かくれキリシタン: 長崎・五島・平戸・天草をめぐる旅 (とんぼの本)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 68
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106022814

作品紹介・あらすじ

この比類なき、奇跡のような信仰のかたち。受難の歴史をのりこえて400年、密かに脈々と信仰を伝えてきた「かくれキリシタン」。美しくも厳しき自然の中で、暮らしに根づいた独自の祈りのかたちを守り育んできた人々を訪ね、貴重な証言とともに、その聖地や史跡を丹念にたどる。各地に残る小さな聖堂も数多紹介。今年登録予定の世界文化遺産をめぐるガイドとしても必携の書。

感想・レビュー・書評

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  • 読む前にきちんと理解しておかなければいけないこと。
    私が今まで「かくれキリシタン」と思っていたのは、
    ここでは「潜伏キリシタン」とよばれています。

    今月世界文化遺産に指定されたのは「潜伏キリシタン」。
    いっぽう、この本の主役は「潜伏キリシタン」ではなくて「かくれキリシタン」です。

    日本にキリスト教が伝わり、約百年で禁教となりました。
    江戸期の禁教時代に信仰を守っていた人々を「潜伏キリシタン」
    禁教が解けた明治以降も信仰を継続していた人々を「かくれキリシタン」として区別しています。

    潜伏キリシタンの中で、禁教が解けてからカトリックになった人について、ここでは「改宗」とか「復帰」とか言っています。
    禁教が解けてからも継続していた「かくれキリシタン」
    「彼らがカトリックになることなく、かくれキリシタンを続けたのはなぜか」
    「カトリックとかくれキリシタンは何がちがうのか」

    そういうことが書かれている本です。
    とはいえ、日本でのキリスト教の歴史や潜伏キリシタンについてもよくわかるようになっています。

    また豊富な写真を見ると、広い平野ではこういうことはおこらないのだろうな、としみじみ思います。

  • それほど読みやすい文章ではなかった。
    写真は綺麗でした。

  • この関連遺跡は2018年に“禁教時代の長崎と天草地方において、既存の社会・宗教とも共生しつつ信仰を密かに継続した「潜伏キリシタン」の伝統を物語る稀有な物証”として世界遺産に登録されました。
    本書は、長崎・外海、五島列島、平戸、熊本・天草など、地域の暮らしに根付いた独自の祈りの伝統を守り、受け継いできた人々を訪ね歩き、聖地や史跡となった場所を紹介します。また、キリスト教がどのように広まり、弾圧へと向かっていったのか、などこの地方を知るうえで重要な歴史も知ることができる一冊です。

  • 五島列島に行くようになったことをきっかけに教会も巡るようになった。初めは建物としての興味だったけど、行く度に「なぜここにこれがあるのか?」という歴史が知りたくなる。いろんな本を読んだり話を聞いたりもしたけど、この本は今までとまた違う角度から知ることができて、今まで行ったところも改めて巡りたくなった。
    恥ずかしながら、かくれキリシタンに対する認識が全然浅かったんだなと実感した。少し文章としてはわかりにくいところもあるけど…写真や地図、その場所の人の話は貴重。かくれキリシタンについてはもちろんだけど、長崎の教会やカトリックの歴史に興味がある人には是非手に取って欲しい本。

  • ふむ

  • かくれキリシタンをテーマにとった写真と、
    人々へのインタビューが丁寧に纏められている。
    学術的な内容になっているわけではないので
    隠れキリシタンに関して知ることを目的としては
    いけない。この人は、ただそこにいる人々や
    いまはいた人々、いまも残る、もうすでにない、
    そういった風景を切り取っただけだ

    美しいと思う

  • 【新着図書ピックアップ!】厳しい弾圧に堪え、密かに信仰を守り続けた潜伏キリシタン。
    外海、五島列島、平戸、天草、受け継がれてきた祈りの場である教会が紹介されています。
    先頃登録された世界文化遺産を巡ってみてはいかがでしょう。

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著者プロフィール

写真家。日本の宗教、郷土料理や職人の取材など日本の伝統文化にかかわる出版物の撮影や取材、執筆・講演などを行う。著書『未来へ伝えたい日本の伝統料理』(監修・小泉武夫 全6巻 小峰書店/第12 回学校図書館出版賞を受賞)など。

「2014年 『おーい、フクチン! おまえさん、しあわせかい?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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