冷蔵庫を抱きしめて

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104689064

作品紹介・あらすじ

心に鍵をかけて悪い癖を封じれば、幸せになれるかな? いや、それではダメ――。新婚旅行から戻って、はじめて夫との食の嗜好の違いに気づき、しかしなんとか自分の料理を食べさせようと苦悶する中で、摂食障害の症状が出てきてしまう女性を描いた表題作他、DV男ばかり好きになる女性、マスクなしでは人前に出られなくなった男性など、シニカルにクールに、現代人を心の闇から解放する荻原浩の真骨頂。

感想・レビュー・書評

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  • こういうの、なんだか
    放っておけなくて手に
    取ってしまいます。

    この扉絵は反則ですよ
    ・・・

    男性が自分をことさら
    大きく見せたがるのも、

    女性の友情が近隣諸国
    との平和協定のような
    ものなのも、

    まったくそのとおりと
    膝を叩きました。

    見た目冴えない男性が
    浮気しないのは、

    誠実だからではなくて
    チャンスが少ないから。
    (女性も同じですね)

    ピュアな心とは清い心
    じゃなくて剥き出しの
    感情のこと。

    どれも重要♪テストに
    出ます(笑

  • 短編集だからってのもあるけど読み進めるうちは各話引き込まれたけど結末が私としてはモヤっとするものが多かった。
    さっくり読了できます。

  • 荻原さんの本も久しぶりに読みました。
    約3年ぶり。

    ”あなたの心、解放します”
    人の心に潜む闇。
    真黒とまではいかなくても、ダークグレー位の闇は誰にでもあるもの。
    本人は闇と思ってないこともあるし…
    そんな闇を描いた短編集。

  • 201805/軽い気持ちで読める本。ブラックユーモアとか、哀しいおかしい感じのお話が多かった。

  • 短編集。
    『ヒット・アンド・アウェイ』いやー、こんな男、さっさと追い出したい。ボクシングジムの会長もわかってくれていたんだ。最後はスカッと。
    『冷蔵庫を抱きしめて』他人と暮らすにはそれなりの譲り合いも必要だと思うけれど、食の好みの違いは厳しな。毎日のことだもの。事情に気づいてくれる夫なら、この先は大丈夫そう。
    『アナザーフェイス』知人、友人、同僚から「昨日は**にいましたよね」などと身に覚えのないことを何度も言われたら気味が悪い。そういや、以前「以前にも来ていただいて…」と覚えのないお店で言われたことがあるんだった。「え? 似てる人がいるの? 会ってみたい」とその時は軽く思って終わりだったけど。それが何回もあったら、ちょっとね〜。
    『顔も見たくないのに』えー、自分が浮気相手のほうだったのか!!! ショック。それがわかれば、さっさと別れます。相手に合わせすぎて無理していること自体おかしいのでは?
    『マスク』マスクひとつで自分が変わる。なるほど、女性の化粧のようなもの?
    『カメレオンの地色』ひぃー、片付けと料理。片付けは日頃からやっていないと、こうなるよね。他人事とは思えない(笑)。誰かが遊びに来るとなって、慌てて片付けるタイプですもん。もっと物を減らすぞ!
    『それは言わない約束でしょ』あはは、わかる。あたしも他人をみて考え事をしていると、突然振り向かれることアリ。「え、今の声に出てた?」とびっくりしてしまうけれど、言っていないハズ。他人の心の声が聞こえてしまったら、生きにくいだろうな。
    『エンドロールは最後まで』映画のような出会いだ。あまりにも劇的だとその状況に酔ってしまいそう。

  • 現代人の心の闇をコミカルに描いた、ちょっぴりブラックな短編集。

    DV男に対抗するために、ボクシングジムに通い出した一児の母雪乃…ヒット・アンド・アウェイ、
    夫との食の好みの違いに悩み、拒食症が再発する新妻直子…冷蔵庫を抱きしめて、
    自分にそっくりな別人の行動に悩まされる会社員浅川…アナザーフェイス、
    別れたばかりのちょっとバカっぽい元カレを、テレビで見るようになる麻衣…顔も見たくないのに、
    マスクで顔を隠すようになり、生きやすくなったと思い始める会社員沖村…マスク、
    付き合う男に合わせて自分を変え続けてきていた片付けられない女梨代…カメレオンの地色、
    一人暮らしを始めて、心の中で思ったことが、つい口に出てしまうようになった販売員立花…それは言わない約束でしょう、
    映画を見た後で知り合った彼との日々の中、相手に不信感を抱き始める結婚しないと決めたOL千帆、エンドロールは最後まで、

    初読みの作家さんでした。
    面白かった~。
    これだけいろいろな違った展開の話を読めて、お得な感じ。
    顔も見たくないのに、エンドロールは最後まで、が好きでした。

  • これは…!なかなかおもしろかった…!!

  • リアルは本当に厳しい…でも救われる事もあるよねって笑えた。
    短編集でスラスラっと楽しく読め、読後はスッキリした!!

  • 石持浅海のような読後感。「冷蔵庫を抱きしめて」なんてナンセンスな表題にピッタリ、なんて思いながら何度かgive upしかけたけど最後まで読めてよかったワw

  • あっさりした短編集。どの話も漫画で言う第一巻で終わってる感じで、サクサクと読む感じ。ほんのりポジティブな話が多くて良い。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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