- Amazon.co.jp ・本 (616ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105415013
作品紹介・あらすじ
ジョン・フォーブス・ナッシュ(1928〜)-経済学、生物学、政治学など広い分野に多大な影響を及ぼした天才数学者。ゲーム理論、幾何学、解析学の幾多の定理、概念に名を残した異才…。だが、その男の半生は、嵐とみまごうほどの転変の連続だった。若き日の絶頂を境に、30年以上にわたって精神の病に苦しみ、「プリンストンの幽霊」と囁かれるほど見る影もなくした男が、ある日奇跡的な回復を遂げ、ついにはノーベル賞を受賞する-。過酷な運命と闘った実在の天才数学者の、数奇な運命をたどる感動のノンフィクション。ピュリッツァ賞(伝記部門)最終候補、全米批評家協会(伝記部門)大賞受賞、ほか受賞多数。
感想・レビュー・書評
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ナッシュの業績、精神分裂病の症状を知るという意味では面白かった。が、ナッシュ自身は魅力のある人物ということはなく、感動するような物語では全くなかった。
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天才数学者のジョン・ナッシュの伝記。ジョン・フォン・ノイマンとオスカー・モルゲンシュテインが著した本から実際始まったゲーム理論は、協力ゲームでは経済学ではそのままでは有効でないと思われていたが、ナッシュがナッシュ均衡を証明した非協力ゲームが経済学での発展の元となった。ゲーム理論だけでなく純粋数学でもいくつかの優れた業績をあげ、プリンストンの教授の椅子が目の前にあった時に統合失調症をわずらった。そしてノーベル賞を受賞するまでのナッシュの苦悩と家族の献身と苦痛を描いている。映画、ビューティフル・マインドもラッセル・クロウが主演して、よかったな。
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ジョン・フォーブス・ナッシュの伝記。
ゲーム理論の発展まで書かれ、欧米の伝記らしくくどいと感じるほどデティールに凝り、質・量に圧倒される。数学史は別の本に譲りほとんど速読。
統合失調症の寛解そして一線復帰という経験に惹かれ、そこを重点的に読んだ。興味深いところが幾つかあった。
①ナッシュが病的妄想を客観視し理性で抑えられるようになったのが寛解のきっかけと語っている(科学的証拠はないが、「病の受容」ではある)。
②妄想のままに奇行するナッシュをプリンストン大学で誰も止めなかったことが結果的に良かったという見方がある。
③寛解後に性格の変容があるが、学術的聡明さはある程度保存された。 -
映画を観て読んでみたのか、読んでいたから映画を観たのか。。。
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まったく内容を知らないまま買って読んでみたが、ナッシュの話だった。
ナッシュ均衡とか聞いたことあったけど、ナッシュって数学者だったのすらこの本を読んで初めて知った。
数学や物理の天才って本当に同じ人間なのかと思ってしまう。
こういう人間は人類に新たな価値観を与えるために神が招いた使者なんじゃないかと本気で思ってしまう。
読み物としてはそこまで興味を惹かれなかった。
むしろ久しぶりに読み切らないまま400ページで断念した。
実写化されているらしいので、むしろ映画で観るくらいのほうが私にはちょうどよいかもしれない。 -
映画は数年前に観たが、そこではナッシュの果たした業績はよく分からなかったが、本書を読むとそれがどのようなものかがよく分かる。
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ジョン・フォーブス・ナッシュ(1928-
プリンストン高等研究所、統合失調症。
同時期にアインシュタイン、フォンノイマンが。
1949年に「非協力ゲーム理論」発表したが、ゲーム理論の研究はプリンストンでの博士課程の数年間だけ。
「ナッシュ均衡」
素数に関するリーマン予想にも。
人間的には評価は高くない。才能を鼻にかけ凡人を露骨に見下し、交際した女性に子供を産ませても認知せず、アシリアと結婚するが離婚。統合失調症から立ち直り、ノーベル賞授賞式にはアシリアと出席。