テスタメント

  • 新潮社 (2001年1月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784105250096

感想・レビュー・書評

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  • ”路上の弁護士”からグリシャム作品にハマってしまい、続けざまに読みふけった4冊目。いつもの様にアメリカの弁護士が話の中心ですが、後半か らは話の舞台はそのままに、主題はもっと高い世界に舞い上がってしまった様に見えました。私は無信仰な人間ですが、ある人達が自分の為に神に祈ってくれて いることを確信しながら自分も彼らの為に遠くから祈りを捧げる--これにはぐっときます。
    グリシャム氏の作品にはしばしば(本作とは異なる)邦題がつけられていますが、本作では無理だったもよう。富豪の遺言(Testament)の話から始まって、信仰、神との契約(Testament)を考えさせ、最後はまた驚きの遺言で終わる。素敵なお話でした。

  • 狷介な老大富豪、トロイ・フェランが高層ビルから飛び降りた。莫大な富、巨大なコングロマリット、三人の元妻とその子供たち、そして周到に準備された巧妙なトリックを残して。総資産は110億ドル!! しかも、相続人に指名されたのは所在不明、経歴不明の謎の女宣教師。天文学的な金額の遺産を狙って、借金だらけの親族、弁護士、使用人らが暗躍を始めるなか、フェラン・グループの顧問弁護士ジョシュア・スタフォードはひとりの男を起用する。アル中弁護士、ネイト・オライリー。ブラジルの奥地、電話も電気も道すらもない秘境で、果たしてネイトは彼女を捜し出せるのか。
    原題:The testament
    (1999年)

  • アマゾンと分類したが熱帯雨林ではなく
    バンタナール大湿原が小説の前半の舞台である。

    前半は バンタナール大湿原での冒険
    後半は法廷での偽証の論破と
    法曹小説と冒険小説の合わせ技1本のような小説である。

    インディオの描き方がステレオタイプだし、遺産相続人がすべてどうしようもない人物だったりと 厚みにかけるきらいががるがエンターテイメントとわりきって読んだ。

    ブラジルの底知れぬ広大さとアメリカ社会の不気味さ(資本主義のお化けという点でも訴訟社会という点でもキリスト教原理主義という点でも)
    も思う存分味わうことができる。

  • 三回の結婚で六人の子供を設けた大富豪が、誰にも知られていなかった隠し子に全財産を遺贈すると言い残して自殺する。遺産をアテにして放蕩三昧だった子供達は、父の精神状態が異常だったと申し立て、遺言の無効化を図る。唯一の相続人である女性は、ブラジル奥地、パンタナール大湿原の「どこか」で宣教活動をしており、連絡が取れない。遺言代理人である弁護士は、ある中年弁護士をブラジルへ派遣する。彼は、アルコールと薬物の依存症克服のために入所していたリハビリ施設から、今まさに出て来たばかり。この仕事を無事終えれば、第一線へ戻る道が見えてくる。酒瓶の誘惑を乗り越え、相続人を探し当てられるのか?六人の子供達は遺産の分け前に与ることが出来るのか?
    ぐいぐいと勢いよく読ませる筆致は、流石のグリシャム。人物配置の妙(偏屈で謎めいた大富豪・強欲な子供達とその弁護士・野心家の判事・身を持ち崩した中年弁護士・清貧に満足して生きる宣教師・田舎町の牧師)が素晴らしい。特に、アメリカに一人戻った男が、ブラジルにいる宣教師を思いながら、自らの人生を見直す様子には心打たれた。それだけに、あの終わり方には少し寂しくなった。ある意味完璧な着地なのだろうが、我儘ながら二人にはもっと幸せになって欲しかったのだ。

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著者プロフィール

ジョン・グリシャム
一九五五年アーカンソー州生まれ。野球選手になることを夢見て育つ。ロースクール卒業後、八一年から十年にわたり刑事事件と人身傷害訴訟を専門に弁護士として活躍し、その間にミシシッピ州下院議員も務めた。八九年『評決のとき』を出版。以後、『法律事務所』『ペリカン文書』『依頼人』『危険な弁護士』など話題作を執筆。その作品は四十ヶ国語で翻訳出版されている。

「2022年 『「グレート・ギャツビー」を追え』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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