- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104572021
作品紹介・あらすじ
吸い寄せられて、蕃東へ。うららかで懐かしい時空を超えた異世界に心解き放たれる…。「ずっと読み続けていたくなる」普遍にして新しい物語。
感想・レビュー・書評
-
友人に勧められて読んだ
世界観が好みだし、「結局あれはなんだったんだろう」って曖昧さを残す怪異(?)のようなものも大好きだったのでよかった
西崎氏の他の作品も触れてみたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本海に位置する、中国と日本の影響を強く受けた架空の島国でいつかあった話をいくつか。蕃東国という、架空の世界でありながら、その世界観には破綻がなく、今ある現実の1層か2層薄い膜を隔てたところに確かに存在していそう。こういう、現実から違和感なく入り込める物語は好きだ。ただ、年代記というわりに時間の流れを感じられなかったのと、一つ一つの物語の立ち位置というか、本としてもっとまとまっていたら、本としてぐっと読み込めたのになあ。エッセイみたいにさらさら読むタイプ。
-
世界観はとても好きだが、緩い。これは良い意味でもそうではない意味でもそうかな…
-
日本海に浮かぶ架空の国、蕃東を舞台にした幻想小説。
短編集なので非常に読みやすいです。
年代記というタイトルの割には、時代が限定的な気もしましたが。
他の時代の話も読みたかった。 -
唐の国と倭国に挟まれた内海に浮かぶ島国「蕃東国」
倭国からの移民から形成されているらしい「蕃東国」は倭国に酷似した文化を有している。
その「蕃東国」の中世時代の物語(ファンタジー)。 ほとんどが高部宇内の話ですが・・・
逸話の幕間に語られる現代の考察文献が物語に深みを与えているかも?
年代記とうたわれているわりには中世時代の物語しかないので、他の時代の話も読んでみたい。 -
雰囲気は日本の平安時代に似ているが、まったく別の国「蕃東国」の物語。雨竜の生まれる瞬間を見物にいったり、人が妖怪に襲われたりと、人間ではない生き物との距離がかなり近いのが印象的。人間臭い話もあったが、不思議で綺麗な話が多く、色彩豊かな物語だった。儚いとは違う、幻想的なのは幻想的だが作中に出てくるキャラクターが凄いたっていて(特に宇内と藍佐おそらく表紙の二人?)人間味もある。中に生きる人間は力強い。きらきらしいとは違う「きらきら」を感じた。色、そう色だ。光もそうなんだけど、色がきらきらという風。
-
いやあ面白かった。評判が高かったものの何となく不可解な署名に惑わされ読まないでいたことを公開した。美しく不思議で尚且つ面白い趣のあるお話。堤中納言物語のよう。
作者が続編を書く決意を表明したので楽しみ! -
図書館
架空の蕃東国というところの話だが、
記憶のフックが掛かりづらい話。多分
それぞれの題名が思い出せないね。
伏線も回収しようとしているのか、してないのか。
最後の話はかぐや姫っぽいが、最後は腰が砕けそうになった。
しかし納得はしている。そうね、そうであろう。