九月が永遠に続けば

  • 新潮社
3.16
  • (27)
  • (88)
  • (180)
  • (63)
  • (10)
本棚登録 : 667
レビュー : 159
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104734016

作品紹介・あらすじ

息子の失踪直後に、愛人の男が死んだ。もしかして、息子が殺したのか?。第5回ホラーサスペンス大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 途中までは傑作なのではないかとグイグイ読んでいたのですが、冬子が死んだあたりからアレアレと思い、終わり方でガックリといった感じです。服部(ダディ)がもっとエッセンスになると思っていたのに残念だなあ。

  • 一言で言えば、人間の宿命的な暗黒の本能というものを憚ることなくゲロのように吐き出した問題作。もしくは、人間を肉体と心理とに分離して、あらためて見つめ直した奇作。

    口ではうまいこをとりつくろっていながらも、一皮むけば、全身にいろんな虫が這いずり回っている。これが人間なんだろうな。もちろん、それは私自身も例外ではない。

    目を背けたくなるようなシーンがこれでもか! とばかりに登場するが、これは文字だから逃避することなく字面を追えるんですよね。

    最終シーンのだめ押しとも言える、高校教師の生徒への憎悪表現はやりすぎ。これが現実であったらならとても救いようがないのだが、実は思わずココリコの田中の顔が浮かんでしまって、腹の底から笑いさえこみ上げてきた。これはギャクか? と錯覚してもうた。もしかして、人間の気が狂うときって、これに似ているのかもしれない。

    それはともかく、物語というものに娯楽や快楽、感動を求めるのもアリだが、この小説のように徹底的に自分の心をいじめてみるとのも、小説のあり方としては正当性を帯びていると思います。

    ないとは思いますが、仮に映画化されても絶対に見たくない作品です。

  • ようやく読了。

    うまいこと9月に借りられたので9月中に読み終わろうと思って1日でやっつけた。

    先に「ユリゴコロ」を読んでいたからか、正直「ユリゴコロ」のほうがまだよかった。

    もしかしたら、本書を経ての「ユリゴコロ」なのかな、とも思った。
    それくらい、読了後感が薄かった。
    なんとなく落としどころが弱いと言うか。

    いつも思うのだが、この方はなにか御自身も女性として辛い体験をされたのだろうかと、読み進めながら気持ちが塞いでしまう時がある。
    それくらい、背景の中に、過激な描写が多いので。
    きっと、それ自体を描きたいのではなく、それくらい悲惨な状況から、きれいごとではなく、人が人を許すとか、悟るとか、愛するとか、そういうことを書きたいのだろう、とは思うが、受け止めるこちら側としては、ハートが弱いとそれについつい飲み込まれてしまってダメージが大きい。
    いつもそうだが、途中怖いもの見たさだけで読まされる感が強い。

    確かにミステリーなんだろうけど、ちょっと毛色が違う感じ。
    そこのところを覚悟して読むと、この方の作品を楽しめるようになるのかな、と思いつつ、3冊目だけど未だやられっぱなし。

  • 途中で読み続けるのが辛くなりました。患者の女性を愛した医師の夫に急な別れを告げられる主人公。一人息子の行方不明。複雑な人間関係や事件。

  • 1人の出逢いから、人生を狂わすほどの様々な人との関わりに夢中なって読みました…

  • ゴミを捨てに行くといって家を出たまま帰らない高校生の息子。絶望的な気持ちになりながら、息子の足跡を追う母親。そして少しずつ判明する真実の姿。ホラーサスペンス大賞受賞作ということですが、あまりホラーという感じはせず、淡々と読み進めました。登場人物にあまり感情移入できなかったのが残念。

  • 先が気になって一気に読んだけど、最後は、う〜ん…って感じ。
    私が主人公だったら耐えられない。自分の大切な人が2人も1人の女性に翻弄?されていってしまったら憎しみしかない。

  • 読後感は、よくない

  • 登場人物が狂いすぎてこわい。特に元夫。
    途中、犀田と主人公のことが不倫と書いてる箇所があったけど、不倫ではないよね?
    最初はウザかった服部がだんだんいい人に思えてきた。
    個人的なことだが、母になるとどうしても母親目線で読んでしまうので、失踪した文彦の母親である主人公や、冬子を亡くした母親の亜沙美の気持ちに感情移入して読んでて辛かった。

  •  作品解説:雄一郎と別れてから、私の日常は変化することを止めてしまった。そして、それはずっと続くように思っていた。私の息子・文彦が失踪し、愛人の男・犀田が事故で死ぬまでは…。これは何かの罰なのだろうか。奇妙に絡み合った相関図の中で蠢く人物の中に犯人はいるのだろうか…。
     第5回ホラーサスペンス大賞 大賞受賞作

     審査員の方々は文章力を評価して「大賞」としているが、あまりにもドロドロした人間関係に読んでいて気分が滅入る。ホラーサスペンスというジャンルのようだが、恐怖・不安・緊張感を感じられない。犀田の事故を起こした犯人と、その動機もすぐにわかってしまった。隣人・服部に対する佐和子の態度にイライラさせられたが、ラスト一行はマル。
     この作品の内容は若い方には向かないと感じました。作者が56歳とのことなので、年配の方が読めば楽しめる内容だと思います。

全159件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

沼田まほかるの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

九月が永遠に続けばを本棚に登録しているひと

ツイートする
×