インフォメーション―情報技術の人類史

  • 新潮社
3.90
  • (22)
  • (12)
  • (10)
  • (4)
  • (3)
本棚登録 : 469
感想 : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105064112

作品紹介・あらすじ

トーキング・ドラムからコンピュータまで、「情報」を操るあらゆる試みを見つめ直し、世界の本質を問い直す-壮大なスケールで描かれた、まったく新しい文明史。英国王立協会ウィントン科学図書賞(2012年)、PEN/E・O・ウィルソン科学文芸賞(2012年)受賞。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本書は『The Information』史である。冒頭で述べられるようにクロードシャノンの「Bit(将来的にはQubitか)」の発明は、まさに人類に情報革命をもたらした。ニュートンが自然法則を言語化する偉業を成し遂げた結果、自然科学が飛躍的に発展・普及したように。

    本書のカバーする範囲は広く、太鼓や電信・電話など送達技術に留まらず、情報理論を成すエントロピーや派生したDNAや量子力学など多岐に渡る。他方でミームや乱雑性、情報過多といった情報に付随した概念も漏れなく取り上げている。

    内容的には相当難解で500ページ超の大作だが、知的興奮満載の本である。

  • GJ2a

  • トーキングドラムに始まり、電信、電話、そしてネットへと情報伝達の方法の変化を追い続けた幅広い内容。
    特にトーキングドラムでの情報伝達は聞き間違いがないように敢えて冗長な内容、まるで昔の電報(朝日のア、富士山のフ…)のような調子を皆がそれぞれに音色に持たせながら相手に伝えていたというのが、導入部の印象として強く残る。
    単語の伝達から文字の伝達へ、文字から記号へ、そして記号が二進法になって、情報の量が計測可能な物理的な量になったところから人間の意志が介在しなくても世界中を駆け巡るようになった。
    グリックのカバーしようとする範囲が広過ぎてとても全体の理解はできないが、情報をこういう捉え方で議論しようとするその視点が心に残る。

  • 【新しい媒体は必ず,人間の思考の質を変容させる。長い目で見れば,歴史とは,情報がみずからの本質に目覚めていく物語だと言える】(文中より引用)

    身近な概念でありながら,その核心に迫るにつれて意味がぼやけてしまう「情報」という概念。その意味するところを丹念に追いながら,情報と人間の関係を通史として描いた叙事詩的作品です。著者は,ピューリッツァー賞の最終選考作品を数々送り出しているジェイムズ・グリック。訳者は,ジャレド・ダイアモンドの作品などの翻訳を手がけた楡井浩一。原題は,『The Information: A History, A Theory, A Flood』。

    500ページを超える大著かつ専門用語も頻出しますので読むのにかなりの労力を必要とする作品ではありますが,類書があまりないこともあり読後の達成感はなかなかのものでした。「情報の歩みを通して知る人間の思考の歩み」という観点でも大変勉強になった一冊でした。

    こういう作品を翻訳で読めるというありがたさ☆5つ


  • 『遺伝子 上』p25「†」

  • レイヤー化する世界(佐々木)の参考文献にあげられていたので読んで見る。

    『この世界が情報を燃料に走っていることを、今の私たちは知っている。情報は血液であり、ガソリンであり、生命力でもある。』p13

    クロード・シャノンはビットという単位を発明し、情報を量であらわすことにし、エントロピーという熱力学の概念を導入し、情報のふるまいを定式化してみせた。そして筆者グリックがそれらをこの本にいわば「シャノン情報学」としてまとめた。(p531)

  • computer
    サイエンス

  • 【由来】
    ・はてなのブックマークメールでたまたま目についた。出たばかりだが、図書館にもあった。でも、読む本、たくさんあるのでまだ予約しない。

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • 図書館で借りるが読みきれず、時間切れ。。。

  • 太鼓の音で遠方と会話しようとするトーキング・ドラムの話からシャノンの情報理論、DNA、インターネットまで「情報」にまつわる博覧的な内容。

    英語の場合、例えばQの次にはUが来るので、”QU"は”Q"に比べて冗長なだけ。こういうふうに、英語の場合であれば50%の冗長性が組み込まれており、シャノンによると圧縮できるということは情報の量が少ないということになる。これに対して今でも人の頭のなかで「理解」がされた時に情報が生まれるという心情的には同意したくなるような意見もあるが、それを乗り越えないと情報理論がなかなか腑に落ちない。

    ・音声や歌、話しことばなど、人類によって生み出され、消費される情報はかつては消え失せるものであったが、今やすべてのものが記録され、保存されるようになってきた。コンピュータ時代の現代では特に顕著になってきており、これをもって情報による疲弊、痴呆化ということも言われているが、写真機が初めて出てきた時も同じようなことが言われていたらしい。

    ・大半の論理演算にはエントロピー・コストがかからない。0が1になったり、1が0になる時、その情報は維持されるし、過程は可逆的でエントロピーが変えられることはない。情報が消去されるという不可逆的な過程の場合のみ熱が放射される。

    ・情報、乱雑性、複雑性は基本的に同等のもので、この3つの強力な抽象概念は、人目を忍ぶ仲のごとく秘かに結びついている

    ・通信というものの本源的な課題は、ある地点で選択されたメッセージを、別の地点で精確に、あるいは近似的に再現することである(クロード・シャノン)

全25件中 1 - 10件を表示

ジェイムズ・グリックの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エリック・ブリニ...
ジャレド・ダイア...
アンドリュー・ブ...
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×