重力ピエロ

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 1606
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104596010

感想・レビュー・書評

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  • ■書名

    書名:重力ピエロ
    著者:伊坂 幸太郎

    ■概要

    半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母
    親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断
    などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町の
    あちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場
    近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていること
    に気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪
    を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危
    うさは、やがて交錯し…。
    (From amazon)

    ■感想

    不思議な感覚の小説でした。
    テーマは物凄く重いもの(レイプで生まれた人間が、レイプした人間
    (つまり自分の父親)に復讐する物語)のはずなのに、非常に軽いタッチ
    で読ませていきます。
    勿論、軽いタッチで読ませるといのは、それだけ、軽い言葉で物語を
    紡いでいるという事ですので、非常に読みやすいです。

    ミステリーのようですが、どちらかというと家族物語という感じが
    します。

    「復讐の正当化」については、私自身は、良いと思います。
    「やられたらやり返す」を批判する人間は、大抵無責任な人間です。
    自分がその立場に立って考えられない人間の言う事など聞く必要
    は無いですし、むしろ、復讐の正当化をするべきだとも思います。
    まあ、そうなれば、負の連鎖を生むでしょうけどね。。。

    倫理観としては、既に答えが出ているポイントについて、改めて
    問いかけている小説ですね。
    好き嫌いが分かれる作品だと思います。

    ミステリーとしては、少し弱い気がしましたが、家族物語としては
    結構楽しめました。

  • 悲しい気持ちになるはずなのに読んだ後爽やかな気持ちになる。

  • 初めての伊坂幸太郎だったが、テンポがよく読みやすい。一緒になって謎解きにハマってしまった。

  • 映画は公開時に観ていた。
    春の出生のエピソードが辛過ぎて読むのを躊躇っているうち、未読の伊坂幸太郎作品も少なくなって来たため、勇気を振り絞って手に取った。
    傑作じゃん。
    春のエピソードは辛いけれど。
    黒澤や伊藤の登場は嬉しい。
    ロバート・プラントは「天国への階段」を‘a song of hope’と紹介していたが、それにあやかって‘a story of hope’としたい。
    映画も再鑑賞(まだ途中)。こちらも傑作であったことを改めて実感(中)。

  • 伊坂作品ではこれが一番好きだなぁ。
    特に入り方は最高だ。このワンフレーズは忘れないよ。
    設定は特殊だけど、人物配置は見え見え。でもそれが作品を少しも損なっていない。帯にもあったけど、「小説ってまだまだいける」と信じられるよね。

  • すごくすごく良い家族だ。
    面白くて素敵でスマートな小説でした。

    とにかく登場人物の台詞や考え方がかっこよくて。全ての小さなエピソードの積み重ねが伏線としてあちこちに活きてて。そういう小さなエピソードが少しずつ本筋の謎を剥いでいく感じがいい。

    「赤の他人が父親面するな」を初め、「この台詞は…!!」って読みながら思えるところが沢山あった。こう繋がるのかとワクワクしながら読めた。

    これは短時間でバッと読んでこそだなと思う。
    記憶が新鮮なうちに。驚きとともに。
    気持ちが良い本だと思いました。
    読後感じゃなくて、読中感?がいい。

    他の本も早く読みたいなぁ…。

  • 落書きと放火の犯人とは・・・。遺伝子が関係しているのか・・・。重力ピエロってのは何なのか。適当に読んでいたら見落とすとこでした。深い。

  • 父、素敵です。
    『賞賛に値する』

  • 春が二階から降ってきた。

    俺たちがそろえば無敵だ。

  • 犯人はわかりやすいけど踊るように会話する言葉選びの妙、ちょっぴり不思議で魅力的なキャラクターでグイグイ読ませてくれる。
    ミステリーの部分も悪いわけではない。

    気持ちのいい終わり方もナイス。

著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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