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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784105235017
みんなの感想まとめ
自然の美しさと厳しさを詩的に描いたこの作品は、極北の生態系に生きる動物たちの物語を通じて、自然のハーモニーを伝えます。著者は、アラスカの豊かな生態系を様々な視点から描写し、動物たちの生と死のリアルな側...
感想・レビュー・書評
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星野道夫氏が愛読していたという「Animals of The North」。夫人の刊行に寄せての言葉で、道夫氏はこれが翻訳されて自分の写真を添えられたらどんなにいいだろう、と話していたとあった。
内容は14の章に分かれ、カリブーやムースなどの行動が描かれている。とりあえず「タイガの番人」のアカリスを読んだ。添えられている挿絵に惹かれたのだ。樹木でリスが松ぼっくりを食べている絵。アラスカの樹木を代表するトウヒに暮らす、これもタイガの番人のアカリス。すると細長い松ぼっくり様のものはトウヒの実だ。せわしく樹木を動き回るアカリス。食べる場所はお気に入りの場所があって、それが何代にも受け継がれ地面には食べかすが積もっている。6×4メートル、高さ1メートルになり、雪が降っても暖かくそこにリスは巣を作っているのだ。ある日テンが縄張りに入り込み、アカリスは撃退。冬が来て零下48度になるとアカリスも巣の中に、ふだんは寒さをものともしないカンジキウサギもハンノキの雪洞にこもり、ワタリガラスとオオヤマネコだけが寒さをものともせず、ヤマネコはウサギの足跡をそっとたどった。・・・BSのワイルドライフを見ているような臨場感。寒さまで伝わってくる。
旅そする木・・トウヒ
タイガの番人・・アカリス
ハタネズミの世界
ノウサギの世界
待ち伏せの名手・・オオヤマネコ
狩りの王者・・オオカミ
ムースの一年
ムースの民・・ディンジェ族の人々
生命は続く・・ヤチネズミ
ホームステッド・・政府援助をうけ農業機械で山を開く悪気の無い実直な人々
にわか景気・・ノフェラス社 パイプライン
未来の展望・・極北の生態系は比較的わずかな乱れで容易に崩壊する。回復には長い時間がかかる。が、極北で自然を相手の生業で自然をこわさず生計を立てられるすべがなされた。・湖の湖底にプラスチック製のドームを建設しそのなかに町を建設した、とある。どこ?
著者:ウィリアム・O・プルーイット・ジュニア
アメイリカ・メリーランド州生まれ。アラスカにおけるアメリカの核実験場開発計画「プロジェクト・チャリオット」を環境調査によって阻止し、そのためアメリカを追われることになった動物学者(その詳細は星野道夫著『ノーザンライツ』に記されている)。カナダに移住後は、マニトバ大学動物学研究室教授。タイガ生物学研究所を設立し、現在も極寒地における野生生物の研究を続けている。カナダ科学アカデミー最優秀賞などの賞を多数受賞。93年、アラスカ州政府より正式の謝罪を受け、名誉回復。アラスカ大学名誉博士。
挿絵はウィリアム・D・ベリー
「ハーパーズ・マガジン」、「ホリデイ」(カーティス社)、「アニマルズ」(パーネル・アンド・サンズ社)に発表
1960,61,63,66,67に執筆
2002.9.20新潮社 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
星野道夫が「生物学の本というより、アラスカの自然を詩のように書き上げた名作であり、宝物のように大切にしていた。」という本。たしかに詩的な情感に満ちた作品で、各章が重層的に極北の生態系の自然淘汰と食物連鎖の物語を奏でる。原題は"Wild Harmony -Animals of the North" なんだけど、まさに自然のハーモニー。旅する木、トウヒの物語にはじまり、アカリス、ハタネズミ、ノウサギ、オオヤマネコ、オオカミ、カリブー、ムース、アサバスカ族、チペワイアン族、白人…と、極北のタイガとツンドラを舞台に生きる生き物たちの営みと関わりを淡々と記しつつ、しかし、最後にはその豊かな極北の生態系が破壊されていく未来への警告がある。生態系はすべて独立した物語ではなく、お互いに作用し、関わり合う。この本が書かれてから更にその破壊は進んでいるんだろうけど、保護の動きも広がっているといいな…と心から願う。厳しいけど、豊かな自然。この夏、アラスカでその一端に触れるのを本当に楽しみにしている。
