4TEEN

著者 :
  • 新潮社
3.48
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本棚登録 : 2760
感想 : 467
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104595013

作品紹介・あらすじ

銀座から地下鉄で10分、木造の長屋ともんじゃ焼きとスカイラインを切り取る超高層マンションが調和して共存する町・月島。この町で僕たちは恋をし、傷つき、死と出会い、いたわり合い、そして大人になっていく…。14歳の中学生4人組が1年間に出会った8つの瑞々しい物語。

感想・レビュー・書評

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  • いい子たちだなぁ。(おっさん目線全開)

    ああ、僕自身も約40年前、友人達とこんな距離感、毎日だった。懐かしい・・・。

    この4人や一話しか登場しなかったユズル、カズヤ、イズミ、ユウナ、サヤも含めて、こんな子たちを世に送り出すことができたら、自分の人生は、『勝ったも同然』(250ページ)、僕なら思うだろうな。

    そんな心地よさを残す、「4 TEEN」のキャラクター達(全て)だった。

    【あらすじ(前半のみ)】
    ①びっくりプレゼント
    ウェルナー症候群のナオトに友達3人が小遣いを叩いてプレゼントしたのは・・・。びっくりしたな、もう。
    ②月の草
    登校拒否の女の子にプリントを届けているうちに。想像ついたが、その先は想定外。
    ③飛ぶ少年
    芸能界志望で目立ちたがり屋のユズルは、空気が読めずクラスでも浮きまくり。昼休みのノリノリ放送もスプーン曲げの企画も。そしてとうとう・・・。
    ④十四歳の情事
    恋の始まりか、ジュンがメールのやり取りに夢中。こっそり3人で後をつけると何と・・・。
    ⑤大華火の夜に
    東京湾大華火祭の夜、帰りのコーラ飲み放題を賭けて、4人は「特等席」へと続く非常階段を駆け上がる。
    ⑥ぼくたちがセックスについて話すこと
    四人で校門から出ようとしたとき、いつも一人でいる森本一哉が「いっしょに帰ってもいいかな」後ろから声をかけてきた。
    ⑦空色の自転車
    家族に暴力を振るうダイの親父が死んだ。深夜、ダイと弟が外に放り出し、朝、そのまま死んでいたのだ。
    ⑧十五歳への旅(⭐️これが一番良かった)
    それぞれの親に嘘をついて、ちょっと危ないかもしれない「大人の世界」を覗く旅。

  • たくさんのシビアな事件にも中学生らしい素直さと大人びた冷静さや、大人に勝る正義感で乗り越えていく4人。
    そんな4人を見ているととてもまぶしくて「若いっていいなぁ」と思ってしまった。
    私もまだまだ若い!青春しよう。できるかできないかは自分次第。


  • ビリビリする話だった
    読むのは楽しい

  • ホロリとさせる短編集。この4人の大人になった後日談も書いてほしいなぁ。

  • 14歳の少年たちの日常。早老症のナオトの誕生日にテツローたちが考えたプレゼントと、その結末に泣けた。いい友だちだなあ。テツローの彼女の拒食症とか、ダイの父の遺した自転車とか、ちょっとうるっときそうになった。次は2年後の話らしい6TEENも読もう。

  • 1/400

  • おお。14歳! 中2!
    四人のバランスいいね。
    月島って場所の選択もいい。
    ただ、表紙と裏表紙の写真はいただけないけど。
    男のコってしなやかだなあ。

  • テツロー、ジュン、ナオト、ダイ

  • 14歳の4人の男の子の友情物語。
    けっこうジーンときて、ところどころで泣いてしまった。
    すごくうらやましい関係。

  • 14歳(中学1年生)の少年4人が東京・月島を舞台にした日常を綴る物語。中二病という言葉があるように、この年頃の少年は、体と精神が子供から大人に変わる難しくも面白いとき。その時代(あえて青春時代と呼んでいいと思う)のガキでありながら実はしっかりと物事を考えるようになるまでの成長ぶりが頼もしく見える。この小説を読んだ時、たまたま自分の息子も14歳であった。自分の息子と比較すると、登場人物はかなり大人びているなあと思ってしまうが、実際には自分の息子も同じくらい成長ぶりしてるのかなと、親が気づいていないだけなのではないかと思い始めた。それにしてもこの作品の登場人物は性への関心が半端ない。いや、関心だけでなく行動もすごい。自分の時はどうだったかなと振り返って見たが、関心は大いにあったが行動力はなかったなと。これも時代なのかな。

    少年を卒業してしまった大人が読んで、あの頃の甘酸っぱい記憶を呼び戻すきっかけにもなるだろう。からだのあちこちをかゆくしながら読みました。直木賞受賞作品。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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