そこへ届くのは僕たちの声

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 370
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104718016

感想・レビュー・書評

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  • 20230621

  • ファンタジー SF?
    不思議な能力を持った子供をメインにした物語は 読みやすいし何故か気持ちが吸い寄せられる。
    現実離れした展開なんだけど
    気持ちが入って のめり込んで読み続けた。

  • 「遠話」と「神隠し」というふたつの超自然的な出来事を軸に展開する奇想天外な物語。遠いところにいる子供と遠話をするときの体験が生々しく語られていて、リアリティを感じさせるのは巧だ。物語そのものはあまりリアリティはないのに、個人的な感覚のリアリティはあるので、なんとか補いをつけている。純粋に楽しめる作品。

  • 家にあったリサイクル本を消化していくシリーズ

    小説って森見登美彦ばかり読んでいたが、こうやってランダムに小説読むのも意外な発見があって面白い。

    中学生の時に出会ってたら夢中で読んでただろうな~と思える内容でおもろかった。

    後日談というかみんなのその後が割と悲惨な気がするんだが、あそこはあんなに悲惨にする必要があったのだろうか。

    序盤の伏線の回収も全部してない気がするが、まあ力尽きたのだろうと邪推

  • 小路さんの小説なので、テンポよく、非常に読みやすく、この不思議な世界に引き込まれてしまいました。
    この小説に書かれたような能力かは、ともかく、人間には元々不思議な能力があったのは確かで、時として、純粋な子どもには、失われずに感じられることがあるといいますよね。

  •  不思議な能力を持つ子どもたちが世界を救う物語。友情や仲間との絆、能力を持つが故の悲しみが胸をうちます。
    (一般担当/匿名希望)平成30年10月の特集「ミステリーを読もう」

  • ある日突然、耳元に誰かの声が響く。
    それは自分にしか聞こえない声で、でも確かに存在する声。
    大人たちに知られることなく、「声」を聞ける子どもたちはひそかに結びついていく。
    自分たちの力で助けられる人たちに手を差し延べるために。

    前半と後半では物語の持つ空気がまったく違う。
    「声」は聞けるもののそれが何なのかわからないまま、毎日を平凡に過ごしている少女。
    不幸な出来事で母親は亡くなり、父親は植物状態に陥る。
    奇跡的に少女は無事に救出され、親戚の家で暮らすことになる。
    そこでの新たな出会いが、少女を穏やかな生活へとゆっくりと戻してくれた。
    連続誘拐事件と植物状態の患者家族への伝言。
    不思議な出来事が結びついたとき、予想もしなかった事件が起きる。
    犯行声明が届き電車に爆弾が仕掛けられたことがわかる。
    同時に、「声」を聞くことが出来る子どもたちも何らかの異変が起きたことを感じとっていた。
    消えた電車・・・車内に残されたままの犯人と乗客たち・・・そして爆弾。
    息詰まるような救出劇は読み進めば進むほど胸が痛い。
    決断しているのは子どもたちなのだ。
    未来がある、本来ならばまだ守られるべき場所にいるはずの子どもたちなのだから。
    「ハヤブサ」が最後にした決断は、たぶん正しかったのだろう。
    あの場合、最善の策を取ったのだと思う。
    でも、だからこそ、とても哀しく切ない。
    荒唐無稽な物語の中に流れているリアルな人間の感情が、ストレートに伝わってくる。
    子どもだけが持っている純粋な何かが、もしかしたら「声」のエネルギーなのかもしれない。
    何かに導かれるように「ハヤブサ」の元に関係する人々が集まってきたことも、きっと何か理由があったのだと思う。
    切なくて哀しい。
    けれど、爽やかで未来への希望が持てる。
    明日も頑張ろうと、そんな気持ちにさせてくれる物語だった。

  • 最初のほうは??という感じだったけど、
    中盤から面白くなって
    畳みかけるように話が進むので
    畳みかけるように読了。

    子どもがみんないい子すぎて、
    ちょっと都合いい感じがするけれど
    小路さんだし、OK。

    子どもが遠く離れた人と会話する遠話。
    子どもにはそういうところ、
    ありそうだもんなぁ。 楽しめました。

    ハヤブサがどこかにいると信じてる。

  • スピードが良く、キャラクターも魅力的で飽きない。
    健気な子供達とそれを見守る大人達が皆良かった。
    ただ、子供達の能力に関するところが一貫していなかったような…。
    あやふやに終わった感がある。
    少し詰め込み過ぎてもいたのかも。

  • ファンタジーなお話だったけど、やっぱりウルっとさせられました。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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