世界中が夕焼け―穂村弘の短歌の秘密

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 403
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104574025

作品紹介・あらすじ

穂村弘の〈共感と驚異の短歌ワールド〉を新鋭歌人・山田航が解き明かし、穂村弘が応えて語る。ほむほむの言葉の結晶120首を収録。

感想・レビュー・書評

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  • いつもの空。
    いつもの道。
    いつもの曲がり角を曲がって、
    いつもの信号を渡る。

    まるで、何も無い様な風景。

    そこで目に止まるものがあるとすれば、
    何か異質なもの。

    馴染んだ風景にそぐわぬ物。

    例えば
    金色のいしころ、
    とか
    ピンクのコインとか。

    穂村さんの歌はそんな風にして、私の目に止まる。
    当然、手にする。

    何だろう?
    これは、何だろう?

    もちろん、私の宝箱の中へは入れる。
    珍しい色彩、
    心地よい調べ、
    奇妙な感触。

    その謎の秘宝をプロが分析する。

    さすが。
    なるほど、と感心せざるを得ない。

    しかし、解読が困難を極めた事もしみじみと良くわかる。

    「難解だ。」
    第一声で思わず本音を曝け出すしかない歌もまた少なくはない。

    しかし、なんとか解読作業を無事終える。

    それを、

    穂村さんが読む。

    読んでコメントを述べる。

    三十一文字の小さな小さな秘宝。

    その謎を説く為に要された言葉の粒子もまた、一粒一粒がキラキラと輝きを放ち、
    世界中が、そうなる秘密がわかった様な気がした。

  • 穂村弘さんの短歌を、山田航さんとともに評論している。
    警察とか宗教とか、常識的なものへの冒涜ともいえるエッジの効いた作品には、思わずニヤリとしてしまう。ディズニーアニメすら、穂村ワールドにかかれば、笑いの切り口が見えてきてしまう。想像をかき立てる言葉、常識を打ち破る言葉、リズムの心地よさがあって、楽しめる。

    サバンナの象のうんこよ聞いてくれるだるいせつないこわいさみしい
    赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、きらきらとラインマーカーまみれの聖書
    (せき、とう、おう、りょく、せい、らん、し)

  • 詩は勿論詩人がいて成り立つわけなんだけれど、
    山田さんの解説を読んでると色んな捉え方があって、本意を隠して世に送り出したんだから人のいいように自由に考えてしまっていいんだと思った。
    だから、穂村さん自身が山田さんの解説を読んでその受け止め方いいですね!みたいに言ってるところもあるし。
    著者本人が正解ではないし、解釈に不正解はない。
    なかなか、味わい深いです。

  • すばらしかった!
    短歌をかじり始めた人間にとってはとてもよい読解の指南書だった。
    そしてサイン会まで行ってしまった…!とても良い話が聞けて感激でした!!

  • 穂村弘の短歌を角川短歌賞受賞の山田航が読み解き、なお穂村がそれに応えるという、それとなく豪華な本。主に50首を振り返り咀嚼する。意味不明(?)だった歌にも、妙に納得。言うことなし。

  • 今自分が読みたい本ではなかっただけで、また今度読んでもいいなと思う日が来るはずだ。

  • 短歌そのものにほぼ初めて触れました。こんな世界の切り口があるのか、と。ちょっとした違和感や憧憬を短い言葉の連なりの中でこんなに豊かに表現できるのがうらやましくもなった。穂村さんの掲載されていない他の作品も、読んでみたい。

  • 「きがくるうまえにからだをつかってね かよっていたよあてねふらんせ」
    が一番すきです。「破滅を想定」したそうで、切なさがよいです。あと御茶ノ水なつかしい。

    現代短歌(?)が趣味の友人氏にオススメされた本。
    もっと色々読みたいなー

  • おもしろかった。
    穂村さんの歌集を読んでみることに。

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著者プロフィール

穂村弘(ほむら ひろし)
1962年、北海道生まれの歌人。1990年歌集『シンジケート』でデビュー。その後、短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本、翻訳など幅広い分野で活躍中。2008年『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、『楽しい一日』で第44回短歌研究賞、2017年『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞、2018年『水中翼船炎上中』で第23回若山牧水賞をそれぞれ受賞。歌集に『ドライ ドライ アイス』、『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』。その他代表作に、『本当はちがうんだ日記』『絶叫委員会』『世界音痴』『整形前夜』『蚊がいる』『短歌ください』『野良猫を尊敬した日』など著書多数。

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