四畳半王国見聞録

著者 :
制作 : 古屋 兎丸 
  • 新潮社
3.29
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本棚登録 : 3197
レビュー : 408
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104645039

作品紹介・あらすじ

数式による恋人の存在証明に挑む阿呆。桃色映像のモザイクを自由自在に操る阿呆。心が凹むと空間まで凹ませる阿呆。否!彼らを阿呆と呼ぶなかれ!狭小な正方形に立て篭もる彼らの妄想は壮大な王国を築き上げ、やがて世界に通じる扉となり…。徹底して純粋な阿呆たち。7つの宇宙規模的妄想が、京の都を跋扈する。

感想・レビュー・書評

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  • 京都を堪能したい方に、もわっとしたファンタジーともわっとした妄想の織りなす、濃厚なもりみー四畳半ワールドを。

    もりみーのブログにこの本の紹介があったので、こちらから抜粋。
    “これは男汁で煮染めた四畳半内部で繰り広げられる禁欲的かつ浪漫的冒険の記録であり、その色気のなさと救いようのなさは他作品の追随を許さない。
    見渡すかぎり阿呆ばかりである。”

    見渡すかぎり阿呆ばかり…まさに(笑)
    四畳半神話体系とは別系統の、しかし同じく四畳半に王国を築く大学生の話。
    いつも以上にむさくるしかった。

    京都の四畳半の下宿に生息する堕落した大学生。
    世界はあっちに飛び、こっちに飛び、阿呆神やら四畳半統括委員会やら、唐突に登場する。
    私が大学のときに住んだ初めての下宿は6畳だった。その後何度も引っ越しをしても、初めての一人暮らしの部屋は一番思い出深い。
    今や売れっ子作家となったもりみーにとっても、大学のときの四畳半に原点があるのだなと思う。

    ペンギンハイウェイや有頂天家族のように読者層を広げたであろう作品とは違い、閉鎖的で独特なので、もりみー初めての人には少々入りにくいかもしれない。
    これが合わなかった人も、これだけで苦手意識を持ってしまうのはもったいないので、何冊か読んだあとにまた戻ってきてもらいたい。

  • 実に森見さんらしい文章だった。最近、こういう森見作品を読んでいなかったので懐かしい感じもした。
    全ての話が繋がっているようなところが素晴らしいと思う。『四畳半神話大系』と『夜は短し歩けよ乙女』とも繋がる感じ。森見さんの頭の中には壮大な世界が広がっているんだろうなぁ。
    京大近くの進々堂に一度行ってみたい。

  • 夜は短し‥‥を読んで、大正ロマン風な匂いが気に入り、今回の四畳半に手を延ばしてみたので、期待度がたかかったのですがですが(^_^;)。

    物語のはじめの部分から、一方的に男子学生の演説のような文章が(大正ロマン風)長く続き、読むのに疲れ気味になってしまい、読書スピードも遅くなってしまった。・゜・(ノД`)・゜・。。

    『これは登場人物の誰のこと?』と物語の展開中、前のページに戻り確認してしまう状況になり、これまた疲れの原因となってしまった(; ̄ェ ̄)。

    大学生=四畳半の世界について、私的にはもっと登場人物の『どうしてこの人はここまでにいたってしまったのか?』の部分を見せてくれたら‥‥なんて思いました。
    また四畳半世界における、生活臭的な要素をより深く味わってみたかったと思うと、夜は短し‥‥の方が面白かったので、評価が3になってしまいました(^◇^;)。

    • まろんさん
      期待ほど楽しめなかったかな?という本について
      なんだか申し訳なさそうにレビューを書くkuroayameさんの
      奥ゆかしさが、とても好きです(...
      期待ほど楽しめなかったかな?という本について
      なんだか申し訳なさそうにレビューを書くkuroayameさんの
      奥ゆかしさが、とても好きです(*'-')フフ♪

      実は私も、森見さんの作品って、大好き!と思えるものと
      う~ん、なんかついていけないかも、と思うものに二極化されるので
      うんうん、わかるわかる、とひそやかに共感してしまいました(笑)
      2012/12/02
    • しをん。さん
      私も、「夜は短し、歩けよ乙女」で見事に、大正ロマンにハマりました(笑)
      同じ、森見さんの作品ですよね~♪

      気になるので、一回読んでみようと...
      私も、「夜は短し、歩けよ乙女」で見事に、大正ロマンにハマりました(笑)
      同じ、森見さんの作品ですよね~♪

      気になるので、一回読んでみようと思います(*^_^*)
      2012/12/03
  • 読み始めは、引きこもりと、変人の言い訳の為の本か??(失礼)
    と思いつつ読んでみると、
    全然違って、面白かった

