石井桃子のことば (とんぼの本)

  • 新潮社
4.28
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本棚登録 : 199
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106022517

作品紹介・あらすじ

うさこちゃんも、プーも、ピーターラビットもみんなこの人が教えてくれた。〈おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは子ども時代の「あなた」です〉。編集者・翻訳家・作家として、戦後の児童文学をいちから築き、自立した女性のさきがけでもあった石井桃子の人生と仕事、そして子供だけでなく大人たちをも勇気づけてくれる、滋味あふれる「ことば」を紹介。撮り下ろし写真多数。

感想・レビュー・書評

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  • 映画「山のトムさん」を観たあとで、この本を読んでみた。
    師、などと呼ぶのもおこがましくて恥ずかしい限り。
    なので、永遠の憧れ、とでもいうことにしよう。
    一冊丸ごと石井桃子さん。
    その生涯と作品と文庫と折々の言葉が、豊富な写真とともに紹介されている。
    素話でも絵本でも、この方の文章はなんとすんなりと心に入ってくることか。
    読み手が「そう言って欲しかったのです」と思わず膝を打つような穏やかな言葉たちで、抵抗を感じる部分に出会ったことがない。その一点だけでも稀有な存在だと思われる。

    石井桃子さんのことばとの出会いは、銀座・教文館のナルニア国の前で始まった。
    そこに掲げられた言葉が、今の私を支えてくれている。
    「   本は一生の友だち。
     本は友だち。一生の友だち。子ども時代に友だちになる本。
     そして大人になって友だちになる本。
     本の友だちは一生その人と共にある。
     こうして生涯話し合える本と出合えた人は、しあわせである。」

    出会いから5年後の2008年4月、101歳で亡くなられた石井桃子さん。
    お会いしたこともないのに、何だかとてつもなく大きなものを失った気がして、しばし茫然とした。その足跡を精一杯追うことで今の日々がある。

  • 日本児童文学の第一人者、石井桃子。彼女の翻訳と意識せずとも幼い頃から彼女の関わった絵本に触れ、大人になってからは敢えて石井さん翻訳の作品を好んで読んだ。「山のトムさん」も「幻の赤い実」も印象に残る作品だ。いつかちゃんと石井さんの足跡を辿りたいと思っていた矢先に出会った本書。生い立ちから児童文学との出会い、農業生活、留学、こども文庫設立、晩年に入ってからも旺盛な執筆活動…と、なかなかにドラマチックな人生は、豊富な写真、近しい人へのインタビューによりくっきり、鮮やかに伝えられている。改めて…パイオニアだなぁ、と。紆余曲折の歩みは苦労も絶えなかったに違いない。今になって知る事実がたくさんあった。「ピーターラビット」の翻訳に悩まされたということも。オリジナルが素晴らしい作品だからこそ、その魅力を確かに伝えるため、翻訳者として対峙する苦労は並大抵のものではなかったに違いない。
    また、本書には珠玉の名言、多数。たくさん引用したいところだけど、中でも印象的だったのは、「かつてあったいいことは、どこかに生き続ける」かな。何事も順風満帆とはいかなくても、そう信じて進むことが大切なのだと。きっと石井さんの人生もそういうことの連続だったのだということが端々に窺える。彼女の軌跡をドラマ化して欲しいくらいである。
    全著作リストは大変ありがたかった。未だに読めていない名作がまだまだある。真摯な姿勢で世に送り続けた作品たちを、いくつになっても読み続けたいと思うのだ。

  • 偉大な方だったのだと改めて思います。
    幼少時代を培ってくださった方だなぁ。

  • 子どもをめぐる耳よりな話 その3 考える人
    石井桃子の百年 子どもの幸福の翻訳者 尾崎真理子
    http://www.shinchosha.co.jp/kangaeruhito/plain/plain29.html

    新潮社のPR
    「戦後の児童文学の立役者であり、自立した女性のさきがけでもあった石井桃子の100年の人生と仕事をビジュアルに案内。」

  • 改めて色々読み返しました。桃子さん、ありがとう。「あな糸がたりぬ!」

  • 2020.3
    じっくり石井桃子さんを知ることができる。作品、お人柄、交友関係、人生、考え方。どれだけ子どもの本のために尽くしてきたか。石井さんがいなかったら今の日本の子どもの本はもっと違っていたかもしれない。それくらい大きなパワーを与えてくれたんじゃないかな。この時代をどう生きるかも考えさせられる。山のトムさんの映画を見てさらにそう思う。

  • 絵本
    本の本

  • 石井桃子さんに会いにゆく。

    瑞々しい言葉をむしゃりといただく。
    子どもの本の幸せな姿。

  • 女ひとりで児童文学に生涯向き合った方がおられる、そのことが希望だ。

  • 時代。古き良き、というべきか。

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著者プロフィール

中川李枝子

「2020年 『ぐりとぐらカレンダー2021』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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