明日のマーチ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 665
感想 : 157
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104595051

作品紹介・あらすじ

時速4キロの行進に特に意味なんてない。だけど-野宿して見上げた満天の星の下で、廃校の暗い教室で、気がついた。この国は思ったよりもキレイだし、俺たちって思ったよりも逞しいんだ。哀れんでなんか欲しくない。4人のマーチは、やがて数百人の仲間を得て、国をも動かすムーブメントになっていき…。爽快で力強い、著者初のロードノベル。

感想・レビュー・書評

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  • 石田衣良のイメージとは違う作品
    新人作家のような作風
    おもしろいけれど、
    世の中はちょっと違うんじゃないか、
    架空の出来事
    と感じる

  • ただ歩くだけ、で始まった4人の旅が、4人だけのものでなくなっていくプロセスが楽しい。時間が経過する中で、もともと、さして仲が良かったわけでない4人が互いをわかりあっていく過程は、羨ましくもあり、「若い時ってこんな感じで友達ができていくんだな」と、なつかしさを感じました。歳を重ねると面倒な事や、こだわりとか何とかがいろいろ増えて、なかなか人と素直に打ち解けたり、新しい友人が増えたりって事が難しくなる。それでも、人と関わり続けることが、日々の暮らしの中で、大きな張り合いというか喜びにつながることを思うと、自分もあと少しは素直になって、友達を大切にしたいと思うのです。

  • 山形の工場を派遣切りされた4人の若者が、歩いて東京に帰る。

    旅の記録が人気ブログになったり、マスコミに取り上げられたり・・・、予想外の展開だったけど、自分の足だけが頼りの旅、過酷だけどちょっとあこがれる。。

  • 青春。
    派遣の契約解除で職を失った伸也、陽介、豊泉、修吾の4人。時間があるからと山形から東京まであるいて帰ることに。修吾につられてはじめた徒歩の旅。1日付き合って歩いてみたら気持ちよさにハマる。時間があればこそできること。
    それにしてもこの長い距離を歩く決心をするのはタダごとではない。現代らしく、ブログやツイッターが出てくる。これで情報が多くの人に伝われば人が集まってくるよなぁ。
    自分から何かを興すのには抵抗があっても、人の行動に乗っかるのは楽チンだもの。
    最終的には大人数で歩くことになったけれど、自分たちの最初の気持ちを大切にしてゴールを公園にしたので、なんかホッとした。
    この4人の組み合わせが最高。

  • 石田衣良さんが出演しているNHK教育の「ハートをつなごう」というTV番組をよく見ているのですが、そこで扱われているテーマとダブるものがありました。
    ただ登場人物たちがファミレスで食事をするシーンが多くて、最近の若者らしいのかも知れませんが、派遣切りされた経済的困窮がもうちょっとリアルに感じられたらよかったかな。
    あとせっかく歩いているんだから、人間関係ですべて展開するんじゃなくて、自然描写とか体験した景色に誘発されて心情が変化するみたいな、日本の風土を生かした登場人物の内面の変化みたなものがあると私好みなんだけど…

    ま、ちょっとご都合主義的なところもありましたが、意外な展開で楽しめました。
    最後のナイフが登場するシーンなんてけっこうジーンときたし。

  • よかったです。(*^_^*)

    小説新潮に連載が始まった時、たまたま読んでいたのだけど、山形県鶴岡市で派遣切りにあった若者4人が東京まで歩いて帰る、という導入に、失礼ながら、先の展望が見えなくて、どうかな、面白い話になるのかな・・と思ったままだったんですよね。

    で、今回、えっ?もう単行本になったの?と驚きながら、最後まで彼ら4人を追うことができ、そっか、こういう展開になったのね~~!と、嬉しい驚きと感動が。(*^_^*)

    4人はそれまで特に親しかった仲というわけではないので、歩きながらそれぞれを知っているわけだけど、それぞれ、最初に与えられたキャラだけではない奥行きを持った人物で、また、その関わり合いから新しい面も出てくる、という面白さがありました。
    そうそう、三人称で書かれている物語なのですが、最初は、誰の目線で語られているのか混乱気味で、そのためなかなか話の中に入って行きにくかったのがネックかな。でも、途中から、大卒ながら自己表現が下手なため就職活動で全敗、心ならずも派遣で働き続けている陽介(うん、わかる、わかる!と一番思える設定だと思う)目線なんだ、と定まってからは、サクサクと読み進めることができました。

    鶴岡から新潟までは、現在新潟在住、故郷が鶴岡の隣の酒田市である私にとって馴染みの深い行程で、(もちろん、歩いたことはないけど)、また、最初は、4人の人となり、不況下の日本に対するそれぞれの思いを提示するために、炎天下を歩き、食べ、野宿する、という行為が風景描写と共に丁寧に語られたのも嬉しかった・・・。
    それに、長野に寄った時、I.W.G.Pのエピソードを踏まえた番外編みたいな読者サービスもあったりして、衣良さん、やるじゃん、なんてね。

    エッセイ「坂の下の湖」で、今の若者のかなりの割合が非正規労働に就いているのだから、それが現実なんだ、と見据えるべきだ、と衣良さんが書かれていて、それはそうかもしれないけど・・と、悲しかったのだけど、そこからこんな小説を発展させてくれたのね、と嬉しくもなったりして。


    ネタばれ入ります。




    時間もあるし、なんか、楽しくなってきたから、東京まで歩いちゃおうか、という軽いノリのマーチが、中国嫌いの伸也が道々書いていたブログにより政府まで巻き込むような大きな若者たちの主張となっていくのも、素直に面白く読めました。今の日本ではそういうことってあるかも、と思えたし、うん、そうだよね、不況だから仕方ないと思わされていたけど、将来ある若者たちのために、政府はもっとお金と頭を使ってもらいたい! とも。

    途中の色々なトラブルも、4人だけの時、マスコミが入った時、何百人にも膨れ上がった時、それぞれに、無理なく描かれていて、また、その収束方法も、気持ちのいいものだった・・・。(そっか、肩肘張らずに、どうしたらいいかわからなかったんだよ、確かに納得できないこともあるだろうけど、マーチを続けるためにはこれでいこう、と思ったんだよ、とまっすぐに気持ちを伝えられると、うん、そうかも、と思えるんだ…ともね。)

  • 2019.10.30

  • あざとさがあるのは石田衣良だから仕方ない。読後感良し。

  • 石田衣良っぽい作品でしたが、なぜか今回は琴線に触れず。。。久しぶりだったのに残念。。。次回に期待!

  • 派遣切りにあった四人が東京まで歩く話。
    さすがにご都合主義過ぎる。

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著者プロフィール

1960年、東京都生まれ。‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。‘97年『池袋ウエストゲートパーク』で、第36回オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。‘03年『4TEENフォーティーン』で第129回直木賞受賞。‘06年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞受賞。‘13年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞受賞。

「2021年 『初めて彼を買った日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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