- 新潮社 (2022年12月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784105901851
作品紹介・あらすじ
もしも別の人生を生きられるなら――。フランス発、大人のおとぎ話第三弾。パリの弁護士ショーモンは古いモノが好き。仕事は順調、稼ぎも良いが、趣味の骨董収集に妻も周囲も全く関心を持ってくれない。ある日、自分そっくりの18世紀の肖像画を落札したショーモンは、その男の正体を探す旅のなかで、奇妙な偶然に巻き込まれていく……。『赤いモレスキンの女』の著者による鮮烈なデビュー作。
みんなの感想まとめ
一枚の肖像画から始まる物語は、主人公ショーモンが自分と瓜二つの肖像画を手に入れることで展開するサスペンスが魅力です。古いものを愛する弁護士が、周囲の無関心に直面しながらも、自身のルーツを探る旅に出る様...
感想・レビュー・書評
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オークションで自分と瓜二つの肖像画を高額で競り落とした男。妻に見せるも全く似ていないと言われる。一枚の肖像画から展開するサスペンス。本文は144ページなのでサクっと読める。
物語の展開があまり好みではなかったので残念でした。日本では『赤いモレスキンの女』で評判となり、そのあとデビュー作である本作が出版されているので、『赤いモレスキンの女』を手に取った方が良かったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画みたいなシーンの繋ぎ方。
主人公の小難しい話し方といいオタク感といい、ところどころすっきりしないところといい、
なんだか森見登美彦味も感じるような。
私はとても好きだった。
フランス革命あたりの歴史に詳しくなると余計背景がわかりやすいんだろうなぁ…
引用部分は意味はわかるが深く理解はできなかった気がする。
とてもご都合主義な話ではあるけど、それもそれで好きだし、最後にけじめがついたのは好印象。
同著者の他2冊の翻訳本も評価がいいので気になるところ。 -
パリ発、大人のおとぎ話第三弾。
弁護士ショーモンは、古いものが好きで趣味の骨董収集のコレクションも少しずつリビングへと侵入して妻に呆れられていた。
ある日オークションで見つけた自分とそっくりの肖像画を手に入れるが、妻も知り合いも全く似ていないと言う。
これが誰なのか調べるうちに…。
誰しも別の人生を生きられるなら、そうするのだろうか。
けっして騙すつもりではなくても、自然なかたちでそうなり、それで後悔がなければ別の人生を歩むのか…。
もし、妻が肖像画を見て似ていると言えば違っていたのか…。
ほんのちょっとのすれ違いですべてがひっくり返ることもある。
ただ今がしあわせだと感じるなら結果的に良いのかもしれない。
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著者の本を読むのは『ミッテランの帽子』『赤いモレスキンの女』に続く3作目。出版順では最新だが、本作が著者のデビュー作だそうだ。個人的には他2作の方が面白かったが、骨董や物語に関わりのあるフランス革命頃の歴史に詳しい人には興味深い作品なのではないかと思う。主人公はパリで弁護士をする男性。子供の頃から骨董にハマっている。ある日、自分そっくりの肖像画に出会ったことをきっかけに運命が変わり始める。弁護士という堅い職業に就き、妻とささやかに暮らしていた主人公だが、絵画に出会ってから主人公が取った行動、その後の振れ幅はすごかった。終わり方もフランスっぽいなぁと。話の本筋よりも、主人公の訪れる、パリから車で3時間40分の「リヴァイユ村」やそのお城の描写が綺麗で惹かれてしまった。
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主人公のショーモンは、骨董品をコレクションすることを趣味としていました。
そしてある日、オークションで驚くほど自分そっくりの肖像画に出会い、競り勝って高値で落札します。
この肖像画の人物の正体を探り進めるに連れ、物語は思わぬ方向へと流れ始めます。
以前読んだ『ミッテランの帽子』『赤いモレスキンの女』の作者のデビュー作です。
この2つの作品が好きだったので楽しみに読みましたが、ちょっと最後が ん? という感じだったかも。
ただ、予想外の展開は読んでて面白かったです。 -
パリの弁護士ピエール=フランソワ・ショーモンは、オークションで18世紀に描かれた自分によく似た男の肖像画を落札し、それを「2世紀半前に描かれた私の肖像画だ」と確信する。しかし、彼の妻や友人たちは「似ていない」と否定する。ショーモンは、亡きエドガー叔父の言葉、「もし君が本物のコレクターになりたいなら、知っておかなきゃいけないことがある。本物のオブジェは、持っていた人の記憶を抱えているということ」を信じ、肖像画を描いた人物の正体を調べる。ショーモンの肖像画への執着は憑依へと変化していき、退屈な日常を捨て、新しい人生を歩み始めるが、プロローグで闇が示唆される。
