サンティアゴ巡礼の道 (とんぼの本)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 64
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106020926

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと思っていたのと違いました。。。
    実際に歩いた体験記を読んでみたい。
    が、これはこれで良いのかな。
    建築が沢山掲載されていて、それは好きです。
    何年か前家族でドキュメント番組を見てから、ずっと歩いてみたいと思っています。

  •  じっくり取材調査がなされ、豊富な写真資料とともに丁寧で読みごたえのある解説も読める! 新潮社の<とんぼの本>シリーズに絶対的な信頼を寄せる私です。

     サンティアゴ巡礼路のことは……? と調べてみると、やはりありました✧
     それにしても、対峙するのにエネルギーがいりますね。時間と体力をしっかり作って臨む必要のある、途轍もなく濃密な本です★

     サンティアゴ巡礼路について、忘備録として書き残しておくと、キリスト教三大聖地の一つとされるサンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペインの西北に位置する都市)へと至る道、全800kmのことを指します☆ この聖地へ向かって丘を超え山を超え、礼拝堂をリフォーム(と言っていいのか?)した宿で体を休めながら、あくまでも徒歩でスペインを横断する体力戦が、<巡礼の旅>なのです。

     著者には、俳優で物書きの檀ふみさんと、その道の学識者の方々が名を連ねています。そして、全員がテーマに対する知的好奇心と知識の深さを隠さず、遠慮なく大全開に。
     まずは写真だけ目を通してから……と思っても、力強いテキストが目に入り、気づくと引きずりこまれてしまう……! 旅人の疲労困憊に比べたら3分の1にも届かないのでしょうが、すっかりぐったりさせる面白さ(?)が憎たらしいのです★

     特に魅せられたのが、檀ふみさん入魂のエッセイ☆ いつもの文才に加えて、彼女は専門家と言っていいディープさで、このテーマに通じたところを見せます。
     伝統的に、日本の女子が高等な教育を受けると、ミッション系の環境が多い傾向にあるもの。和装が似合う歴史モノに登場するイメージのある檀さんですが、高い水準で欧米の文化教養を吸収した文化人であることが、本企画のひそみにマッチ。上っ面ではなく魂のレベルで次元の高い反応を起こしながら、体験を文字に刻んだのです☆

     もっと評価されるべき書籍なのは明らかだ!

  • タイトルは『サンティアゴ巡礼の道』なのだが、編集は巡礼というよりは多分に物見遊山的な内容になっている。もっとも、そのかわりに綺麗で雰囲気のある写真も多く、旅心は誘われる。

  • 巡礼コメディ旅日記を読んだので、これを借りてみた。写真で見る巡礼の道もいいかと思って。本のページ数が少なく旅はあっという間に終わってしまった。コメディ日記の方がよかったな。

  • サンティアゴ巡礼路の写真とコラム。いつかは歩きたい。

  • (2006.12.26読了)(2006.12.24購入)
    「星の巡礼」パウロ・コエーリョ著を読めば、「サンティアゴ巡礼の道」のことが分かると思って読んだのですが、原題は、「魔法使いの日記」と言うもので、期待はずれでした。悔しいので、探して見つけた本がこの本です。写真とイラストで、どのようなところなのかよくわかります。最後のほうに、檀ふみさんが、パウロ・コエーリョさんに案内してもらった旅行記が収められています。「星の巡礼」で裏切られたので、複雑な気持ちです。

    ●「星の巡礼」(84頁)
    「星の巡礼」、なんてきれいなタイトルだろう。だが、天使の心をもってしても、それは読みやすい本ではなかった。原題はなんと「魔法使いの日記」。巡礼路で体験した神秘的な出来事が、綿々と綴られているのだ。
    ●「聖ヤコブ」(85頁)
    聖ヤコブはキリストの12使徒の一人。福音書を記したヨハネの兄である。生前、スペインで伝道に力を尽くしたと言われ、エルサレムで殉教した後、その亡骸は弟子達の手によって、そっとスペインに運ばれたと伝えられていたが、異教徒による支配が長く続くうちに、何処に葬られたのかは、誰にもわからなくなってしまっていた。
    9世紀の初め、隠修者の前に天使が現われ、墓のありかを告げる。輝く星に導かれるまま訪ねてみれば、まさに星の降る野に、聖ヤコブは眠っていた。だからこの地は、コンポステラ、「星の野」と呼ばれるのだとか。
    ●スペインの自然(91頁)
    「自然と一緒になれる」とおっしゃるが、スペインの自然は厳しい。小川のせせらぎを耳に、道端の花を愛でながら、木漏れ日を浴びつつ歩く・・・なんて風流は、あまり期待できない。たいていは、木陰を探すのも難しい荒野である。道連れは、強烈な陽射しと自分自身の影。赤紫のヒースの花がわずかに心を慰めてくれるばかりだ。
    ●ムーア人殺し(93頁)
    聖ヤコブは、サンティアゴ・マタモロス(ムーア人殺しの聖ヤコブ)という、物騒な異名を持つ。844年、クラB歩で、イスラム教徒との死闘を繰り広げていた時、白馬に乗ったサンティアゴが忽然と現われ、獅子奮迅の大活躍をして、キリスト教軍を勝利に導いたと言う伝説があるからである。

    ●檀ふみの本(既読)
    「ありがとうございません」檀ふみ著、日本経済新聞社、1998.06.22
    「ああ言えばこう食う」檀ふみ・阿川佐和子著、集英社、1998.09.10
    「まだふみもみず」檀ふみ著、幻冬舎、2000.06.10
    「太ったんでないの!?」檀ふみ・阿川佐和子著、世界文化社、2003.09.10

    著者 檀 ふみ
    1954年6月5日 東京都練馬区生れ
    作家檀一雄の長女
    東京教育大学附属高等学校
    高校在学中に女優デビュー
    慶應義塾大学経済学部卒
    『ああ言えばこう食う』で1999年、講談社エッセイ賞を受賞
    (2007年1月11日・記)

    (「BOOK」データベースより)amazon
    スペイン横断800キロ!檀ふみの書下ろしエッセイ50枚!パウロ・コエーリョ(『星の巡礼』著者)と“奇跡”を見た!?ロマネスクの荘厳な教会、美しき自然、豊富な海の幸とワイン…。生きている中世、いざ聖地へ。

  • 行きたい、歩きたい、サンティアゴ・デ・コンポステラへ。

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著者プロフィール

女優。「日本の面影」「藏」「花燃ゆ」「山桜」など国内のドラマ、映画に数多く出演する一方で、NHKと英BBC、米KCETとの共同制作ドラマや、オーストラリアでの舞台にも参加。司会を務めた「N響アワー」「新日曜美術館」では、クラシック音楽や美術の楽しさを、「日めくり万葉集」では古典の素晴らしさを伝えてきた。また、エッセイも好評で、『ああ言えばこう食う』(集英社、阿川佐和子氏との共著)はベストセラーとなり、第15回講談社エッセイ賞を受賞している。他に『父の縁側、私の書斎』(新潮社)『檀流きもの巡礼』(世界文化社)など、著書多数。

「2018年 『天皇交代 平成皇室8つの秘話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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