天才の勉強術 (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106004599

作品紹介・あらすじ

天才は学習の産物である。ニュートン、ダーウィンから平賀源内まで、天才九人のとを、その生涯から解き明かすユニークな書。

感想・レビュー・書評

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  •  天才と呼ばれる人たちがどのように学んでいたのか、凡人である私に少しでも真似できることはないかと読んでみました。
     こちらの本で取り上げられ天才と呼ばれる人たちがどのように勉強していたのか、それぞれの章で印象に残ったところを忘れないように簡単にメモしておきます。

    モーツァルト:
    アメリカの哲学者エマソンの「真に独創的な人間のみが他人から借りることを知っている」にという言葉に当てはまる模倣の天才であったようです。模倣を恐れることはやめましょう。

    ダーウィン:
    両手にカブトムシを捕まえた状態で、更にもう一匹口を使い捕まえようとしたエピソードから分かるように子どものような好奇心を持ち続けていました。また凡人はなにも感じないような身近な場面でも、興味の対象を見つける観察力に優れていたようです。

    ナポレオン:
    圧倒的な読書量の加えて、内容の要約や感想を記した克明な読書ノートを作っていたようです。これは是非とも真似したいです。

    チャーチル:
    著者が考えられた、子どもになぜ勉強するのか?と聞かれた際の回答が素晴らしかったので、将来拝借させていただきます。
    「花の名前ひとつ覚えても人生は豊かになる」
    チャーチルは子どもの時には勉強する楽しさを見出せなかったようです。

    平賀源内:
    「なんでも屋」を強みとして、一つの分野に収斂する力ではなく、広い世界へ及ぶ力の価値を信じた結果、極めて広い分野で様々な功績を残すに至ったようです。

     他、ゲーテ、ニュートン、ピカソのエピソードが書かれておりました。
     天才と呼ばれる人たちに共通するのは、自分の好きなこと、得意なことを夢中でやっているということでしょうか。

  • もしかしたらそんなに遠い存在ではないかもしれないと希望が湧いてくる。
    子育てをする親にも読んで欲しい。

  • モーツァルトの「真似」
    ニュートンの「孤独」
    ゲーテの「エゴイズム」
    ナポレオンの「読書」
    ダーウィンの「童心」
    チャーチルの「意地っ張り」と「暗唱力」
    ピカソの「変身願望」と「模写」
    チャップリンの「シリアス」な「批判精神」
    平賀源内の「八面六臂」と「耳学問」

  • カール・マルクスについての著作を調べていた時に
    この本に出会った。
    図書館のウェブサイトで本を検索していると、
    思いもしなかった本と出会う事がある。
    それは検索したワードと関係のない結果が出る時で、
    主目的からするとエラーだと思う。
    しかしそのエラーによって読みたい本が広がることが
    最近分かってきた。
    これは普段通っている店舗書店や、アマゾンとは
    また違った経験だと思う。
    ある学者が38憶年の歴史の中で、人類を進化させてきたのは
    エラーだと言っていたことを思い出した。

    一芸に秀でた人が、まだ無名の時にどんな勉強をしたのかが
    知りたかった。この本で紹介されている天才たちは
    どの人も勉強家であり、良い師匠が近くにいた点が
    共通しているように思う。
    それを世の中では天才と呼ぶのか。
    いや、勉強家の素質があれば、
    師匠は本の中にも見つけることができる。
    特にピカソがデッサンを徹底して学んでいたことが、
    私にとっては興味深かった。

    木原さんの著作には面白そうな本がたくさんあり、
    これからの読書につながる良い体験だった。
    今取り組んでいることが、停滞している人におすすめで
    もう一度基礎に戻る、初心に帰してくれる本だと思う。

  • 知的好奇心は大事ですよと。又偉人と呼ばれる人達の人間臭い所が面白い。

  • 2021年7月 小展示「集中を高めよ!!学びを求める為の本」

  • ・模倣、いつも考える、
    ・気分転換:ニュートン 科学実験、マルクス 高等数学の問題を解く

  • 勉強することと学ぶこと。これらの言葉が無意識に使い分けられている。例えば、テキスト等にて勉強をする場合、ある知識を広めようとしたら、その知識は抽象化されている必要がある。そして、その知識に環境などが付加され具象化されていくうちに学びがある。つまり経験となる。

    “ものごとを学ぶことの意味は、経験からなにごとかを創造するということにある。何かを学んで自分ひとりで納得しているだけでは、学ぶことは完結しない。(中略)いったん学んだことは、いつか生かされ、表現されることを求めているのである” P. 67

    学ぶことを完結させる、そのように意識することはなかったが学びの一環としてそれらを取り入れようとは考えていた。学びを完結させるためには、学びを意味あるものにするためには「創造」「表現」「発見」といった行為にまで昇華させる必要があるわけだ。

  • 二回目。

    ピカソ、最強やわ。

  • 誰もが知っている転載とされていた著名人の幼少期などの過去を紐解き、彼らが必ずしも勉強ができる人たちではなく、独自の才能を持っていたことを分析。例えばモーツァルトは真似が上手く、ただ真似をする対象よりもさらにいいものを作り出す才能に長けていた、など。読みやすくて面白かった。

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著者プロフィール

1941年、東京に生れる。東京大学文学部ドイツ文学科卒業。著書に『ルイス・マンフォード』(鹿島出版会)、『大人のための偉人伝』『天才の勉強術』『人生を考えるヒント』『ゲーテに学ぶ幸福術』『人生に効く漱石の言葉』『死亡率百パーセントを生きる』(以上、新潮社)、『孤独の研究』『人生最後の時間』(PHP研究所)、『ぼくたちのマルクス』(筑摩書房)、『ゲーテ一日一言』(海竜社)など。訳書に、マンフォード『権力のペンタゴン』『解釈と予測』(共訳、河出書房新社)、『聖書の暗号』『ロゼッタストーン解読』(新潮社)など。

「2014年 『大人のための日本の名著50』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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