やさしい仏像の見方 (とんぼの本)

  • 新潮社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106019050

感想・レビュー・書評

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  • 2018/04/03 19:02:23

  • 仏像の手には水かきがあって、奈良の大仏の頭のてっぺんのふくらみは髪の毛じゃなくて…。眉間のぽっちんは毛!?
    写真とイラストが多く、分かりやすい説明で仏像が好きになりました。

  • 如来の着付けなど、仏像の着付けが人間で再現されていて参考になる。

  • (2004.04.04読了)(1986.05.29購入)
    2003年に改訂版が出ている。「とんぼの本」シリーズの一冊。
    多くの写真やイラスト(著者の書いたもの)を使って仏像について解説しています。
    ●四苦八苦とは (「大辞林」より)
    〔仏〕 生老病死の四苦に、愛別離苦・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじようく)の四苦とを併せたもの。人間のあらゆる苦しみ。
    【愛別離苦】〔仏〕親・兄弟・妻子など愛する者と別れる苦しみ。
    【怨憎会苦】〔仏〕うらみにくむ人に会う苦しみ。
    【求不得苦】〔仏〕求めているものが得られない苦しみ。
    【五陰盛苦】〔仏〕五蘊(ごうん)に執着することから生じる苦しみ。
    【五蘊】〔仏〕諸存在を構成する物質的・精神的五つの要素。色(しき)・受・想・行・識の総称。色は物質的存在、受は事物を感受する心の働き、想は事物を思い描く心の働き、行は心の意志的働き、識は識別・判断する心の働き。
    ●仏像のできるまで
    釈尊は、人間の共通した悩み(四苦八苦)からどうしたら逃れられるかを考え、29歳で出家し、35歳で悟りを開き80歳で死ぬまで、45年間大衆に向かってどのように生活すべきかを説法しました。説法の内容を後に弟子たちがまとめたものが経典です。
    釈尊の生まれたのが紀元前6世紀で経典が完成したのが紀元1世紀ということなので完成まで600年ほどかかった。
    最初釈尊は、太陽を図案化した輪宝や仏足跡さらには菩提樹で表現されていたが、それだけでは満足できず仏陀の像が作られ、さらに経典にでてくる仏の像を作ることになった。
    ●仏の世界
    仏は四グループに分けられる。
    1.如来。阿弥陀如来、薬師如来、大日如来。
    2.菩薩。十一面観音菩薩、千手観音菩薩、地蔵菩薩。
    3.明王。不動明王、愛染明王。
    4.天部。四天王、十二神将、仁王。
    ●それぞれの像の決め事
    仏陀、如来、菩薩、明王、天部それぞれについてどのように表現されているか述べてある。服装についても、インド古典舞踏家の協力を得て、図解してある。印相、蓮台、髪型についても同様。
    ●仏教の世界観
    この宇宙を構成している一切合財のものが全部仏の化身です。人間、小鳥、魚、水、土、空気、太陽、月、すべてが化身仏です。
    一切のものは、地・水・火・風の四元素から構成されています。四元素によって構成された宇宙を仏教では「空」といいます。我々が山とか木とか土とか言っている物体を仏教では「色」といいます。「色」が集まって「空」となっているので「色即是空」、「空」は「色」によって構成されているので「空即是色」になるのだそうです。
    ●羅漢
    羅漢とは、釈尊の弟子たちのこと。五百羅漢というのは、500人の阿羅漢のことです。阿羅漢は、教団の教祖のような人たちだったが釈尊の教えに心酔して、仏教を広めた人たちです。

    著者 西村 公朝(ニシムラ コウチョウ)
    1915年(大正4年) 大阪府生れ。
    東京美術学校(現東京芸術大学)彫刻科卒。
    1941年から財団法人美術院国宝修理所で千数百体に及ぶ仏像修理に携わる。
    1951年36歳で得度、1955年京都の愛宕念仏寺の住職となる。
    1983年母校の東京芸術大学教授を退官。
    1983年仏教伝道文化賞
    1986年天台座主山田恵諦猊下から「天台大仏師法印」号を授与される

    ☆関連図書(既読)
    「祈りの造形」西村公朝著、日本放送出版協会、1986.04.01
    (「MARC」データベースより)amazon
    如来の額のコブはいったい何? 明王はなぜこわい顔をしているの? そもそもなぜ仏像が作られるようになったの? 仏像について、ありとあらゆる素朴な疑問に答える一冊。ほとけさまの解説書の決定版。

  • 主な仏像の解説はもちろん、実際に如来や菩薩、仁王像の着付けまで写真で丁寧に図解されているところが素晴らしいです。

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著者プロフィール

大阪生まれ。1940年東京美術学校彫刻科卒業。美術院国宝修理所長、東京芸術大学教授、吹田市博物館長、天台宗愛宕念仏寺住職等を歴任。1941年から三十三間堂の十一面千手観音の千体像をはじめとして、全国各地の国宝、重要文化財1300体の仏像修復にたずさわる。1952年37歳で得度、1955年愛宕寺の住職となる。1983年母校の東京芸術大学教授を退官。社会人を対象にした仏像彫刻を造る講座の指導を始めるなど、仏教を通しての宗教活動を積極的に行う。1983年仏教伝道文化賞、1986年天台座主山田恵諦猊下から「天台大仏師法印」号を授与される。著書:『仏の世界観』『やさしい仏像の見方』、『ほとけの顔』、『仏像の再発見』、『祈りの造形』など他多数。

「2019年 『ほとけの姿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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