    話のテンポがめまぐるしく変わるので、登場人物についていけない面もあったけど、小さい頃の遊びを思い出してみたり
    なんだか懐かしい気持ちになった

    昔、押入れで遊んだり、テーブルの下で遊んだり、座布団が船になったり、狭い空間からも無限な広さを作りだせていた頃の事が
    思い出されて以外と楽しかった

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「変人の言い訳の為の本」
      当たってます!
      「変人の言い訳の為の本」
      当たってます!
      2014/04/09
  • これぞ森見登美彦の真骨頂!と勝手に思って憚らない、安定の”阿呆大学生もの”連作集。もう、ページの向こうの四畳半から饐えた臭いが漂ってきそう。だがそれがいい。

    森見リピーターならばニヤリとせずにいられない、あんな阿呆やこんな阿呆(個人的には芽野と芹名がどうしようもなく好き)が、相も変わらず京都の町を跋扈。
    『新釈走れメロス』に始まって、繰り返し繰り返し連中の日々を読んでおりますと、老舗の鰻屋かなんかで創業以来継ぎ足し継ぎ足し受け継いできた秘伝のタレみたいになって来ました。森見汁が。我が脳内で。

    大日本凡人會の面々が愛おしい。

    四畳半王国建国史
    蝸牛の角
    真夏のブリーフ
    大日本凡人會
    四畳半統括委員会
    グッド・バイ
    四畳半王国開国史

  • 一番最初の語りのところで何回も挫折したけど
    中身を読んだらいつもの森見ワールドでおもしろかったです
    いままで出てきた登場人物たちが出てきてにやにやしながら読んでました(^-^)

    大日本凡人會いいですね!

    「蝸牛の角」では、世界がどんどん変わって最初ハテナが頭に浮かんでたんですが、後半追いついてきておもしろかったです。
    「見渡すかぎり阿呆ばっかり」

    あと、芹名くんと柊くんが結構好きです笑

  • ついに阿呆が神になった。

    阿呆な人達がまた出てきたり、新たに出てきたりしました。
    どこまで四畳半世界は広がるのか。

    と、思ってたら世界は繋がっていた。
    なかなかステキな終わり方でした。

  • 森見登美彦が好きな人は彼のこういうところがすきなんだろうなぁーっという要素がぎゅうぎゅうに詰め込まれた作品。森見の阿呆京大生ものはやっぱり肌に合わない。他の森見作品をかなり読んでいなければ読者置いてけぼりで話が展開するので、森見上級者向け作品ではあると思う。2012/055

  • もりみー作品の阿呆大学生の話が好きすぎて、一気に読むのはもったいないのでちまちま読んでます。
    今までの作品のキャラが出てきてて最高。四畳半神話体系、夜は短し歩けよ乙女、新釈走れメロス、他にも出てくるのかな?とわくわく。
    これは上記の作品読んでないとあんまり意味わからん作品だということと、あまりにあくが強くて難読なので読者を選びそうなので4つ星。好きだけども!
    京都の地名や景観がわかるようになってから森見作品は一段と面白くなりました。

  • 私の京都のイメージって完全に森見登美彦ワールドです。
    四畳半の中にこそ世界があると豪語する男、空間を凹ませることができる男、モザイクを物質化して取り除くことができる男、など役に立つんだか立たないんだかわかんない能力を持った男たちの青春のお話。

  • 「四畳半神話大系」の続編かと思ったけど、続編というよりスピンオフという感じ。

    お星様お願いごっこ、私もしたい。
    四畳半に溢れる妄想、桃色森見ワールド。黄色地に紫の水玉のブリーフだけを身につけた筋肉質な男、阿呆神…

    寝言できちんと会話を成立させている恋人たちが羨ましかった。
    大日本凡人會に混ぜてください。

  • 森見作品のなかでも相当癖が強い。阿呆と心通じ合う感性が必須といえる作品。

    読みにくさの理由はおそらく、“入れ子構造”にある。
    われらが四畳半の部屋はどこにでもつながっているし、その先のかたつむりの角の上さえも、別の空間とつながっている。
    万華鏡のように移り変わっていく空間・視点に翻弄されて、読み終わるころにはもりみーの掌の上なのである。

    そう!「四畳半は世界を内包」している!
    さあ、ここに集った阿呆共よ、水玉ブリーフ一丁でもんどりダンスを踊り、思うがまま世界を堪能しようではないか…!

