落葉: 短編集

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105090029

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  • ◆(敢えて発表順)ナボ/落葉/イザベルの独白/(百年の孤独)/世界中で最も美しい男の溺死体/大きな翼を持った老人/ブラカマン/幽霊船の最後の航海 収録◆熱気を帯びた砂まじりの風・やまない雨。分断される昼寝(シエスタ)。同じ時空が、主体を変えて何度も描写される。切り取られ繰り返される瞬間は、時が止まったように長く、永遠に似る。呪いのごとく娘は母を、息子は父を生き直す。薔薇の香り・死の臭い。虚無の中、誰もが待ち続ける。愛はあるのだろうか。神はいるのだろうか。答えの出ないまま、ゼリーのようにまとわりつく孤独。
    ◆『百年の孤独』読了後に「落葉」を読めてよかった。ガボは順に読んで欲しかったようだが、『百年の孤独』を読んだときの言葉にならなかった「信仰」についてのモヤモヤに、ここで答えをもらえたような気がする。
    ◆『百年の孤独』以降に書かれた4篇はちくま文庫『エレンディラ』と重複している。しかし、訳者違いであり、「世界中で最も美しい男の溺死体」「大きな翼を持った老人」は〈子どものための童話〉とされ、(『エレンディラ』は大人のための童話とされている)ですます調。とても新鮮! … で、どちらがガボの本意だったのか? どちらの訳出もそれぞれ別物のようで好み。

  • 古いほうで読んじゃったよ…新しいので読んでみたかった。

    落葉…マコンドで、祖父・娘・孫、三人から見た異なる角度からの一人の人間の死、それを取り巻く世界。一人ひとりの思うことが違うせいで、世界観にものすごく奥行きが出る。
    が、読み込めていないので悔しいからもう一度読む。ちくしょし

    水死人…溺死人っていうふうになってたかな。最初は「ええええ?なに?」と思ってしまったが、もはや神話の世界なんだと思うことにする。ほんとに夢みたいな(希望に満ちたというより、まどろみの中で見るような)世界だよなあ。要読み返し

    ブラカマン…毒々しくて面白かった。インチキがまかり通る世界。

    天使を小屋かなんかで飼う話…これ一番わかりやすかった

    幽霊船の最後の航海…これもきれい。ただ、さすがに、文体が……私「族長の秋」は読める気がしないんだぜ

    イサベルの独白……死生観がまるで違う! キリスト教世界、日本の世界だけ見ていると、ほんとにわからないこともあるものだと思ってしまった。

    ボナ…ものがなしい。汚いものを汚く書くのがうまいよなあ。でも、早く合唱団にいったれ、と思ってやきもきしたのは、私だけではないはず


    あああほか何が入ってたっけ! 思い出せない…悔しいもう一回チェックする!

  • なかなか本屋で見かけない本だけどこの中に入っている「大きな翼を持った老人」という話は今まで読んだ中で一番美しい物語りだと思う。

  • 大江健三郎が紹介していた本のような気がした。幻想的であり、しかも南アメリカなのでなかなか情景が思い浮かばないので読むのに苦労する。

  • 世界観は面白いけれども、
    一部作品は段落がなかったり
    その間が長めだったりと
    読むのに苦労する部分があるので注意。

    百年の孤独を先に読んでいると
    どこか見たことのある作品がでてくるので
    少しうれしくなるかもしれません。

    作品としては、
    いんちき占い師が最後に夫だった人に
    復讐を遂げている物語が
    何気にすっきりでしょうか。

    それとマコンドものは
    やはり面白いなと思いました。
    ある博士の死の記録はね…

  • 不思議な後味。
    地に降りた神話のような話。

  • 「落葉」が中篇と言っていいくらい長かった。祖父・母・息子の視点で語られる「博士」の生涯と他の短編(童話風)に登場する「天使」とかはすこし共通している部分があるかなあと思ったりした。

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