残虐記

著者 :
  • 新潮社
3.22
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本棚登録 : 845
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104667017

作品紹介・あらすじ

失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誘拐犯と被害者だけが知る「真実」とは…。

感想・レビュー・書評

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  • 小学生のころに男に誘拐・監禁され、その後行方不明になった小説家の手記。

    人の内面の残虐性?インパクトが薄く、面白みに欠けた。淡々とした語り口が、内容を寒々しいものにし、現実味を消している。

  • ダラダラ読んだせいか、いまひとつピンと来なかった。
    スッキリしないというか。
    面白みがわからないというか。
    そもそもダラダラ読んでしまったのは
    作品に入り込めなかったからで。

    表現も主人公の創作なのか、真実を書いているのか
    わかりにくかった。
    モヤモヤした読後感でした。

  • 「ハピネス」が面白くて
    桐野夏生さんを読んでいる。

    興味をひく内容ではあるけれども。
    結局のところは?
    という感じ。

    ただ、描写、主人公の気持ちは
    とてもよく書かれている。

    キーワード
    #監禁
    #虐待#誘拐
    #心的外傷

  • ★購入済み★
    読了日不明

  • 深いなー。おもしろのですが、後味悪い小説でした。

  •  

  • 失踪した小説家が残したのは、25年前に自分が被害にあった少女誘拐監禁事件の事実を書いた記録だった。

    現実にも同じような悲惨な事件が何度も起こっています。
    被害にあった人達が、どれほどの心理的傷を受けているのかは、想像することも出来ないことでしょう。

    被害にあった者だからこそ書くことが出来たと言う、小説家になった景子がつらい。
    最後になっても、景子のその後がわからないことも、事件の真実は誰にもわからないということのようで、モヤモヤとした気持ちを残します。

    このような事件が今後二度と起こらないことを願ってやみません。

  • 失踪した小説家が残した小説には、かつて小説家が10歳の少女だった頃、誘拐され1年も監禁されていた事実が書かれていた。

    解放されてからの周囲の視線、詮索などの好奇の目に、少女時代は残虐と言っていいほど、彼女の心を乱れさせ、常人では理解できない境地に踏み入っていく。

    タイトルからはグロテスクなものを予想していましたが、少女期に負った心の傷を背負いながら生きてきた女性の苦悩を、少女時代に考えてきたことをプレイバックしながら描いています。

    このタイトルに納得といった感じでした。

  • 2018/03/31 15:55:27

  • 少女監禁!ルームっていう映画を思い出した。
    なるほそ、、、やっぱり桐野夏生はハズレなし。なにが本当なのかわからないところも、また良し。今回も人間のいやらしさが存分に描かれてるなーっという感じ!

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

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