  • これだから登美彦氏は!大好きだ馬鹿者!と素で叫んだ。

  • 四畳半です。
    阿呆神です。
    水玉ブリーフです。

    これ以上なにを申し上げることがございましょう。

  • この本に出てくる男達の住む四畳半は、どれも世の中の平均的な四畳半に比べてずっとテレビとインターネットの存在感が希薄な気がする。いや、桃色映像を鑑賞したり掲示板に書き込みしてるぐらいだから存在はしてるんだろうけど。この本の部屋に篭る男達はみんなある意味魅力的に描かれてるけど、その魅力は部屋の中で過ごす時間をテレビやネットのような他人のコンテンツの消費でなく、自分の世界の追求に費やしてるからこそのものなんだろうな。

  • 家の中にいることは高尚なことではないか、と本気で思った自分が…

  • 今もこの様な生活を送る人々がいるのか定かではありませんが、京都で(お金をかけずに)一人暮らしを始めようとしている学生は、本書の一読をお勧めします。実在する場所、お店が登場しますので、地図を見ながら読むのも良いかも。

  • 四畳半がこんなにも冒険と魅惑に満ち溢れていたとは。広がる世界にただただ圧倒。笑い付きで。他の作品をたっぷり拝読してきたばかりだから、つながりが楽しい。以前、文庫版を購入していたのを忘れて再読。あの頃より理解が深まってた。楽しい!

  • 阿呆な人たちの物語。

    まずい、あまりに阿呆すぎてついていくのが難しかった。
    できれば次は、もう少し軽めの阿呆で…。

  • 過去作品の懐かしい顔ぶれが見え隠れするファンアイテム的な一冊。いつも通りの阿呆さ加減で楽しいけど、ペンギンを読んだ後の今となっては、こっちじゃない路線をもっともっと書いてほしいなぁと思う。



  • 自分の部屋にいる時、そこは外部とは全く隔離された空間になる。


    冒頭《四畳半王国建国記》
    締め《四畳半王国見聞録》

    この二編で主人公となる余は外部の世界を切り離して自室の[四畳半]の中に世界を創造(想像)する。
    自室の中では誰しも王様となれる。

    四畳半とは正方形であり住んで見れば分かるが、大抵のものは少し手を伸ばせば届くのだ。

    余は手の届かないものを恐れて確実に届くもので周りを堅める。それは籠城であり、王国の建国だ。

    四畳半はきっと自分の安寧たる居場所、だけでなく人の内側、心を表していると思う。

    余が四畳半を突き詰めた結果その先に見えたのは皮肉にも外の世界だった。
    自分は本当に1人なのか。そんなことはない。自分に問いかけ、省みる。

    世界中が四畳半でありあなたの居場所であるのだ、そう筆者は言いたいのでは




    また、“四畳半統括委員会”なる謎の組織が語られているが、「半畳を取られる」「そしてたちまち四畳半を奪われる」というような表現がなされるが、これは大学生たちの不安や恐怖に起因してるのではないか。

  • 99:「四畳半神話大系」は理解がついていかなかったのですが、これは面白かった! 「ペンギン・ハイウェイ」のときも思ったのですが、森見さんはSFもお上手ですね。アイデアと語り口、そして煙に巻かれる? と警戒してしまうほどとらえどころのない、つかみどころのない二転三転する物語。四畳半が云々とか、阿呆神がどうとか、詭弁論部とか、ファン層をガッチリ掴みつつ、世界の果てや四畳半に内包される宇宙についての壮大な論理展開(……詭弁?)、となると興奮せずにはいられませんでした。
    解釈はいくらでもできそうですが、私は「森見さん流の腐れ大学生が外界に通じる扉を見つける、希望の物語」だと信じることにします。

  • あほっぽくて大変いいのだが、話がぶっ飛びすぎてよくわからないところも多々ある。

  • 連作短編。
    四畳半の部屋が工夫(妄想?)しだいで広く感じる。

  • 京都阿呆学生系統森見成分が超濃厚。

    森見作品これから読んでみようとか、
    阿呆学生系統あまり読んでないとか、
    そんな人の前で「オモチロかった」、
    などと宣うのが憚られるくらい濃密。

  • 阿呆な大学生たちの短編集。
    これは映像でも観たいなー、湯浅監督やってくれないだろうか。

  • 四畳半の偉大なる阿呆たち。

    彼女の存在を数学で証明した数学氏
    マンドリン弾きの丹波、モザイク先輩、凹氏、無名くん。

    水玉ブリーフの男、
    休日をバカンスと言う三浦さん
    柊くんと楓さん、鈴木に芽野、芹名。

    京都での四畳半の内側に広がる不思議な世界。

    最初の文体が、つらかったけど
    私の読解力ではちょっとわからないところもあったけど
    まあ、頑張って、読めた。

    2017年第一冊目がこれか)^o^(

  • 「バカばっかり」ではなく、「阿呆ばっかり」の世界。
    寝言でいちゃつく柊くんと楓さん。
    大日本凡人會の面々。
    水玉ブリーフ。
    あぁ、吉田山周辺は今日も平和ですね。

  • 四畳半への愛を感じます。とても強く。

  • ただの中二病のお話だと思って流し読みしていたらなんだか最後の方のクライマックスで圧倒されて、何故だかもう一度読みたくなった。。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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