オー!ファーザー

著者 :
  • 新潮社
3.88
  • (775)
  • (1347)
  • (800)
  • (125)
  • (27)
本棚登録 : 7939
レビュー : 1134
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104596041

作品紹介・あらすじ

みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。そんなのは珍しくない?いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。そして、今回、変な事件に巻き込まれて-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 由紀夫は知代母さんのひとり息子。

    父さんは四人。母さんはギャンブル好き、女好き、格闘技好き、勉強好きと、個性あふれる父親たちと四股交際をし、四人と事実婚をした。

    またこの父親たちがいかしていて、それぞれの得意ジャンルを由紀夫に教え込んだため、由紀夫はあらゆる方面に秀でている。

    もう、この設定だけで面白いのにさらに事件に巻き込まれたりするから面白くない訳がない。

    また伊坂作品特有の押しが強く自分本位で揺るがない女たちがまたいい。
    伊坂さんらしいユーモアとあったかさがあってすごく好き。

    ギャンブラーじゃないが、格好良くはないし、スポーツ万能でも、大学教授でもないけれど、大きく優しくあったかい我が父に改めて尊敬と感謝を。

    伊坂氏がエッセイ集で「登場人物に文豪の名前を付けた作品」と紹介していたのを読み終えてから思い出した。

  • すごく好きな作品。
    伊坂さんの初期の頃のテイスト。

    どの父親も魅力的。
    笑えるしほろっとくる。
    由紀夫のスタンスがまたよい。

    いくつか印象に残る言葉も。

    ストーリーの展開は、伊坂ファンにとってはわかりやすい。

  • 「ゴールデンスランバー」以前の作品なんですね。
    恐らく多くの方が「伊坂幸太郎」という作家に求めて
    いる部分の大多数が詰まっている優れた作品だと思います。
    自分にとっても掛け値なしに全ページが面白かったです。
    エンターテイメント小説としては完璧かもです。
    いや、ホント、厭味でもなんでもなくw。

    軽妙かつニンマリの会話、散りばめた伏線とその
    一気に回収する痛快な爽快感、スピード感、キャラ造形
    伊坂作品の上手さ、面白さの肝が詰まってます。
    詰まっているのにもたれずに食傷気味にならない味付けの
    バランスも流石っす。あれ。ここはサラっと流すんだw
    みたいなさじ加減。いいなー。


    その「ゴールデンスランバー」以降、特に近々の2作品の
    評価の落ちっぷりが(個人的には全く評価は下がってませんが。
    むしろ『SOSの猿』はかなり好き!)囁かれ始める中で
    今作が発売された事に...他意はないと思いたいですね。

  • 4人の父親がいる高校生の男の子の話。
    そんな複雑な感じで育ったら、ひねくれちゃうやろって思うのに、なんとも素直に育ったかわいらしい男子。
    次々に起こる問題にのほほーんと立ち向かって行くのがおもしろいな。
    また4人の父親達がバラバラの個性でステキ☆
    知性派もいれば肉体派もいるし、ギャンブル好きのどうしようもないタイプとイケメンも。
    それぞれの父親がそれぞれの個性を活かしてかわいい息子をサポートしていくのがほほえましくてこれまたステキ☆
    でも考えてみたら、この物語の中で一番すごいのはこんなにバラバラなタイプの4人に同時にずっと愛され続けてるお母さんだよ!!
    すごすぎ!!
    ステキです☆

  • 四人の父には悩まされることも多いけど
    それぞれ別分野で頼れる父が四人もいるなんて羨ましいじゃないか。
    なんて言ったら由紀夫くんには他人事だからだよって言われそうですが

  • 父親が4人てえらいまた無理な設定を・・・

    と嗤いつつも気付いたらどっぷり入り込んでいる
    それが伊坂ワールド。

    伊坂さんの作品で多々見られるメッセージについて少し。

    人間が組織的に末端的に、かつ無意識に大きな犯罪の片棒を担がされている、という描写が多い。
    全体の計画を知らされておらず、自分の任務のみを無機質に、ロボットのように遂行していく、もはや歯車の一部でしかない人間を伊坂さんはよく描く。

    これは暗に人々の動物化を示唆してるんじゃないかと。
    警鐘を鳴らしている、とまでは言えなくとも、自分たちもいつその歯車になるかわからないですよ、他人事じゃないんですよと言ってるような気がする。

  • それぞれ違ったタイプの4人の父を持つ高校生・由紀夫がひょんなことから事件に巻き込まれます。父親達も含め、愉快な人々がいい味出してます。人間って怖いなぁとヒヤッとさせられる場面もありますが、全体の印象としては子を想う風変わりな父達と息子の面白くてあったかいお話でした。

  • 色んな伏線が最後にびしっと決まるのが伊坂ワールド。夢中になって読めました。
    この作品は、性格が異なる4人の父親を持つ高校生が主人公。子は親に似るというけれど、これだけ色んな父親がいると様々な影響をうけるから、若くして世の中達観しちゃうんだろうなって。高2にして、冷静すぎでしょ。ただやり過ぎてないから、そこも丁度いいんだよね。最後の最後でやっと出てくる母親がどんな人なのかそしてその母親からはどういう面で影響受けているのか知りたいので続編期待。

  • めちゃくちゃだ。。。
    でも入り込んで読んでしまう。
    感動してしまう。
    そんな伊坂幸太郎作品を極端に象徴しているような作品でした。

    あとがきを読んで、
    この人はテーマをきちんと持って、段階的に作品を書いているんだな。
    と感心しました。

    歯の痛みで会社を休んだ事を忘れさせてくれた一時でしたね。
    鏡を見ると、右頬がふっくらと腫れています。

  • 主人公が高校生って初めてな気もして、出だし新鮮に感じましたが、主人公の達観した感じやそれを取り巻く父親達の荒唐無稽さや所々に光るウィットに富む会話など、あとがきで第一期の最後の作品と書かれている通り、初期からの伊坂さんの流れを感じる軽快な作品でした。
    ただ、良くも悪くも昔からの伊坂さん作品らし過ぎて、最近のキングや猿に比べて無難さ感じられる気がします。
    ぜひ次回作ではどちらも併せ持つ、更に進化した伊坂作品に出会いたいと思います。

    もちろん、一作品としては、家族や人の温かさがじんわり感じられる、とても素敵で面白い作品でした!
    どの父親も素敵だったなー♪

全1134件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

オー!ファーザーのその他の作品

オー!ファーザー Kindle版 オー!ファーザー 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

オー!ファーザーに関連する談話室の質問

オー!ファーザーを本棚に登録しているひと

ツイートする