ビッチマグネット

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 943
レビュー : 190
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104580057

感想・レビュー・書評

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  • 薦められて読んでみたが、なんだろう。
    現代の文壇ではやっぱりこういう軽い感じのが流行ってるんだなぁ。以前から私はそれが受け入れられなかったけれど、今回についてはもはや逆に納得してしまった。
    ひとつの時代の転換期がきているのかな。もっと前から来ているのかな。文学史に詳しくないのでわからないけれど。

    でも多分、友人が私に読ませたかったのは、この部分なんだと思う。

    《バカらしいって思われるかもしれないけど、三年になって就職どうするみたいな会話の中で私は自分が岸本くんと結婚したい……っていうんじゃないのに岸本くんが自分との将来を考えてるかどうか気になってしまう。
    岸本くんが将来の展望を語る時に私という要素がそこに入ってない(……と私が思うってことだけど)と、何だか心が乱れてしまうのだ。未来に保証なんかどこにもないよ?人の気持ちにも保証なんかどこにもないよ?知ってるよ?でもさ、今の気持ちを未来につなげていくんじゃん!別に『未来のことは判んないけど……』って本当のことだけど、今それを言う必要はないんじゃない!?と私は苛立っている。いや、岸本くんも繰り返し私のことが好きだと言ってくれるのに。これまで通り変わらないと言ってくれるのに。結婚できたらいいねとすら言ってくれるのに。
    仮のものしか出せない未来のチケットの本物を求める私が間違っているのだ。今が本物ならば未来にだってそれは本物になりうるのに、それを確かめる忍耐力がなかったのだ。焦っていた。勝手な想像や思いつきの問いかけに自分自信を慌てさせていた。
    私は岸本くんに本当は何を求めていたんだろう?
    何をどうして欲しいのかとずっと岸本くんも訊いたし私も考えたけど、判らなかった。とにかく私を落ち着かせてほしかったのに、岸本くんがまさしくそうしようと言ってくれることやってくれること全てに反発してしまった。挙句に私のためにそばにいてくれることまで私は拒否し始めて……。
    「俺とのことで、香緒里の中に何か自家中毒みたいなものが起こっちゃってるのかもなあ」
    と言ったとき、岸本くんのぐったりやつれてる様子に可哀想になって申し訳なくなって自分が許せなくなって
    「うん。私、一人になりたい」
    とか言っちゃって……。》pp.157-159

    つまりはそういうことなんだよな。それはわかる。ものすごくわかる。今の私がそういう状態にいるから。でもそれを全て文章にしてしまうことによって、むしろ力が損なわれている気もする。
    だから、共感はできてもやっぱり好きではないなぁ…と思った。ごめんなさい。

    文章を写していてなんとなく、舞城王太郎って女じゃないかと思った。

  • なにこれ?って感じだった。。。。。
    このタイトルにした意味もよくわからず、何が言いたいのかもよくわからず、疾走感もなく、面白みもなく。。。

  • 家族との付き合い方に疲れた人、恋や女の子に振り回されている人、物語を描きたい人におすすめです。

  • よかった。

    とって付けた感のある葬式にもぐり込むくだり。面白いんだけど、本来は短編で使う予定のネタだったのかなと思った。

  •  「舞城版倫理社会」、なんて揶揄されるほどに巨大な倫理観を放出されている著者さんが、家族小説なんてダイレクトなテーマを書いたらどうなるかということです。結論、傑作。
     「ディスコ探偵水曜日」と合わせて読むと、色々バランスがいいかもしれません。

  • 奇行に走りながらも冷静で論理的、みたいな。
    弟をがしがしブン殴りながらも、その理由を冷静に解析してみてる、みたいな。
    そのギャップが面白い。
    会話文とか笑い声とかが、ひじょうに口語的で、まっとうなことをつぶやかれると、刺さる。
    文章の勢いのよさは相変わらず。

    急にでっかいフォントで現れる「キモッ!」とか、ほんとうに飽きない。

  • この、空白の中に希望がある感じが良いなぁ

  • どこにでもいる女の子の視点から見る、学生時代から社会人一年目までの軌跡。
    といいつつ、どこにでもいるなんて表現は失礼だなぁ、人間みんないろいろ考えてるもんなぁとこの本を読み終わって感じています。
    タイトルはどういう意味なんだと思ったら弟のことだったんですね。

    疾走感があってグイグイ読めます。句読点をつけずにばんばん文を続けていきますが慣れたのかむしろ読みやすいとも感じました。
    どのキャラも生き生きしていて好きです。あかりちゃんすら憎めない(笑)

  • 2013/1/1.
    頂き本第一弾。とてもおもしろかった。(追記予定)

  • ジャケットに惹かれて手に取った。阿修羅ガールがイマイチついていけず、苦手意識のある作者だったが、これはよかった。爽快感、スピード感。他の作品も読んでみようかな。

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著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2018年 『されど私の可愛い檸檬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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