- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104689033
感想・レビュー・書評
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絶対に読んだことのある本やわぁ。
と思いつつ読んでしまった。
生きにくい人間生活を見て、誰でもそうか・・・って安心した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
題名と表紙絵を見たとき、氷河期にタイムスリップした話かなと思ったが違っていた。
南山渉は、父親が誰か知らない。母親は、田舎町に出来た遺伝子の研究所に勤めている。
ワタルは自分が「普通の子」ではないことに、5歳のとき、気がついた。他の子のようにおとなしく座っていることができないのだ。からだがムズムズしてきて、自分がおさえられなくなって、大声を出して、園庭を走り回るのだ。
また、絵を書くと、変な色を使うといわれる。顔や髪の毛の色も違っている。
渉はだんだん人と接するのが怖くなってくる。
ある日、クロマニヨン人のミイラがロシアで発見された、というニュースを母の本から発見した渉は、自分がほかの子と違うのは、自分がクロマニヨン人の子どもだからだと自覚する。母はロシアの研究所にいたのだ。
彼はクロマニヨン人として、来たる四度目の氷河期にでも耐えうる知恵と肉体を得るために、石でナイフや矢じりをつくった。槍を投げて狩りするイメージの中にいるとき、彼は自分が確かに存在していることを感じるのだった。
そして、サチという女の子との出会いがあり、彼らは閉鎖的な町の中でいっしょに成長していく。
サチは、父親から暴力をうけていた。
そして、母親がガンで死ぬという出来事があり、彼はロシアにいるという父親に会いに行く…。
5歳から18歳までの彼自身の成長の物語が、彼自身の言葉で書かれている。
自分を理解してもらえないもどかしさの中で、クロマニヨン人の子どもという物語が作られ、彼の自分探しの旅は、サチとの関係の中で豊かに育っていく。
いろいろな場面で共感し、サチとの関係が上手くいかないと、もどかしくもなってくる。けっこう長い話なのだが、一気に読ませてくれた。
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あっと言う間に引き込まれて、読み終えた。独特の世界観がすき。
昔を何故か思い出した。ラストは何だか心が暖かくなる。 -
タイトルから想像していた内容と全く違った。序盤を読むのがやや辛かったけれど話が流れ出してからは、すんなり読めた。ワタルが自分のルーツ、生きる意味を探すお話。サチとの絡みは好きです。
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話が冗長な感じがした。期待し過ぎたのかもしれない。
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本当に氷河期が来て、過酷な環境で少年が生き抜こうとする話だと勝手に思って読んでみたら全然違った。面白かったけど。
しかしクライマックスの諸々は色々やりすぎ感がある。あのあとどうなったんだろうか。 -
身を寄せて、離れて、彷徨いながら歩んでゆく。少年の目に映るのは、冷たくも懐かしい、どこまでも広がる氷河期。
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南山渉は,遺伝子に関する研究者の母に育てられるが,
父親をシベリアで氷漬けで発見されたクロマニヨン人ではないかと思い始める。
いままで読んだ荻原浩作品は楽しいものばかりだったので,
そういうものを期待していたら意外にマジメだった。
私はもっと娯楽性の強いものの方が好き。 -
いつもの荻原浩っぽさがあんまない。あと長い。