重力ピエロ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 11814
レビュー : 1604
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104596010

作品紹介・あらすじ

連続放火事件の現場に残された謎のグラフィティアート。無意味な言葉の羅列に見える落書きは、一体何を意味するのか?キーワードは、放火と落書きと遺伝子のルール。とある兄弟の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ■書名

    書名:重力ピエロ
    著者:伊坂 幸太郎

    ■概要

    半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母
    親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断
    などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町の
    あちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場
    近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていること
    に気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪
    を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危
    うさは、やがて交錯し…。
    (From amazon)

    ■感想

    不思議な感覚の小説でした。
    テーマは物凄く重いもの(レイプで生まれた人間が、レイプした人間
    (つまり自分の父親)に復讐する物語)のはずなのに、非常に軽いタッチ
    で読ませていきます。
    勿論、軽いタッチで読ませるといのは、それだけ、軽い言葉で物語を
    紡いでいるという事ですので、非常に読みやすいです。

    ミステリーのようですが、どちらかというと家族物語という感じが
    します。

    「復讐の正当化」については、私自身は、良いと思います。
    「やられたらやり返す」を批判する人間は、大抵無責任な人間です。
    自分がその立場に立って考えられない人間の言う事など聞く必要
    は無いですし、むしろ、復讐の正当化をするべきだとも思います。
    まあ、そうなれば、負の連鎖を生むでしょうけどね。。。

    倫理観としては、既に答えが出ているポイントについて、改めて
    問いかけている小説ですね。
    好き嫌いが分かれる作品だと思います。

    ミステリーとしては、少し弱い気がしましたが、家族物語としては
    結構楽しめました。

  • 永遠のスタート地点。
    私の「読むこと」は、ここから始まりました。

  • 悲しい気持ちになるはずなのに読んだ後爽やかな気持ちになる。

  • 本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ

    っていい。すごくそう思う
    伊坂幸太郎との出会い。

  • 初めての伊坂幸太郎だったが、テンポがよく読みやすい。一緒になって謎解きにハマってしまった。

  • 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
    という台詞がでてくるが、伊坂さんの小説の書き方もこれに即していると思う。

    深刻なことがユーモアに包まれて文章にされる。わたしは伊坂さんの文章のそこがすきだなー。

  • 春が二階から落ちてきた。

    冒頭で心惹かれた人は多いのではないだろうか。初めて読んでから十年経つが、あの時の感動は未だ色あせず覚えている。今でこそエンターテイナーとして多くの人に読まれている伊坂幸太郎の代表作とも云える今作は、当時私は一番好きだった。読了した時に改めて、春が二階から落ちてきた、とそれを読むと鳥肌が立った。とりつかれたように伊坂さんが好きになったきっかけでもある。
    父と兄と、母がレイプされて生まれた弟の、ミステリを交えた家族の物語と聞くと重たいようなイメージを持つが、そこは伊坂幸太郎の筆で実に軽快にそれこそ春のように爽やかに描かれる。論じていることは重たい議題のはずが、兄の視線によって描かれるそこには何よりも信じられる家族の形がある。むしろこの家族を信じられるからこそ、ミステリとしての芯が薄くてもこの小説を味わえるのだと思う。
    今ではあれもこれも名作と読まれる伊坂さんだが、魔王が出る前の初期の中では一番の傑作と云える作品だと思う。

  • 久々に伊坂 幸太郎さんの本を読みました。
    私の伊坂さんデビューは【オーデュボンの祈り】だったのですが・・・
    この本は私には難解で・・・
    伊坂さんの本は私には無理かも・・・と思っていました。
    でも【重力ピエロ】はとても評判が良いのでチャレンジ。
    今回は難解ではなかったけれど・・・☆☆☆でした。

  • それでも春は罰せられるべきなのでは?

  • 映画は公開時に観ていた。
    春の出生のエピソードが辛過ぎて読むのを躊躇っているうち、未読の伊坂幸太郎作品も少なくなって来たため、勇気を振り絞って手に取った。
    傑作じゃん。
    春のエピソードは辛いけれど。
    黒澤や伊藤の登場は嬉しい。
    ロバート・プラントは「天国への階段」を‘a song of hope’と紹介していたが、それにあやかって‘a story of hope’としたい。
    映画も再鑑賞(まだ途中)。こちらも傑作であったことを改めて実感(中)。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。
2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。
上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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