天国はまだ遠く

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 319
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  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104686018

感想・レビュー・書評

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  • うわーーーーーー。っていう感想。

    七歳差で、関西弁で、いろんなこと教えてくれるむさ苦しい人。そのまんまだ。酔っぱらった時のやさしさとか、読んでて切なくなる。

    最後にここは自分の居場所じゃないと別れた。あれがとても印象的で、わたしもやっぱそうなるのかなとか

    私のこと?ってくらい状況が似ていて驚いたけれどこれはフィクション。
    何年か後に読んだら、若かったなーと思いそう

  • 仕事や社会に疲れて自殺しようとやってきた遠くの地で、生きる活力を取り戻す。
    その土地でハッピーエンドに、というわけでなく、自分の居場所ではないと悟って、新しいところへ旅立つラストが、リアリティがあってよかった。
    思いつめたときに読みたい。

  • 思っていたよりずっと良かった。落ち着いた文章で、丁寧に書かれていてほっとする。二回目のほうが怖いっていうのは、ものすごく良くわかる。本当に、そうなんだよ。食事の場面が素敵で、ほろりときてしまった。おいしいものを食べるってすごく大事なことなんだな。命をもらって、食べる。生きていくってそういうことなんだなって。それと、賛美歌四百五十三番が懐かしすぎて涙腺を刺激。良かった。田村さんの主人公の何気ない会話も良かった。

  • 誰も私を知らない遠い場所へ 自殺志願の千鶴が辿り着いたのは山奥の民 宿。そこには、素敵な大自然と民宿の田村さんとの出会いで癒されながら、前向きに元気を取り戻されるお話。登場人物も少ないお話なのに何とも心穏やかな気持ちにさせられる。日々忙しく、気持ちが下降気味な時に読ませて頂くと、ほっこりさせられる!雄大な自然の力は、元気のパワーを頂けるのでしょうね。何だか旅したくなりました♪

  • 最初に読んだのは大学生の時。
    当時は、この2人くっついちゃえばいいのに、なんて思っていた。
    社会人になった今読み返してみて…そういうのじゃないんだなと。
    ちょっと歩き疲れて休んでいた自分の道を、また歩かなきゃと思うためのきっかけ。

  • くすりと笑える所もあったし、キャラクターも設定も面白い。

    ただ何かが足りない。
    その足りなさが魅力なのかも知れない。

    田村さんのお話を読んでみたいと思った。

  • 心が弱って、どうしようもなくなったときに読むと元気でるかも。
    生きていかれるんだよね、なんでも。
    自然とともに生きたいけどあたしも無理だなあ。使命がない。
    自分の心に蓋をしない。適度に開放しよう。
    田村さんの両親は自殺かなって思った。田村さんだって迷ってるんじゃないかな。一泊千円では生きていかれないよ。
    ちょっとずつ変わっていくでしょうね。
    身辺をコンパクトにするのはすっきりしていいなあ。

    • kuroayameさん
      初めまして♪。
      田村さんのご両親が自殺?という発想、私にはなかったので、レビューを拝見し納得しました(>・)/。
      最後田村さんと離れ離れ...
      初めまして♪。
      田村さんのご両親が自殺?という発想、私にはなかったので、レビューを拝見し納得しました(>・)/。
      最後田村さんと離れ離れになるところで涙がこぼれてしまいました♪。
      田村さんは本当に優しくて素敵な方でしたね(^-^)。
      2012/09/05
    • mojaeさん
      コメントありがとうございます。
      勝手な妄想すみません。
      あんなに橋に固執するのはもしや、、と深読みしてしまっただけですので(^^;)
      田村さ...
      コメントありがとうございます。
      勝手な妄想すみません。
      あんなに橋に固執するのはもしや、、と深読みしてしまっただけですので(^^;)
      田村さんは最後までよくわからないキャラクターでしたねえ。
      2012/09/09
  • 瀬尾さん作品3冊目を読了しました。

    はじまりの「自殺?」どうなるの!?

    って感じでしたが、やっぱりでてくる人が素直です。
    悩みをかかえ、現実もみてるけど、やっぱり素直。

    田村さん、タバコ8本吸うなんて、ちょっと考えたんだろうなぁ。

  • なんだか、すごく健全な気がした。

  • 仕事や日々の生活に疲れた女の子、千鶴。
    自殺を決意して北へと旅だった千鶴がたどり着いたのは、民宿たむら。
    美味しいご飯、ありあまるほどある自然。
    千鶴の人生の休暇。


    読み心地のいいお話でした。
    小林聡美さんの映画とかにありそうな…。
    田村さんが素敵でした。ちゃんと見てくれていて、でも押し付けがましくなくて、むさ苦しい格好をしている所も(笑)
    ご飯が美味しそうなんですよね、とにかく。
    千鶴はよくも悪くもイマドキの女の子で、人騒がせで図々しい奴だなぁなんて思うけど、でも、心が弱ってくると、少しのことでもひとり落ちこんでしまう、そういう心ってすごくよくわかる。
    千鶴がここままではだめだと気づいた時、こんなにステキな所のどこがだめなのさ!って思ったけれど、今はそうだよな、と思う。

    昔からここにいて、ここの生活しか知らない人。
    ここで守らなければならないものがある人。
    この場所に惚れ込んでしまった人。
    千鶴はどれでもない。
    自分の場所じゃないから、非日常だから、癒されているだけ。
    何か変わったようでいて、何も変わってないと思う。あれくらいで、ちょっとは根性ついた!なんて言ってるとこがこれまた図々しい(笑)
    いつか、千鶴もちゃんと自分の場所を見つけられるといいなぁと思います。
    でも、これからもちょくちょくここに来そうな感じはすごくしますが(笑)

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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