世界の果ての庭―ショート・ストーリーズ

著者 :
  • 新潮社
3.28
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  • (3)
本棚登録 : 132
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104572014

作品紹介・あらすじ

イギリスの庭園と江戸の辻斬りと脱走兵と若くなる病気にかかった母と大人の恋と謎の言葉…。前代未聞の仕掛けに、選考委員の椎名誠氏は「ハメラレタ」と、小谷真理氏は「アヴァンポップでお洒落な現代小説の誕生」と絶讃。幻想怪奇小説の翻訳・紹介で知られる著者の満を持しての創作デビュー!第14回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • 物語としては読み切れてないです(^^;
    ですが文章はとてもいい感じ。
    間をおいて再読してみたいと自分が思うタイプの本。

    ハッキリはしないけど、確か何かが強く繋がっている。
    それがもう錯覚なのかもしれないけど、こういう感覚は
    ファンタジーノベル大賞ならではの魅力だと思う。

  • 5つほどの主人公が違うスートリーが長くて5ページ、短ければ1ページに満たない章立てでランダムに挿入されて進んでいくという構成。そのどれ一つとっても、これ見よがしな盛り上がりはなく(脱走兵主人公の話でちょっと盛り上がるが、それすら小波感は否めない)、淡々とそれぞれの主人公はそれぞれの時系列を進んでいく。

    文の一つ一つを味わい、その描かれた情景に耽り、じっくり噛み締めることができたら、この小説の良さが分かるのかもしれない。しかし残念ながら、俺には魅力が分からなかった。好みの問題もあるんだろうが、読書力不足。文章を読めても、文芸を味わえないという、限界。

    文学をしっかり身につけておれば、こういう作品も楽しめたと思えるのが残念。今からでも身につけることができるのだろうか?しかし、そのスキルなくても楽しめる小説が、世の中にはあふれてるねんなぁ。

  • 15年ぶりに再読。やっぱりおもしろかった。
    じつは作中作も含まれていたんだな。
    まだそれぞれのつながりがぜんぶわかってはいない気がする。謎の駅におきざりにされたもと兵士、鳥にみちびかれて列車に乗ることができて、よかったね。

  • 「共鳴」

  • 塩田雅紀さんの装画目当てでしたが、図書館には単行本しか蔵書がなく残念。
    男性作家さんの描く女性の官能性はあまり好きではなくて、早々に挫折 (_"_)

  • 第14回日本ファンタジーノベル大賞。

    学生時代は西洋庭園を研究していた小説家の女性、突然帰って来たと思ったら若返っていく母親、横にも上下にも無限に続く駅をさまよう脱走兵。あんまりつながりのない物語を入れ替わり描いていく不思議な手触りの小説。

    落ち着いた文体に幻想的な雰囲気を持つ物語がプラスして大分好みな感じ。つながりはあんまりないんだけど、小説全体をつらぬくロジックはありそう。
    駅の構造とか庭の話とか影の話とか若返る母親とか。
    ただ何も考えなくても浸れる。

  • いくつかの話が細切れにすすんでいく。雰囲気は嫌いじゃないけど、それぞれのつながりがわからなかったので物足りない。

  • 不思議な味わいのある短編のつらなり。連想ゲームのように短い物語が連なっていく感じが心地よい。延々と続く駅が不気味で印象深かった。作者が男性なのも以外な感じ。

  • +++
    イギリスの庭園と江戸の辻斬りと脱走兵と若くなる病気にかかった母と大人の恋と謎の言葉…。前代未聞の仕掛けに、選考委員の椎名誠氏は「ハメラレタ」と、小谷真理氏は「アヴァンポップでお洒落な現代小説の誕生」と絶讃。幻想怪奇小説の翻訳・紹介で知られる著者の満を持しての創作デビュー!第14回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。
    +++

    イギリスの庭園が好きな作家・リコのひとり語りかと思っていると、そのかけらたちが、それぞれ全く別の物語になって、奔放に進んでいってしまうので、初めはいささか面食らう。すべてがリコの創造――あるいは想像――なのか、はたまた時空を超えた現実なのかも判然とせず、それぞれがそれぞれなりに独立した流れを作り、どこだかわからないところを流れていく。差し当たってはリコの物語を中心に据えてみるが、そんな読み方が正解なのかどうかもよく判らない。ここにいたと思ったら瞬時にあそこにいるような、よりどころのない心もとなさと、不思議な身軽さを感じさせる一冊である。

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著者プロフィール

1955年生まれ。青森県出身。翻訳家、作家、アンソロジスト、編集者、ミュージシャンなどとして、様々なジャンルで活躍中。2002年に『世界の果ての庭』で第14回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。著書に『蕃東国年代記』『飛行士と東京の雨の森』などが、訳書にコッパード『郵便局と蛇』、バークリー『第二の銃声』、『ヴァージニア・ウルフ短篇集』などがある。

「2020年 『ヘディングはおもに頭で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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