借金取りの王子

著者 :
  • 新潮社
3.73
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感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104750023

感想・レビュー・書評

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  • 「君たちに明日はない」第二弾です♪
    やっぱこのシリーズ面白い!

    リストラする方、される方、悲喜交々です。

    短編5つどの話もちょっと暖かい結末にほっこり。

    今作では主人公・真介や彼女に社長が絡んできて気になるところですね…(〃ω〃)

  • 君たちに明日はないシリーズ第2弾。
    私にとっては、このシリーズ、手に取ったのは3冊目。

    毎回思いますが、異業種を知ることが出来るお仕事小説として、大変興味深いです。
    人間味溢れる主人公真介、恋人陽子、真介の上司社長の高橋、アシスタントの美代子、いつものメンツも相変わらず輝いてます。

    リストラにはそれなりの訳がある。
    今回は、会社都合の「できる人たち」のリストラが多く、心情的には複雑。
    それでも、前向きな解決を見れるところがこのシリーズの良いところ。
    まだまだ追いかけたいと思います。

  • 初読の作家さん。「ワイルド・ソウル」を読もうとしたが、まずは取っつきやすいものから、と手に取った本。期待せずに読んだ割には結構面白かった。
    リストラ請負会社の村上真介が面接をしていくという形での5つの短編からなる。
    中でも、タイトルの「借金取りの王子」はなかなかいい話だった。
    どの短編も読後感は爽やか。
    個人的には、ほとんどといっていいほど登場していない社長の高橋に、物凄く魅かれた。何故だろう?続刊があるようなので、その辺も楽しみ?

    • hs19501112さん
      この「借金取りの王子」のシリーズとは、作風がガラリと変わりますが・・・・

      「ワイルドソウル」、おもしろかったですよ。
      佐々木謙さんや...
      この「借金取りの王子」のシリーズとは、作風がガラリと変わりますが・・・・

      「ワイルドソウル」、おもしろかったですよ。
      佐々木謙さんや福井晴敏、大沢在昌がお好きなら、きっと楽しめるはず。ぜひ読んでみることをおすすめします♪
      2017/01/10
  • 「君たちに明日はない」の続編です。面白くてあっという間に読んでしまった。
    主人公と彼女の関係という縦軸の中に、色々なリストラされる人間模様があって、しかも、その人達が個性的に描かれている。5編が収録されているのだが、タイトルにもなっている3編目の話にはグッと来ました。

    この著者の他の本も読んでみたいと思います。

  • 「君たちに明日はない」シリーズの第2弾です。
    今回収録されているお話の中では、「女難の相」と「借金取りの王子」が面白かったです。文章にスピード感がある一方で、人の心の機微の描き方がうまいと思いました。

  • 王子と奥様かっこいいですね。

  • ☆☆$$予想外に良い1冊。$$以前前作?を読んでからだいぶたったが、$$偶然選んだにしては、良かった。$$タイトルの話しが特に良い。

  • タイトルからしてもっとえげつない話かと思いきや
    なんとも清々しく気持ちの良い内容でした。
    自分にとっての幸せってなんだろう、改めて考えてしまう
    そしてひたむきに仕事に頑張ってる人たちを見ると
    自分も前向きになれる、そんな一冊です。

    人物描写が素敵でどの登場人物にも
    共感できるところもいい。

  •  リストラ請負会社に勤める村上真介のクビ切り稼業を描く連作短編集。シリーズ2作目で、File1.~5.の5話からなる。

          * * * * *

     各話とも派手な事件が起こったり劇的な逆転劇を見せられたりしないのだけれど、リストラする側(真介)とされる側の心理描写がウルサくならない程度の絶妙さで書かれていて、楽しみつつサクサク読み進めることができた。
     特に表題作の出来栄えはすばらしく、じんわりした感動を覚えるほどだった。

     また、File4.から、陽子と高橋という、真介にとっての恋人と社長の間に何か曰くありげな因縁ができたことを仄めかす展開になっていて、ちょっとドキドキさせる。このあたりは、実にウマいと思った。
     再読だけれど、やはりおもしろかった。

  • 君たちに明日はないの二作目。
    おもしろいだけではなく、自分のことを振り返る機会にもなる。このままでいいのかとか。
    教えて貰ってよかった。続きを早く読みたい。

  • 再読本。シリーズ2、シリーズの一冊を読んだら懐かしくなって読み直し。借金取りの王子が一番、次いで二億円の女かな。

  •  リストラ請負会社の村上真介が面接するリストラ対象者の短編集。百貨店外商部で年2億稼ぐなぎさ(転籍)。
    やる気無しの係長(退社)。女性恐怖症で生命保険会社のSレディの管理ができず出世コースを外れた松本(退社)。
    消費者金融の支店長三浦(退社)と元上司で4つ年上の美佐子。旅館の客室係秋子。リストラした中で優秀な
    人材を登録して新規立上げした派遣業の最初の仕事、真介の彼女(昔リストラした)陽子の事務所への人材の選定。
    結婚不透明な真介と陽子との付き合いも組み込んだ短編集。
     ハートウォーミングな読後感の良い小説だった。

