かたみ歌

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 296
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104779017

感想・レビュー・書評

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  • 昭和40年~50年代の日本の下町を舞台に、生者と死者とのほんのちょっとした交流を描いた本。7編の短編集でありながら、全て同じ下町を舞台に繰り広げられる。ちょっとしたホラーっぽい雰囲気をだしながら、読後感はとてもほっこりとしたものだった。朱川湊人さんの独特の雰囲気と言うか、暖かい空気がいっぱいの小説だった。「花まんま」で朱川湊人という作家さんを知り、「あるある」感満載の作者がかもし出す世界観がとっても好きになり、今私の中でちょっとしたマイブームとなっている。

  • 東京下町にあるアカシア商店街。 昭和30~40年代の流行歌とともに起こる不思議な出来事の数々・・・。 
    アカシア商店街にある古本屋「幸子書房」その老店主を軸に7つの話が綴られます。 
    「夏の落とし文」「おんなごころ」が良かったかな?

  • 昭和40年代、アカシヤ商店街の人びとを描いた短編。短編のどれにも登場し、いい味出してるのが幸子書房の老人。他、酒やサワ屋、スナックかすみ草、覚智寺やレコード店など。
    どれも、切ないホラーテイストの物語。「夏の落し文」「栞の恋」「おんなごころ」「ひかり猫」が好き。

  • 初読。図書館。7編の連作短編集。昭和40年頃の雰囲気を、歌謡曲や事件のような小道具だけでなく、現在よりもゆっくりと流れる空気で描き出している。ところどころに現在の描写が少しだけ差し込まれ、あの時代を生き、そして今も生き続けている人がいるんだなあと、時のつながりを感じた。特に幽霊がらみの章がいい。インパクトはないけど、『ひかり猫』の手に触れているような描写に、ほんわかと掌が温かくなった。

  • 朱川湊人さんらしい街と人と霊を題材にした話。幸子書房という古本屋店主を軸に様々な話が交錯していく。全体を流れる穏やかな空気感というか雰囲気は好きです。

  • 昭和45年…私が生まれたころの東京下町アカシヤ商店街での出来事。
    ここは、あの世がこの世に関渉する町。
    奇妙な世界に迷い込んだ人々の短編集。

    懐かしい昭和の町並み、人々の暮らし…
    ここ、アカシヤ商店街では、不思議なことがおこってもなのん不思議もない。
    古本屋の主人の前には、不思議なことに遭遇する人々が集まります。
    本当に、不思議なことを待ち望んでいるのは、妻に先立たれた古本屋の主人だというのに…。
    死神に取り憑かれた少年。
    死んだ夫に陶酔する妻。
    光の猫。死の兆候が見える青年…etc
    そのどれもが、切ない。
    残された者は、どうしたって生きていかなけりゃならない。
    運命がお迎えに来るまでは…。

    2016.03.15
    今年の9冊目!

  • 「満月ケチャップライス」が面白かったので別の作品も読んでみました。連絡短編でジャンルとしてはなんと言えばいいのかノスタルジックホラーとでもいうのかな。ちょっぴり怖いけどなんとなく懐かしい感じのストーリー。なかなか面白かったです。この作家はもう少し追ってみたいですね。

  • 忘れてしまってはいませんか?あの日、あの場所、あの人の、かけがえのない思い出を。東京・下町にあるアカシア商店街。ある時はラーメン屋の前で、またあるときは古本屋の片隅で―。ちょっと不思議な出来事が、傷ついた人々の心を優しく包んでいく。懐かしいメロディと共に、ノスタルジックに展開する七つの奇蹟の物語。

  • 昭和の雰囲気ただようちょっぴりホラーな短編集。

  • 直木賞作家朱川湊人さんの作品『かたみ歌』を読了。
    凄く読みやすい短編集で、半身浴中に半分読み、出てからすぐに読み終わってしまった。だからといって薄っぺらくはなく幽霊や魂の話なのだがドロドロはせずにどちらかというとあたたかいお話になっている。
    幽霊は出てきますが日曜にさくっと読む小説としては結構いいと思います。

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著者プロフィール

朱川湊人(しゅかわ みなと)
1963年、大阪府生まれの作家。『都市伝説セピア』が直木賞候補。05年『花まんま』で直木賞受賞。ノスタルジックホラーというジャンルを開拓した。小説業のかたわら『ウルトラマンメビウス』の脚本も手がけるなど活動は多岐にわたる。著書に『サクラ秘密基地』『月蝕楽園』『冥の水底』『キミの名前』など多数。
2018年9月、『アンドロメダの猫』を刊行。

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