- Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105067014
感想・レビュー・書評
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フーコーがいう「生きる権力」という人間の社会適応に向けた規格化は、現代の日本の若者世代にとっては、複数のコミュニティに対する適応に向けた規格化による自己分断と内省の浅薄化につながるということが理解できる。
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初フーコー。購入日は思い出せないが10年以上前。二日前に最後の章は読み終えていたが、その後の固有名詞及び事項索引で更に二日を費やす羽目に。最後の最後まで手を焼かせてくれる書物だ……。ニーチェの系譜学を範とし、人文科学の考古学と銘打たれたこの一冊。しかしながらニーチェとは似ても似つかぬ堅い文章の上、凄まじい勢いで手札を切っていく博覧強記のフルコースゆえ、特に第六章の経済学に関する箇所などは何度も読む手が止まってしまった。有名な掉尾の文章を肝に銘じつつ、これが最後のフーコーにならぬことを切に願うばかりである。
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セルバンテスの『ドン・キホーテ』は言葉によって作られた世界、記号、象徴、現実等の関係を知るには超重用文献。
詳しくは、ミシェル・フーコーの『言葉と物』を読んでもらうと分かるんだが -
難しくてなにが書いてあるのかわかりません。だからこれからも読みつづけると思います。
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言語はフランス語でランガージュっていうんだろう、しか自分の頭ではしっかりわからなかった。”女官たち”は好きな絵です。要再読本
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言葉と物―人文科学の考古学
(和書)2010年08月22日 08:00
2000 新潮社 ミシェル・フーコー, 渡辺 一民, 佐々木 明, Michel Foucault
前から読んでみたかったので、この機会に読めてとても満足。
分解したそれぞれの箴言はとても面白い物が多かった。
次は「監獄の誕生」を読みます。 -
文学研究講義にて使用。
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http://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_details.cgi?lang=0&amode=11&bibid=TB20160726
(推薦者:共生システム理工学類 川崎 興太先生) -
難儀しました。難しかった...
養老先生や池田先生が引用されていたから気になって読んでみた。
第一部は時代によってものの知り方が違うということの分析。昔の人と僕らではそもそも根本的なところで感じ方や考え方が違っているんじゃないかと思っていたから、それを細かく分析されていたのでへぇ~と感心した。
第二部は19世紀から現代に至るまでのものの知り方の深層の詳しい分析。養老先生がフーコーさんの問題意識と似たものを持っていらっしゃると書かれていたのが気になって読んだ本なので、まぁ、ぼんやり何となくだけれども、この辺りかなぁ~と思われるところがあったのでよいことにしよう。どうも僕たちは「いったい人間ってどういうものなんだろうか?」というような知り方をしようとしているようである。
知り方のモデルに生物学、経済学、言語の研究という3つが挙げられていて、それぞれに説明があったのでごっちゃごっちゃに考えていたから、これらを分けて考えるといいのだなとためになった。ただ、養老先生は言語の研究ではなく脳の研究でやったほうがいいんじゃないかと思われているそうである。
しかし、まぁ、複雑だこと。世界も人間も複雑だから単純じゃいけないんだろうけど、ものを知るのも大変な精神力がいるんだな。身体も必要だから、結局体力か。。。ともかく理解はできていないのだけれどなんとなく雰囲気を掴んだ感じ。まぁ、何の役にも立たないんだろうな。とほほ...
Mahalo -
恐らく20世紀で最も有名な哲学書の1つです。
フーコーの言う「エピステーメー」・・・認識観、知の枠組みを扱った内容で、時代毎の変遷について語られます。
そして、今の私たちが思う「人間」という考え自体も、この「エピステーメー」に依存するものであり、近代以降の産物に他ならず、今後の変化によっては「人間」が存在しなくなるということも・・・と仄めかしちゃったり、しなかったり。
各時代の人々の認識観を扱っているため、文化史に興味がある方も、読んでみるといいですよ。