清く貧しく美しく

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 105
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104595075

作品紹介・あらすじ

この冷たい世界に怯みそうになっても、二人でいれば大丈夫。だけど、荒れ狂う嵐の夜は、ある日突然にやってくる。30歳・ネット通販大手の倉庫で働く非正規のぼくと、スーパーでパートをする28歳の彼女。自分がいかにダメな人間か、いつも思い知らされている。それでもぼくたち二人は、お互いをちゃんとほめあい、守り合って生きていこうと決めた。そんな日々がずっと続くと信じていた――。恋愛小説の名手が描く、現代の切実な恋の行方。

感想・レビュー・書評

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  • 渋谷から私鉄で30分、1LDKでも格安の金野レインボーハイツ101号で保木日菜子と同棲1年になる立原堅志。30の誕生日がくるのにアルバイトの堅志と内気すぎて就職叶わずパートタイマーの日菜子。堅志は非正規の中から人材確保の本社特別研修の声がかかったー

    ◆IWGPでも非正規雇用の話なんかは取り上げるけど。なんとなくこの話は「主婦のママ友ランチに3000円のコースを予約しちゃう人」が「ドリンクバー付きランチの上限1000円の人」から聞いた話を切り貼りしたような違和感。

    前半、粗暴な土田の入院騒ぎを小野寺さんならこういう話も「いい話」にまとめそうだけど。堅志を、めぐって両角佳央梨さんのカウンターに卑屈な日菜子がK.Oされるのも土田のお礼会食からのレストランへの夢の伏線で想像通りだけど。「わたしなんか」って言いすぎる日菜子さんさー、「ケンちゃんは素晴らしい人なのにどうしてこちら側」って、線ひいた「こっち側」ってまとめた他の皆さんに失礼よ。一見いい人のように見える板垣さんだって「パートなんかさせません」て、あなたの本屋にパートさんいないの?

    ヒナちゃんがパートしてるのは「させられてる」わけじゃないし、内気すぎて正社員諦めたからだし、それならそれでパートでも本人が満足いく環境で働いてるならいいじゃない。それでいて「ケンちゃんは素晴らしい人なのにどうして正社員じゃないことを恥じてるんだろう。いつまでも大学時代の友達と比べて卑屈になってる」って、正社員になるケンちゃんに負けられないって料理の仕事目指したのに「私なんて」っていうあなたは卑屈じゃないのーーー??

    清く貧しく美しかったかー?ってモヤモヤするわー。食費や光熱費切り詰めるギリギリ生活の貧乏じゃなくて、お金貯めて海外旅行行くし本もCDも買って所有してるのにー???…よかったのは、お互いがちいさなことでも褒めあう、言葉にするところくらいだわ…。「お金はたくさんいらない、わたしは今のままのわたしで生きていきたい」…へぇ…まぁ、ご自由にどうぞ、って話。彼が正社員になりたかったのは世間体とかより安定、安心が欲しかったのかもしれないけど、「したら終わり」じゃないからね、仕事も、結婚も。

  • 題名通りの感じ。何かきれい事過ぎるのが今一つだな。文体は読みやすい。 2020.1.15

  • タイトル通りのお話。

    まー、恋愛小説だからなーw
    ってか、恋愛は人それぞれだから、ふたりが幸せな形があるわけで、それで完結なわけで。

    ふたりが一緒に居て幸せなら、それがすべてなわけで……そう、ふたりでいれば大丈夫!

    いつか後悔する日が来ても、それはその時のお話、ってことで……ね?

  • ほんわかした小説かと思ったら、中盤から激変しました。
    登場人物の個性が確立されていて容易に目に浮かび、また構成も良く一気に読み終わりました。
    終わり方には賛否があるとは思いますが、私はこれもありだと思いました。

  • 2020/01/05予約

  • 好きな作家さんだし、非正規労働者の話も興味深いので読んでみた。
    一気読みできるぐらい引き込まれましたが、結末はいまいちでした。
    作者の言いたいこともわかる気がしながらも、別な結末を期待しました。

  • 久々の石田さんの新刊。
    30歳の非正規契約社員の堅志と28歳のスーパーのパートの日菜子。
    タイトル通り“清く貧しく美しく”日々の生活を支え合いながら生きる二人。
    二人の慎ましい生活を見守りながら、心が温かくなる前半。
    堅志のもとに正社員のチャンスが巡ってくるところから物語は大きく動き出す。
    読み終えるまでの三日間。堅志と日菜子の行く末をハラハラドキドキしながら追い続けた。
    【MILK】や【オネスティ】以来の「これぞ石田衣良!」という感じの王道の恋愛小説でした。
    年の瀬にこんな素敵な一冊に出逢えて心から感謝しています。

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著者プロフィール

石田 衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれの小説家。フリーター、広告代理店でのコピーライターを経て、36歳のときに一発祈念して執筆活動を開始。
1997年、『池袋ウエストゲートパーク』で第36回オール讀物推理小説新人賞、2003年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞、2006年『眠れぬ真珠』で第13回島清恋愛文学賞、2013年『北斗 ある殺人者の回心』で第8回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。
多くの作品がドラマ・映画化されている。代表作に、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「下北サンデーズ」、映画「アキハバラ@DEEP」、「娼年」。
2015年にウェブ個人誌『小説家と過ごす日曜日』を創刊するなど、メディアをまたにかけて活躍を続けている。

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