精神科医が読み解く名作の中の病

著者 :
  • 新潮社
3.48
  • (2)
  • (6)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 104
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104701056

作品紹介・あらすじ

あの主人公たちを仮想診断!思わず話したくなるウンチクが満載!文学と精神医学の「深い関係」とは?-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 地味だけど面白かった。東京新聞夕刊に掲載していたものを加筆修正したもの。なので面白い内容だけれども文が短くってコンパクト。ハッキリしない部分やわかりにくい部分もあったので、そこが少し残念でなりません。要は…紹介してある本(小説)と照らし合わせて読めば、もっとわかりやすいんだろう…。

    読書家だ。幅広いジャンルを読んでいるし、さすが精神科医目の付け所が違う。違う視点を持っている。登場人物を精神分析。(仮想診断)。こう読めたらまた違った楽しみがあるんだろうなぁ。へぇ~って思った部分が数か所ありました。

    この本をきっかけに数冊読みたい本が見つかりました。悩ましい。


    過去の精神科治療の数々がついでにチラッと紹介されている。手術や処置が恐ろしい。ノーベル医学生理学賞を受賞して、当時は流行し推奨されたロボトミー手術。私が生まれる20~30年前に普通に施術されていたんだ…。『カッコーの巣の上で』とか気になる。

    ●孤独の歌声
    ●マークスの山
    ●こちらあみ子(読了⇒再読)
    ●夜明け前
    ●疾走
    ●カッコーの巣の上で
    ●砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

  • 面白い発想なのに、新聞連載ということもあり、
    短く浅い。
    もっとこの本の中の扱われ方はイマイチとか
    詳しくじっくり描いて欲しいな〜
    けどいろんな疾患に対応する作品を
    たくさん挙げてて、凄い。
    途中結構自分の趣味出てるし

  • こうやって作品をみると、作中の人物がいろいろな精神疾患にかかっているんだなと気がつかされた。また、著者がいうようにそれが広く普通に受け入れられているということに不思議さを感じた。

  • 文学
    心理
    病気

  • さくさく読める。イラストが怖い。

  • 精神科医が広い知見から作家や作品の登場人物に病状を見て、それをもとに解説をするという試み。外観としては面白そうに思うもこの切り口そのものに違和感のようなものがあり確かに、中に挙げられている作品は有名でない作品が多いのでこじつけ感はあまりない。作家そのものについても言及されているがこれも資料などで事実に基いていると思うのだけれど、えてして作家は頭がオカシイとか作品内の登場人物は狂っているということになったら嫌だなと。そういう風に見ることが出来る。という留保や慎重な姿勢で眺める必要があると思う。まぁもちろん、あきらかに異常な犯罪者を分析していたりしてなるほどということもある。医者に診断されるとどうしても治療対象だったのかと思うとこれらは治療されていた場合、物語は成立しない。という変な感じ。創作物すべてが病を源泉とするわけでは当然ない。当然ないのだけれど、そういう誤解を与えやすい危うさを持った一冊だったかな。

  • 東京新聞に連載されていたものを書籍化したもので、63もの作品について解説されているが、1つ1つについては3ページで終わってしまう。だから、正直物足りない。もっと深く詳しく分析されたものが読みたいという気になる。
    ただ、63もの作品が紹介されているわけだから、当然読んでない作品も多く、その作品それ自体にあたってみたいと思うものもいくつもあった。
    また、作家の知られざる病歴、最期の様子なども解説されていて、それらを知ったうえでもう一度作品に当たってみると、また違う発見があると思った。漱石や太宰、芥川龍之介の精神疾患ないし精神的不調の話は有名だが、谷崎潤一郎や川端康成、ヘミングウェイ、ドストエフスキーなどについては初めて知ったので正直驚いた。東西を問わず、時代を超えて輝きを放つ作品とは、作者の精神の極限から絞り出される葛藤や苦しみの結晶なのかもしれないと思った。

  • 作品解釈は浅い。それぞれについて、比重が作者の精神分析なのか作品の中の人物の精神分析なのかどっちつかずなところも薄い印象。作品より作者にした方がもっとはっきりする気がする。どの作品も特に読みたいとおもわせられなかった。何がしたいのかよくわからない、連載していた文章を程よくまとめたという内容。広く浅く精神疾患にはふれることがはできる。

  • 東京新聞掲載をまとめたものだってんで、納得。妙に平たくて薄い内容。医師が忙しい中で病名だけコメントしてあとは誰かがまとめたか口述筆記?と思うような。

    ただ、ついてにしてしまったのはピックアップされた面々。なかなか幅広くて、テネシーウィリアムズの「ガラスの動物園」やリチャードブローティガンの「バビロンを夢見て」から、角田光代「八日目の蝉」、辻村深月「僕のメジャースプーン」もあり、川端康成「みずうみ」や太宰治「道化の華」

    ね、こんなの並べられたらノックアウトでしょ?みたいでしょ、この作品のどのあたりに専門家は精神的な病を見出すのか。

    でもねー
    専門的な言葉がパラパラ、ふりかけみたいにかかっては、なんともそのまとめがお寒い。お医者さんだもん、読んでないよね作品はね、ちゃんとね。編集の人にさらっとあらすじ聞いたとか、よしんばここにある分は読了していても、作家さんの他の作品なんてみてないよね。仕方ないです。

    辻村深月さんを、彼女はほかにも爽やかな作品を書いているので一読者としてさわやかな作品を待ち望みたい、みたいなまとめだったときは腰が砕けかけましたって。いやいや最後にまとめるならそれはないでしょう。他作品ではどんな精神傾向が見られるとかさ、そういった、さらなる俯瞰した意見をここではみたいじゃないのよ普通?

    読まされる側の分析ってのは、頭になかったんだろうか。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

昭和大学医学部精神医学講座主任教授(医学博士)。1959年、神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、都立松沢病院などで臨床経験を積む。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学准教授などを経て、2012年より現職。2015年より昭和大学附属烏山病院長を兼任、ADHD専門外来を担当。精神疾患の認知機能障害、発達障害の臨床研究などを主な研究分野としている。著書に『他人を非難してばかりいる人たち』(幻冬舎新書)、『精神鑑定はなぜ間違えるのか?』(光文社新書)等がある。

「2020年 『医者も親も気づかない 女子の発達障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩波明の作品

精神科医が読み解く名作の中の病を本棚に登録しているひと

ツイートする
×