬との面会の後、父親・祖父の想いが和也のなかで昇華された時点でこの物語は終了のような気がする。読後感を気持ちよくという意味で付け加えるならば、「その後、和也は立派な“警官”になりました、めでたしめでたし」でよかったよね。

  • (2008年4月13日読了)

  • 2008/4
    下巻は上巻に比べて、より複雑な人間関係が描かれていく。3人の対照的な警察官としての立場。そして隠された真実が絡み合ってとても楽しめる一冊と言える。

  • グダグダで終わるのかと思ったけど、あそこまで痛快に終わるとは!

  • 親子三代に渡る警察官の話。
    それぞれの世代が抱える時代を絡めつつも、大きな流れがブレずに読ませる。
    このミス1位も納得。

  • 最も警察組織のことがわかる話だったと思う。一度は目指そうと思った職業、私には出来ないなぁ。

  • 銃弾に倒れ殉職した民雄の息子、和也もまた警官になった。民雄が清二の死について探っていた真実を、また和也も知りたいと思う。正義とはなんなのか?微罪と重罪の線引きはどこからなのか?警官は何をもってその行為を罪となすのか?罪とは何なのか?和也の職務や、祖父清二の友人との会話を通じて罪を憎んで人を憎まずという言葉が浮かびました。3世代にわたる壮大な重みを感じる作品でした。よかったです。

  • 安城清二、民雄、和也の三代警官。戦後から現代へ、どうつながっていくのかと思ったけど、それぞれで時代を反映したストーリーがあって、警官となった根拠・根本からさ以後には真相がわかる。上司・恋人の登場の仕方もいい。違うストーリーを読んでいるようで、でもつながっている。これは面白かった。このミス1位納得。'08.2.6

  • 戦後警官となった安城清二。混乱の東京で念願の駐在勤務となるが、上野と谷中で起きた2件の殺人事件に関わるうちに・・・。父を見て育ち駐在勤務を希望した息子の民雄は全共闘時代に警官となり身分を隠して北大に通い学生運動を追う。やがて民雄も父と同じ駐在勤務となり父の追った事件を掘り起こすが。。。孫の和也も警官となり、祖父、父が追った因縁の事件に出会っていく。最後の犯人はちょっとがっかり。警察官の物語として読めば面白いけど、ミステリーとしてはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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