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骨董収集家の弁護士は自分に似た肖像画を落札。夫婦関係は破綻。肖像画の紋章を頼りに伯爵の領地へ向かう。弁護士は不在の男として第二の人生をやり直すが,支払うべき"幸福の代価"は大きい。
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アントワーヌ・ローランの処女作とのことで、飛びついて読みました。
面白いことは面白かったのですが、前2作(特にミッテランの帽子)があまりにも良かったため、期待値が高すぎて星マイナス1になってしまいました。
最初の作品だから、なのか、強引に感じる展開もあったように思います。逆順でミッテランの帽子→赤いモレスキンの女→本作と読んでいれば、より面白く感じることができたかもしれません。 -
パリの弁護士ショーモンは骨董品蒐集を趣味としている。ある日、オークションハウスで18世紀に描かれた肖像画を見つけ衝撃を受ける。そこに描かれているのは彼自身だったのだ……。
という導入部から紡ぎ出されるストーリーは、かなり強引な展開を遂げる。ぼくはある時点で方向性を見失い、着いていくのがやっとという状態に陥ってしまった。ラストもなにこれ?で終わってしまった。
解説によると、本書がローランの1作目だとか。『赤いモレスキンの女』はよかったが、本書は合わなかった。 -
これまでの流れで新作かと思いきや、思いがけずアントワーヌ・ローランさんの初の作品とのことを訳者の方の後書きで知り、読めたことが嬉しかったです。
今までの2作と比べると少し分かりにくい部分が多い気がしたけど、それでも雰囲気はそのまま、ミステリーとファンタジーの間をうろうろという感じでした。
ミッテランの帽子や赤いモレスキンの女に続く素敵な作品を読める日が楽しみです。
できれば今年は原書を読めるようになりたいなあ。 -
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なるほど…
おとぎ話として読むべきなんだね。
なんか、ミステリーじみてて、ちょっと期待してしまった。 -
期待を裏切らない世界観、面白さだった。大人のためのおとぎ話、とはよく言ったものだなぁ。なんというか、私の好きなフランスがこの人の本の中にはあります。
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250929*読了
アントワーヌ・ローランさんの「赤いモレスキンの女」が好きで、彼の処女作ということで手に取ったのがこの本。
周囲からすれば狂人に見えるほどに蒐集に没頭する男性、ショーモンが自分にそっくりの肖像画を見つけ、その正体を探り自分の人生を変えていく。冷静に読めば、そんなことはあり得ないと思ってしまうのだけれど、誰でも別な誰かになれたらと考える瞬間はあるのではないだろうか。
何かにうんざりして、現実から逃げ出したいとき、そのチャンスが掴めそうならば。
といっても、わたしは怖気づいてしまって何も行動には移さないかもしれない。彼と同じようなチャンスを得ても、その先を考えてしまったら足がすくむ。
蒐集癖を誰にも理解されず、富や名声、伴侶を得ても満たされない想いを昇華させるために及んだ行動。突飛でありながらも、うまくいってほしいと願わずにはいられなかった。
日本では彼の著作として3作目なのだけれど、この作品がアントワーヌ・ローランさんの原点とも呼ぶべき小説で、ここを起点としてロマンチックな「赤いモレスキンの女」が生まれたのだ。
遠いパリはやっぱりどこまでもオシャレで、何が起きてもそこに漂う美しさにわたしはいつも惚れ惚れとする。
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「ミッテランの帽子」と「赤いモレスキンの女」の作家のデビュー作。前2作があまりにも面白かったので、期待値高めで読んでみた。予想外の展開は面白いけど、前2作ほどではなかった。わかりにくい面白さなのかも?
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パリの弁護士ショーモンは骨董のオークションで自分そっくりの肖像画を落札する。だが、妻も友人もまったく似ていないと言う。信じられない思いで、ショーモンは肖像画の紋章のある地を訪れる。そこでショーモンを見た人々は
、驚きの表情を見せる。
思いもかけないストーリー展開だが、ちょっとシニカルな笑いもあり面白かった。ラストシーンが象徴的ともいえる。 -
コレクターの主人公の人生を激変させたもの。それは「青いパステル画の男」の絵だった。「古いものには、魂がある」と信じ、オークションで競り落とした数々のコレクションを書斎に飾る主人公。ある日、オークションハウスで自分そっくりの、青いパステル画の自画像に目が釘付けになる。そして、妻には言えない額で落札してしまう。その絵に描かれた「自分」は一体何者なのだろうか?そして、その絵に隠された秘密とは...。まるで魔法にかけられたような、心地よい感覚にひたれる小説。
アントワーヌ・ローランの作品