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星野道夫さんが愛読されていたということで図書館で借りた。
動物学者である著者。詩的な表現もあり、極北の情景が鮮やかに想像できた。一方で、動物の生と死に関しての表現は淡々とした文の中に学術的なリアルさがあった。
特に「カリブーの一生」「生命は続く」の章では、血の匂いを感じるようで、読み進めるうちに鼓動が速くなった。
遠い場所の自然ではあるが、私たちは動物や植物を含む、より大きな自然とともに生きているということ、そして彼らに生かされているということを改めて感じながらこの命を大切にしていきたい。 -
雪にも断熱性があって、雪の下はむしろ暖かいんだって。へー。
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70頁で返却。
淡々と極北の動物達の生態を書いてます。
翻訳物特有のリズム感の無さと、取り立てて面白味のない動物達の話なので飽きちゃいました。
好きな人には良いのかもしれないけど、私には合わなかったな~。
決して面白い系統n本では無いはずなのに、こんなに高評価なのは何故だろう?
動物や極北の地に興味がない人にはつまらないと思いますよ。 -
命は巡る、ただ淡々と。
生態系単位での持続可能性というものは、本来それぞれの有機体の本能レベルに書き込まれた必然。おそらく人間は、地球上で初めてその枠組みをはみ出した生き物。右肩上がり、経済成長、今日よりもきっとよい明日?それが果たして当たり前なのだろうか。そういうことを改めて考えさせてくれる。
本当はこの世界で、人間だけが“廻っていない”のではないか? -
極北の地アラスカ、そしてタイガと呼ばれる極北の森。そこで営まれる厳しくも確かな命の連鎖を書いた本です。一つの命が他の命が生き延びるための血肉となり、その命もまた次の命の糧となる生態系の姿が書かれています。
説明的な文章ではないので物語のように読めるので、比較的読みやすいです。生と死がリアルなその情景は、森の姿をそのまま映しとったようです。故・星野道夫氏が著作で「“Animals of theNorth”は生物学の本というよりアラスカの自然を詩のように書き上げた名作であり~(「刊行によせて」より)」と書いた通りでした。
北の大地ではその生態系は南よりずっと厳しく繊細であること。そしてそれを人間の傲慢により壊され、現在も未だそうであること。人はその過ちをいつ取り戻せるのでしょうか。 -
動物学者であるプルーイット氏であるが、その文章は非常に詩的であり、極寒の地に逞しく生きる野生の営みを想起させてくれる。読み進むうちその世界観に引き込まれ、こっそりと彼らの生活を覗き見ているような錯覚に陥る。それは彼が学者としての興味や欲ではなく、彼らを心から愛し綴った文章だからではないだろうか。自然好き・動物好き・極北好きにはたまらない珠玉の一冊。
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タイガに生きるものたち、それぞれの物語を描く。
すべては関係しあい、循環している。
アラスカの風景が目に浮かぶようだ。 -
星野さんの影響で買った本。
野生動物の生物学的なことが詩のように、物語のように書かれている。
この本の凄さは読んでみないとわからない。 -
子供の頃、シートン動物記を読んだ人は多いと思いますが、極寒の地の動物たちの余り知られていない生態や習性をちょっと擬人的な物語のように書いた書籍です。
動物が好きな方にお勧めです。 -
星野道夫をアラスカに引き寄せた本。たしかに、読んでいると私の心は原野に飛んでいってしまう...。あれこれ説明するのが似合わない本。
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凄い臨場感、動物誌とは思えない。本当に、まるで自分がムースやアカリスになったような感覚さえします。珠玉の作品。
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オオカミに冬なし関連で購入すみ・未読だが自然が人間という動物が侵略した大地を彼らの根拠地を奪還する或いは生き延びる智慧を
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詩(うた)のような文章、読んでいるとその場の映像が手に取るように思い浮かんでくる。旅する木
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未読なり
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