ナターシャ (新潮クレスト・ブックス)

  • 新潮社 (2005年3月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784105900465

感想・レビュー・書評

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  • 1980年にソ連からカナダへ移住したユダヤ人一家の日々を、息子の目線で描いた連作短編集。
    最初は移住して間もない小学生から、反抗期、思春期、大人へ。家族の日常や、自分にとっての大きな出来事など、きっと後になって思い出すのはこんな日々、というような、強烈ではないけれどそれぞれに印象的な物語だ。

    一番好きなのは、「思い出を偲ぶ場でケダモノのように」。
    反抗期の少年に、大人は諭す。
    そんな時、先人の苦難や辛い過去は持ち出さないで欲しい。反抗しているからって、ユダヤ人の歴史について何も思っていないわけじゃない。
    感じていること、掴みかけていることを、言葉でも態度でも表せていないだけなのに、そんなに急かさなくてもいいじゃないか。
    大人が望むように、望む時期に、感じ取って表明できないからといって、なんで力ずくで向き合わされないといけないんだろう。
    怒りながら混乱しながら放心しているような、ぐちゃぐちゃな感情が伝わってくる。境遇は違っても、子どもの頃のその感情だけは知っていると思った。

  • ソ連を出てカナダへ渡ったユダヤ系移民一家の連作短編集。
    親世代、子世代の差異ではなく、あくまで家族のつながり、文化の連続性の中で、異国カナダでの苦労が物語られているのが新潮クレストでは珍しげ。

    一軒家持ててよかったねえ。

  • カナダ在住のロシア系ユダヤ人の少年が主人公の連作短編集。
    面白かった。
    一話目で惹きつけられて一気に読んだ。
    前にすごくハマってた、ジュンパラヒリを思い出した。

    クレストブックスにはハズレが少ないなあ。

  • モスクワからカナダに逃れてきたユダヤ人一家。ラトヴィアからトロントに移り住んだ筆者の家族がモデルとなっている。隣家の犬、憧れのオリンピックのヒーローが負けた日、父の新しい仕事など、それぞれの短編に新しい文化との軋轢やユダヤ人社会のルールなどが描かれる。なかでもナターシャの破天荒ぶりが印象的。

  • 可愛い表紙に似合わず、内容はかなりほろ苦い。
    疎外感、喪失感、無力感。
    悲しいことは薄めてもやっぱり悲しいし、みじめなことはどれだけ引き摺ってもやっぱりみじめ。

    何かから逃れるよりも先に、それに慣れてしまうことの恐れ・・・と、それに勝るとも劣らない安心と。
    どこでも生きていける、なんて、嘘だけど本当だ。

  • [ 内容 ]
    モスクワからやってきた従妹との甘く苦い恋の顛末を描く表題作ほか、「世界で二番目に強い男」「思い出を偲ぶ場でケダモノのように」などカナダへ移住したロシア系家族の人生のひとこまを描く全七篇。
    淡々とした文章。
    ぬくもりとユーモア。
    「ニューヨーカー」の編集者も舌をまく傑出した語り口。
    チェーホフの再来と大好評を博した連作短篇集。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 犬がけがをしたのはぼくのせいじゃない。

    でも、本当は分かっているんだ。犬に悪口を言う従姉に憤慨して、ぬいぐるみを投げたことが原因なんだって。

    またひとり名手が誕生しました。

  • なかなか面白かった。

    「ナターシャ」が、一番脳裏に残った。幸せってなんなんだろうなーと思った。

  • 短編集です。いろいろ考えさせられる題で良いと思いました。

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