  • 4.0 『君たちに明日はない』シリーズ第2作。今回も心温まる話しばかりでした。垣根涼介、良いですね。

  • 2017.1.15 読了


    シリーズ2作目。
    リストラ請負会社の社員 村上真介。
    と、彼女の陽子。

    ここは変わらないんですが、
    周りの人物が 前より詳しく描かれていて
    だんだん魅力的になってきました。

    前回は この2人の話が多かった気がしますが、
    今回は リストラ対象者(真介と面談した人)の
    心情が 描かれていて、それも よかった。

    時々 わかる、わかる!な言葉とか
    ジーンとくる言葉があり、
    思いの外 このシリーズが好きになってきました!

  • 村上シリーズ第二弾。
    表題作にもなっている「借金取りの王子」は、ちょっと頼りない王子と恰好良い王女の話。たぶん何も解決したわけではないのだが、たぶんこの後の彼らは非常にすっきりした気持ちで新しい人生を過ごしていけるのではないかと思う。
    辞める辞めないはあくまで(一応は)個人の自由であって、なんとなくぼんやりと働き続けていたが……という気持ちに覚えのある人も居るのではないだろうか。
    仕事というものに向き合いながら良くも悪くもある人間味関係が楽しめる。1巻よりスマートですっきりしているイメージがあって、続きを楽しみにできた。

  • 【図書館本】シリーズ2冊目。今巻もとても読みやすく、色んな職種・人生を垣間見れた。被面接者を含めみんなが前を向いてるので自分も頑張らねば、という気にさせられる。キラキラしていて格好いい。あと、彼女と社長がどうなっていくのか気になっているwww

  • 8年ほど前の本なので時代的な違いを感じたが、後半のストーリーは面白かった。続編を読みたい。

  • このシリーズのイメージはシャキーンだったのだけどこれはなんかジメッwww人間的というか。

  • 今回は仕事を懸命に頑張ってきたのにリストラの話が出て、心にぽっかり穴が開いてしまった主人公達が多かった。ただ辞めるというのは負けてしまうようだが、リストラという一種の不可抗力による退職は「もういいんじゃないか。」と心に囁きかけてきます。去るもよし残るもよしの中それぞれが出した結論は私達の身近にある現実なのかな、と思います。

  • 君たちに明日はない第一弾よりいい感じになってきた。リストラの話だが、ネガティブな展開ではなく明日が見える。とくに借金取りの王子はぐっときた。ネガティブな話が自分に降りかかったとしても、それをどうとらえるか次第で明るい明日はやって来る。つまり自分次第。

  • 退職勧奨専門コンサルタントを主人公とする「君たちに明日はない」シリーズの第2弾。
    元祖の「君たちに明日はない」は、主人公の村上真介とそのクライアントから彼女になった芹沢陽子の2人の関係をメインストリームとしていたが、本作は、陽介のクライアントの人生に焦点を当てた話が多くなった。いろいろな人間物語が垣間見れて面白い。特に、「借金取りの王子」には感動を禁じ得なかった。

  • 村上真介はリストラを請負う会社に勤めるサラリーマン。昨日はデパート、今日はサラ金、明日は生保に乗り込んで、泣かれたり、殴られたり。相性バッチリの恋人陽子は恐ろしく気の強い女で、すんなり結婚とはいかないし、真介の前には難題山積み。だけど明日は来る――。他人事でないリストラ話に思わず涙。働く人必読の面白小説!

  • とても面白かった。いろいろな職場が面白い。借金取りの王子が良い。泣けた。「本当に満足のいく人生かどうかは、結局のところ本人じゃないとわからない。多分、他人が見た状況じゃない」

  • サクサク読める。

  • 結構楽しく読めた。
    他の作品も読んでみたい。

  • 初めて読んだ作家さんです。面白く読ませてもらいました。

  • 君たちに明日はないの続編。相変わらずあちこちでリストラ用の面接をしたり、プライベートなことで盛り上がったりしています。今回はリストラ対象者が概ね前向きで明るい話だった。

  • 陽子さんを社長に取られそう。
    このシリーズは、まだ続くのかしら?

  • 首切りなんて、イヤな話。かと思いきや、なんだか幸せ。前向きな気持ちに。

  • 一度読んだ本を間違えて買ってしまった。どの話もほのぼのするサラリーマンのお話。リストラ屋が主人公だが人に優しくが主題となっている。

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著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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