異能の画家伊藤若冲 (とんぼの本)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106021664

作品紹介・あらすじ

商才はなくとも画才はあった!青物商から絵の道へ転じて大ブレイク、18世紀の京都を舞台に奇奇妙妙の絵筆をふるった画家の人生と作品を徹底紹介。

感想・レビュー・書評

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  • レポートの資料としてついばみながら読みましたが、若冲すごい!!全ての絵がド直球でした!作品の解説なんかも書かれていて、へーと思いながら読んでました。展覧会こないかな…

  • 伊藤若冲の生涯、交遊関係、技法などを作品と共に紹介してくれています。動植綵絵のことを、コスト無視の旦那芸と絶賛しているのが面白かったです。展覧会来てほしいな。

  • 若冲を初めて知ったのは、澁澤龍彦の『空想美術館』でだった。その頃は今ほど注目されていなかったと思うが、昨今の若冲人気はまさにブームといっていいほどである。確かにそれも無理もないことであり、若冲は知れば知るほど驚きの増す画家だ。彼の絵を代表するといってもよい鶏の画をはじめとして、その細密な写実を超えた写実は、ただただ黙するばかり。また、その世界は実に広く、南画を想わせる水墨画もあれば、鮮やかな版画もある。また、例えば「付喪神図」(福岡市博物館)のように、あたかもピカソを先取りしたかのようなものまであるのだ。

  • 伊藤若冲のことを知れて良かった。絵もしっかり載っていて迫力があった。若冲は現代で言うオタクという言葉が1番印象的。狩野派から基礎を学んだ後狩野派という受け継ぎに全く凝らずに自分の価値観をそのまま絵にする若冲は面白い人間だと思った。

  • 絵や名前は知っていても生涯についての知識はあまりなかったので
    非常に興味深く読んだ。
    緻密な鶏の絵も有名だが、とにかく観察することを重要としていたところが凄いなと思う。
    正直、誰もが観察して理解したからと言って見たまま描けるとは思えないが。
    本来はそうしたところを省く画家が多いのに、枯葉なども兎に角見たまま、そのまま描いてあると知って彼の絵を見ると
    これまでとはまた感想も変わってくる。
    40歳で弟に家督を譲って隠居してからここまでの才能を発揮した
    というのが凄い。

    初めから絵の道に進めた訳ではなかったけれど、
    お金には困っていなかったからこそ良い画材を使い
    時間をかけて絵を描くことができたというのが
    才能に加えて運であるとか、色々なことが
    天才が世に出る為には必要だなと思った。

    写真も多く解説もわかりやすい。

  • 犬の絵画の本を探していると、姿かたちもさまざまな愛らしい子犬がたくさん描かれている表紙に目が止まりました。画家の名前は伊藤若冲。ここ20年くらいのうちに評価が見直され、注目が集まっている江戸時代の画家です。
    絵画の名前は「米斗翁八十六歳画(百犬図)寛政11年(1799)。若冲は寛政12年(1800)85歳で亡くなっており、死の翌年に描かれたとなっていますが、贋作とも見えず研究者を悩ませてきた曰く付きの作品だそうです(p88)。
    小さい本ですが、動植綵絵の全作品掲載や水墨画のテクニックなど、若冲の魅力を余すところなく伝えた良書です。

  • ビジュアルが多く、内容もQ&A形式で分かりやすかった。

  • たいへん面白かった。
    お金持ちの若隠居の道楽なので、ありがたい仏画なのに病葉がそのまま描いてある、とかいう無頓着振りに笑いが漏れます。いいなぁ若沖。

  • 値段以上にとても価値ある一冊だと思いました!
    独特の個性を持つ日本画家、伊藤若冲がどんな人物だったのか。若冲と言えば派手な画風を思い浮かべるのだけれど、実はとても幅広い作風を持っていることなど、彼の人生と共に、豊富な写真と共に記載されているのでとてもわかりやすかったです。
    これほど豊富な写真を載せながら1400円と言うのは、とても信じられないです!

  • 本があまり大きくないので必然的に絵はやや小さめになるが部分の拡大図も載せられている。
    若冲が好きな割に本をみたのは初めて。

    若冲の絵は退色が少ないがお金に余裕があり、最高の画材を使用したからだそうだ。
    人生については何も知らなかったので勉強になった。

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著者プロフィール

狩野 博幸(かの・ひろゆき):1947年福岡県生まれ。日本近世美術史家、前京都国立博物館名誉館員。九州大学文学部哲学科美学・美術史専攻卒業。同大学院博士課程中退。京都国立博物館を経て、同志社大学教授。専門は桃山絵画、江戸絵画。特に狩野派・長谷川派・琳派・18世紀京都画派が研究領域。京博時代は、数々の名企画展を手がけた。主な著書に、『目をみはる 伊藤若冲の『動植綵絵』』『狩野永徳の青春時代 洛外名所遊楽図屏風』(小学館アートセレクション)、『反骨の画家 河鍋暁斎』(新潮社 とんぼの本)などのほか、美術全集、美術展図録の解説など多数。

「2022年 『江戸絵画 八つの謎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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