査察機長

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104776016

感想・レビュー・書評

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  • 新人の機長が査察を受ける話で,航空機の操縦席のやり取りが克明に描写されており,普段入ることのできない場所でどのような会話がなされているかがよく分かった.村井知洋が査察を受ける側で,査察官は氏原.厳しいとされており,友人で不合格になったやつも知っている村井は緊張した状態で査察を受ける.成田からJFKの便で様々なテクニカルタームが出てくるが,あまり違和感なく読めた.機種が変わるとその度に査察がある由.知らなかった.全編に渡り,緊張した場面が続くが,最後にクルーが会食する場面はほっとする感じだ.

  • 技を誇るのではなく、載せる人を思って飛ぶべし。
    何事もそのとおりだよね。

  • 機長を監査する機長という、特殊なポジションである査察機長。
    飛行機の置かれている状況を考えれば、いつでも臨戦状態になりうる環境下で、安全とは何か、機長として何を考えてフライトに望むのか、というのがテーマ。

    やはりフライトは奥が深い。

  • 専門用語が沢山で、1/3わかんなかった。それなのに面白かった。特に大事件が起こるわけでもなく、たんたんとコクピットの中の様子が描かれてるだけなんだけど、面白い。

  • パイロットの仕事を監査を通して紹介している本。

    飛行中に絶体絶命のピンチと言う場面はなく、通常のパイロットの仕事が進むだけだが、飛行機を飛ばすという奥深さや地理、歴史へとつながる内容は読んでいてワクワクする。

    飛行機が安全に運行するためにパイロットは常にチェックの日々なのだろう。
    その姿の一端をうかがい知る事が出来る様な感じがする。

  • ニッポンインターの若手機長村井は,機長になって初めての定期審査で
    ニューヨーク行の便で厳しいとうわさの氏原にチェックされることになる。

    著者は元ANAのパイロットとのことで,パイロットが1回のフライトに
    いかに集中しているかがよくわかる。

  • この人の本、本職が書かれているだけあって好きです。亡くなったのが悔やまれます。

    滅多に小説は読まないけど、リアルで面白いです。特に、機長としての考え方や育て方が如実に現れています。「査察」とは試験ではなく教育・・・ああ、なるほど、確かになーとも思います。

    軍事やパイロットの仕事の組み立て方や考え方はについての話は、個人的に役に立つものが多いです。

    そりゃそうだ、両方とも判断間違えたらば自分も含めて死んでしまうし。

  • 内田作品で、一番のお気に入りです。パイロットとしても一流だったのでしょうが、それに巧みな筆力を伴っているところが、内田氏のすごいところだと思います。経験に裏打ちされた臨場感は、本当にすごいと思います。飛行機場面以外の部分の造り込みも、そんじょそこらの他の作家よりウマいです。この作品では、登場人物のほとんどを、好感の持てる人物が占めているのが特徴的でしょうか。しかしながら、本当に急逝が惜しまれます。もう新作を読めないのが残念です。

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