また会う日まで 下

制作 : 小川高義 
  • 新潮社
3.84
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本棚登録 : 145
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105191122

感想・レビュー・書評

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  • 前半で読んだ4歳児の旅巡りを青年になったジャックが
    記憶の修正に巡回する内容で懐かしのキャラクターのその後や
    植え付けられた記憶の上書きという要素が面白い
    相変わらず映画俳優がどうとかこうとかは面倒なだけだったけど
    あーあと幾人ものドクターが延々と語りだすくだりも面倒だったw
    読み終わってみればなかなかよくまとまっていて良かったかなって感じ
    とりあえず長かった~

  • #発売直後に上巻なかばで挫折、仕切り直して読了。いしいしんじがいればもう、ジョン・アーヴィングは要らない、なんて言ってごめん。面白かったよアーヴィング。

    #俳優であるジャックがその視線を念頭に演じ続ける、たった一人の観客を=読者だとすると、彼の人生から目を離した私は、つまりジャックの父親だ。そう思ってた。でもそうじゃなかった──ウィリアムはいつもジャックを見ていたし、ジャックの観客もまた一人ではなかった(エマ、ワーツ先生、ガルシア博士、ヘザー!)ことがわかるラストには、ながい長い安堵。

    (2009/02/12)

  • 4部・刺青師の母の死、5部・主人公ジャックの精神分析と過去を取り戻す旅。上巻で提示された膨大なエピソードが母の死とともに練り変えられていく。同時に主人公ジャックに新たな芽生えが生まれ人生を見つめ直す。やや後半は冗長。

  • 長かった、とても長かった。
    「おー」が移りそうになる。

  • ドタバタ劇の上巻とは打って変わって、主人公ジャックの原点へ帰っていく内省的な旅路へ。上巻でのなんでもないエピソードのひとつひとつが伏線となっており、それが深い意味を与えてくれる長編ならではの構成の展開の妙は見事。まさか、母から聞かされていた父親像は真実は全く違っていたものであっても、それでも母を許しなさいとジャックに語る父ウィリアムスの姿勢がこころに染み入る。確かに長いけど、読み終わったあとにまた幼年時代のエピソードを読み直すと発見があるかもしれない。

  • 上下巻にわたる最重量級文学作品。どこまで読み進めていっても終わる気配が見受けられないので一時はこの作品に触れることが「生活の一部」として機能していた。最後まで結末が読めないとも言えるのでそう錯覚しただけかもしれないけど。

  • 上巻~下巻の半ばまで、単品みたいなエピソードがずっと続くが、いつものジョン・アーヴィング氏のやり方。
    これにつきあえるかどうかで、この作家を好きになれるかどうか分かれるのかもしれない。

    それはともかく、この作品について。

    「どこにつながるのだろう?」とも思わず、いや、そんなことを考えていられないくらいいろいろなエピソードを読み進めていくと、最後に自分自身の思い出みたいな感じですべてが蘇ってくる、そして一気にラストまで読めてしまう。
    なんというか、主人公のジャック・バーンズの人生を一緒に歩んだような気持ちにさせられる本。

    と、書いたけれど、自分としては、そのジャックが現れるまで、ひたすら待ち続けたウィリアムの気持ちを思って、なんとも言えない読後感にひたれた本。

    ジャックの物語を読むことになるのだけれど、そういうわれわれ読者にとってもウィリアムは登場してこないことで物理的な遠さが感じられ、ラストを盛り上げていると思う。

    「また会う日まで」というタイトルが、ジャック主体だと思うと違和感を覚えるけれど(実際に読んでいる途中はずっとタイトルに違和感を覚えていた)、”ウィリアムとして”と考えた途端、なんだかするっとすっきりした。

  • 主人公ジャックの母は刺青師だった。
    母アリスはいなくなった父ウィリアムを追いかけ小さいジャックを連れてあちこち諸国を巡る。

    そんな話から始まるこのJ・アーヴィングの大長編は虚実を織り交ぜながら、弛緩することなく最後まで突き進む。
    物語のイントロを考えるとその結末は別に驚くに値しないかもしれないが、だからといってその感動が減ずるわけではない。

    この物語には滑稽さ、やるせなさ、切なさ、あたたかさ、そして劣情さえも存在するがそれらは大いなる豊穣さでくるまれて柔らかに感動をよびおこす。

  • おー。
    ラストのすったもんだが最高に笑えて泣けた。

    「司令官の娘、その弟」の真相には本当に胸が痛んだ。

    心変わりが許せなくておかしくなっちゃう女の人っていっぱいいるけど
    それが母親だったら・・。
    子供を人質にしてるひと、身近にもいる・・。

    ジャックのパパがエアロスミスのボーカル、
    あるいは映画『レオン』で悪徳麻薬捜査官役だった俳優におもえてきた。

    父親っていいなぁ。

  • "Until I Find You"というのが原題。いいタイトル。
    このタイトルについても「ここで出てくるのか!」という驚きがちゃんと用意されている。
    アーヴィングはやっぱりすごい、かも。

    刺青師の娘、アリスは聖歌隊のメンバーとして教会で歌っていた娘時代に、若きオルガニスト、ウィリアム・バーンズに出会い恋に落ちる。
    やがて二人の間に息子が生まれるが、ウィリアムは姿を消す。
    父親仕込みの刺青師となった「お譲アリス」はウィリアムを探しに北欧へ旅に出る。4歳になったジャックを連れて。
    特異な家庭環境で育つジャックは「女の海を泳ぐ」幼少時代を経て、
    その内面に明らかな欠陥を抱えたまま、有名俳優になっていく。
    大事な人を亡くし、ゴシップと喧騒に満ちた世界で神経をすり減らし、その先に待っていたのは、父親を、真実を探す旅だった――というお話。

    ジャックの奇妙で性的に過ぎる半生とずっとつきあっていると、だんだん読んでいる自分までもが、傷つき、打ちのめされている気分になってきます。
    これでもか、これでもかと、長大な話の中に大小さまざまな衝撃シーンが詰め込まれています。
    それでも読み進めてしまうのは、予想を超える展開と出来事が待っているから。
    そしてその先には、救いのようなものがきっと待っているから。

    この小説では、アーヴィング自身が「サイダーハウス・ルール」でアカデミー賞の脚色賞を取った経験も生かされていて、映画好きにはなかなか楽しめるシーンも満載です。
    実在の俳優が登場人物として出てくるのは面白いものですね。

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