人間動物園 (新潮選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106001291

感想・レビュー・書評

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  • 古い本であるが画期的視点は全然古くない。

  • チャップリンは、地球には全ての人間に行き渡るだけの十分な場所があると言った。
    でも、地球一個では間に合わないほど人間が増えたら、自然に淘汰されるのか、それとも…宇宙に飛び出しちゃう?

    同性愛や自殺が「人間動物園」とでもいうべき環境のせいだというのにはショックを受けた。
    ある社会で歓迎されない行為の原因が全て環境のせいだったら、その中で苦しんだり権利を手に入れるために戦った歴史は全て無駄だったってこと?
    人類がもたらした環境の劇的な変化に、人類自身もまだついていけていない。人類も、人類が作った環境に適応しようと進化している最中だ。

    動物は、融通が利かなくて、同時に柔軟性に富んでいる。
    多分きっとなるようになるだろう。

  •  自然環境にある野生動物には、我が身や、我が子を傷つけるとか、自慰行為、胃潰瘍、太り過ぎ、同性愛、自殺などはみられない。だが都市に住む人間および野生動物も囚われ檻に入れられるとこうした行為のすべてを演じてみせる。だから都市はコンクリートジャングルなどではなく、人間動物園なのである。現代の人間の物語はこの動物園の中での遅々とした進歩の結果に対処しようとする苦悩の物語である。

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著者プロフィール

イギリスの著名な動物行動学者。1928年ウィルトシャー生まれ。バーミンガム大学、オックスフォード大学大学院で動物行動学を学ぶ。56年ロンドン動物園のテレビ・映画制作部門長に就任。59年よりロンドン動物園の哺乳類学研究部長を8年間務める。そのかたわら、テレビ番組や映画で動物のドキュメンタリーを制作。67年刊の著書『裸のサル』(角川文庫)で一躍有名となり、その後も数々のベストセラーを生み出している。美術への造詣が深く、シュルレアリスムの画家としても知られる 。

「2019年 『フクロウ[新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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