- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104750054
作品紹介・あらすじ
迷い続け、悩み抜いたからこそ、やって来る明日がある。大ヒットシリーズ、堂々完結! 一時代を築いた優良企業にも、容赦なく不況が襲いかかる。凄腕リストラ請負人・村上真介のターゲットになったのは、大手家電メーカー、老舗化粧品ブランド、地域密着型の書店チェーン……そして、ついには真介自身!? 逆境の中でこそ見えてくる仕事の価値、働く意味を問い、絶大な支持を得るお仕事小説、感動のフィナーレ!
感想・レビュー・書評
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シリーズ5作目にして完結編!
このシリーズ当初の真介はちょっとチャラくて
仕事も上手くこなす器用なイメージだった。
かと言ってシビアにリストラ面接するでもなく
嫌みのない不思議な魅力があった。
シリーズが進むにつれて、面接交渉や相手のストーリーの魅力もあるけれど、真介自身が変わっていく様子がわかりそれがシリーズを面白くさせていたと思う_φ(・_・
最終巻にしてついに真介本人の転職となりました。
その考え方、行動と決断は彼らしくて何故真介というキャラに魅力を感じたのかわかった気がする。
短編としてもシリーズとしても面白かった〜♪
新しい仕事で一冊出して欲しい(^ ^)
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「君たちに明日はない」のシリーズ最終巻、この前の4が未読なのだけれど基本的には一話完結の連作なので先に読んでしまうことに。どうやって終わるのだろうという興味を持ちながら読み進む。刊行されたのは新型コロナウィルスより前だけれど、2020年に読むといろいろと共鳴するようなテーマや考え、生き方のヒントなどが盛り沢山でこのタイミングで読んで良かったです。クールでありながら他人の心情もおおよそのところは想像がついてしまい、仕事上必要であれば無視はするものの個人的な経験としては精神的な負荷が溜まっていってしまうという、器用でありながら不器用でもあるリストラ請負人真介が、これまで語らずに胸にしまっていた澱のようなものを、年上の恋人陽子を聞き役にして読者にも見せてくれた感じです。大変満足して読了。できれば、真介のその後の姿を、いつか別の作品で読みたいです。
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君達に明日はないシリーズ5。完結編。リストラ転あえ職の現場で悪戦苦闘する。メモ啓介(1)企業とそこに勤める人ってどこか男女関係に似ている気がする
(2)自分の仕事の社会的な意味に絶えず疑問を持ちながら、時にはやってらんねぇ、などと後向きの意識を持ってしまうような職種の人間が、結果として、自分の仕事に懸命に向き合って来た人間の首を切るのだ。
(3)世の常識と今の自分に暫時寄り添いながらも、自分の正しさを、そして自分の常識を疑い続ける者だけが、大人になってからも人間的に成長し続けられるのではないか。
(4)時代ってのは生き方のことだ。
(5)こんなものがあったらいいな。そんなものを作る。そして人に喜ばれる。それが、本当に報われるってことだろう。
(6)食う為だけに仕事をする人間はいつ時代だってその仕事からは永久に報われることはない。
(7)どんな人間の人生も他人の人生の断片からなる集合体で成り立っている。…それが体感的に分かっている者でなくては、実社会での自立は出来ないだろう。
(8)人は…それを裏付ける気持ちを持つ相手に対してだけ、動くんじゃないかと僕は思う。そしてその気持ちは当然動きにも出る。 -
嗚呼、終わってしまった。
面白かっただけに寂しさもひとしお。
「さざなみの王国」、登場人物の本に対してのとらえかたに共感した。
他にも、曖昧な自分を許しておくとか、誰かを大事に思っているという気持ちを互いに持ち続けれる人間関係だけが残っていく、なんかが今の自分の心に強く残った。
この本を紹介してくれた敬愛する職場の方に感謝の気持ちを!!
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君たちに明日はないシリーズ第5弾、そして完結編。
今回も例に漏れず面白かったです。
最終話で、真介の暖かな人柄を知り、さらにこのシリーズが好きになりました。
でも、終わりなんですね。
寂しい…
真介が新たな舞台で活躍するシリーズに期待はしたいけど、無理かな~。
楽しい読書でした。 -
最初のころの勢いはなくなったけど、代わりに優等生の人生論を得々と聞かされたって感じ。少々読み疲れたかなw
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待っていた「君たちに明日はない」シリーズ。リストラ組の僕にとって響く内容がありました。ただ、確かに社会情勢が変わり、業界事情より人物主体になってきますね。これで完結ってのも仕方ないでしょう。しかし、社長と陽子の微妙な雰囲気と言うか伏線は消滅したなぁ~続くなら三角関係もありえ・・ないか(笑)
思い入れがあるだけに、新たな設定でのシリーズに期待します。 -
シリーズ最終巻。
なんか、自分らの未来の見通しとして
社会情勢について云々語るところ、
いままでの流れをぶった切られた気持ちになっちゃった。
『ミッション建国』でも感じた、
他人(キャラ)の口を借りて自分の政治経済論を披露してる感。
これ、いらんのじゃね?いるのかぃ?
いるにしても、もうちょい何とかならんものか?
これまではキャラのものとして書かれていたような気がするんだけど。
作者さん、飽きたの?と思ってしまったよ。
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ま、ここまで読んできたキャラ読み派としては
川田さん、お幸せに。
この一言に尽きるな。 -
~大事なことはなんだ。会社に残ることか。それとも次の就職先を探すことか。食うための仕事を探すことか。たぶん違う。そんなレベルじゃ、人は本当に生きられない。食うためだけに仕事をする人間は、いつの時代だって結局その仕事からは、永久に報われることはない。~
君たちに明日はないシリーズ完結です
感慨深いものがありますね~
ちょっとさみし~(;_;)
~俺の人生は、誰かのものでもないし、世間様のものでもない。だからと言って、この世の中に自分一人で生きているなんて傲慢なことは思っていない。周りの人間との繋がりがあってこそ、生かされているんだって気持ちは持っている。それでもさ、最終的には誰がその生き方の良し悪しや好き嫌いを決めるかっていったら、やっぱりおれしかいないんだよね。だっておれの人生なんだから。~
リストラの現場から仕事、人生を見つめ直すこのシリーズ
現在の世相を背景に色々な人生を垣間見ます
最終巻も淡々と物語は進み、最終章では真介自身が人生の分岐点に立たされ・・・・・・
~どんな人間の人生にも、他人の人生の断片からなる集合体で成り立っている。一人で生きているつもりでも、産まれたときから常に誰かとの関わり合いの中で生きている。それが体感的に分かっている者でなくては、実社会での自立はできないだろう。~
自身が物語の一役になり、悟らされるような錯覚も感じたこの作品
シリーズを通して考えさせられる事柄が多く、とても心に残る作品になりました
心に残る一節も多々ありましたよ
その割にサラッと読めるところも魅力です
そして、とってもオシャレなラスト(^_^)/
垣根氏らしい!!と感じました!!!!!