ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105900410

感想・レビュー・書評

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  • ヴィクトルとペンギンのミーシャ、女の子ソーニャとベビーシッターのニーナ。ニーナの叔父のセルゲイ。
    4人で幸せな家庭を・・・とはいかず、物語は進んでいく。
    家庭にペンギンが居るなんて、なかなかない。ペンギンのミーシャと、ソーニャのお父さんのミーシャ。
    新聞の訃報欄を書くヴィクトルと、その書き振りで動いていく世界。
    最終的な結末がまたほどよく壊れていて、好みだった。

  • 秋の夜長に読むにはうってつけな本

    「停電の夜に」を読んだあと、ロシア文学(正確にはウクライナ)に触れたくなりペンギン好きなのもあってAmazonにおススメされるがままに読んだけど、思いの外楽しめた。

  • 題名の本当の意味は最後に分かる。

  • 最初は淡々と物語が進んでいくが、中盤以降主人公が大きな渦に巻き込まれていき、スリルが増していく。ラストはストンと、でも納得いく幕引き。

  • 訳者の後書きに書いてたように、村上春樹ぽい雰囲気を感じる。
    主人公を中心に外側は動いてるけど主人公は何もできない感じ。

  • 勉強関連以外で久々に読書をした。たぶん高校生のとき、海外文学のコーナーで手に取ったはじめての海外文学。当時は断念したが、本を読もうと思って読んでみたら読み終えた。
    当時なぜ本書を選んだのかは記憶にないが、もっとファンタジーな作品だと勝手に思っていたら違った。主人公は、どうやら自分のする仕事が知らない間に裏社会に繋がっているようだと気づく。何故?誰が?何のために?何も解明されないまま、不気味さがずっと漂っている。いや明るくなるかなと思ってもやっぱり晴れなくて、それがラストまで続きいきなり終わる。ペンギンのミーシャの容態が悪くなる終盤からは、ミーシャが死んでしまって終わるのかと思ったりもしたが。
    訳者あとがきを読むと、本書が「ロシア語で書くウクライナの作家」(p.314)によって書かれた「ソ連が崩壊してウクライナが独立した直後の、犯罪が横行しマフィアの暗躍する「過渡期」の都市キエフ」(p.312)が舞台の小説と知ることができ、さらなる面白みを得ることができる。

  • 不穏な空気が漂いながらも、ペンギンのミーシャに癒される。終わり方も秀逸、そうくるか…!ってなる面白さ!

  • 主人公が考えながら飲み物を飲む描写が多いです。
    序盤は紅茶がほとんどで、終盤にかけてコーヒーの比率が高くなります。その変化と物語の暗転のタイミングが同期しているように感じました。

  • 作者はウクライナの作家、アンドレイ・クルコフ。

    憂鬱症のペンギンと暮らす、売れない短編小説家が色々な事に巻き込まれるお話。

    村上春樹の作品に登場人物や設定がすごく似ていて、10倍ぐらい水で薄めたような作品。 翻訳が悪いのか・・・。

    これがフランスやドイツで10万部売れて、日本でも評価が高いのに驚いた。

    それなりに長い小説なので、読了後の喪失感がすごかった。

  • 恋人に逃げられた売れない小説家ヴィクトルが主人公。動物園からもらった憂鬱症のペンギンと暮らしている。仕事がない時期に、とある新聞社からまだ生きている人物の死亡記事を書く仕事をもらう。生活は安定したが自分の書いた死亡記事の人物が次々に死んでいくことに気づく。ヴィクトルがどんどんと孤独で自分の人生のコントロールが効かなくなっていく様子を感じる。ラストはとても好き。「お前かーい」と突っ込みたくなる。

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