- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105217013
感想・レビュー・書評
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何も物語が動かない孤独な話【幽霊たち – ポール・オースター】
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謎の男ホワイトからブラックを見張るよう依頼された私立探偵ブルー。
用意された部屋から絶えずブラックを見張り、ホワイトに報告書を送り続けるが、ブラックは特に変わった様子も見せず、ホワイトからは決められた報酬が送られてくるだけで何の反応もない。
連綿と続く何も起こらない日常の中で、本来の生活から疎外され、耐えがたい孤独の中で監視されているのは自分のほうではないかという錯覚すら覚えるブルー…。
どこでもない場所(現代と呼べる時代であればどこでもいい)を舞台にした、だれでもない男(それはあなたかもしれないし、わたしかもしれない)の話。
追記1:
ブルー、ホワイト、ブラックという名付けは象徴的、示唆的。
それぞれ何を示しているのかは読み進めるにつれ分かってくる。
追記2:
「不在」「幽霊」、すなわち「そこにいるのに、いない」というのがポール・オースターのテーマなのだろうか。 -
ニューヨーク、アメリカなどを舞台とした作品です。
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不条理小説で知られるpaul austerのニューヨーク三部作、第二作目。
探偵であるブルーは、ある日奇妙な変装をしたホワイトと名乗る男に、ブラックという男を見張り続けてほしいとの調査を頼まれる。そこで、ブラックは頼まれたとおり見張りをはじめるのだが・・・。
ブラックとは何者なのか。
ホワイトの目的はなんなのか。
ブルーは誰を追いかけているのか。
ブルーは誰に追いかけられているのか。
自問自答の末に、ブルーはさまざまな行動を実行する。 -
ニューヨーク三部作の第二作。探偵ブルーがホワイトと言う男からブラックと言う男の見張りを依頼される。見張り部屋を用意してもらって四六時中見張りを続けるが、そのうちに謎の男ブラックと実際に会いにいくのだ。あるときはブラシのセールスマンに化けてブラックに会いに行く。そして最後はブラックマンがホワイトマンだと気がついた時ブルーのアイデンティティ確立を確かめられる。
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NY三部作のひとつ。
吉野朔美の「瞳子」にて、アルバイトの同僚、成島さんが読んでいた本。 -
入手方法:もらいものだと思っていたら借り物でした。
初めてのメタ・ミステリーでした。
下北のカフェで読むのがおススメの、何となく空白の多い物語です。
先輩がけちょんけちょんに言っていたので弁護しようとしたのですが、「コーヒーの味がします」というしごくぼんやりとした弁護しかできませんでした。
でも、わたしは好きですよ。 -
私立探偵ブルーが見張っているのは、誰?もしかして、自分自身ではないのか? とか思わせる、不思議感覚。アメリカの村上春樹ってどっかに書いてあったぉ。
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NY三部作のひとつ。この話が三部作のうちで一番好き。
吉野さんのマンガにも登場する。