残響 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 66
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106026539

感想・レビュー・書評

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  • 世の中には誰にも頼らずに自分の力だけでやっていかれる人間なんてそうそういやしない。上司の命令に何も考えずに聞いてその通りに行動している方が楽だといつも思っている。たとえそれが理不尽で朗かに間違っているように思えるような目例でも、それに従っているだけであれば自分の責任ではない、そう考えてしまうんです。

  • 犯罪現場で「過去の声を聞く」能力を持つ女性の連作ミステリー。
    謎解きよりも主人公が自立していく様が中心のよう。
    ラストは感動。
    この作家さん、短編のほうがすっきりまとまっていいと思う。
    (図書館)

  • これはいい。良すぎ。「過去の声を聞く」ってのが面白い。サイコメトリックともまた違うんだよね。主人公の心情の変化も絡んできて、面白いし哀しいし切ない。
    物語としては「気泡」が好きだけど。やっぱり一番いいのは表題作であり最終話でもある「残響」。このラストは絶対泣く。

  • 4月下旬読了

  • 不思議な力を持った女性。過去を乗り越えるまでのお話。面白かったです。柴田さんは刑事ものだけでなく、こうした超常現象を書くのも上手い。

  • 過去の音が聞こえる女の話。
    この人は、短編小説を書くのがうまいな、と感じた。
    小説家に対してかなりえらそうだな(苦笑
    素直に面白いと感じた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    頭の中に反響する声…それは、過去から運ばれてきた聞こえるはずのない「声」。
    ドメスティック・バイオレンスから逃れ新しい人生を歩きだした杏子の抱える闇が残留思念と共鳴したとき、
    時間の底に眠っていた冷たい真実が浮かび上がる!特殊な能力を持つが故の苦悩を静謐なタッチで描いた連作ミステリー。

  • 聞こえるはずのない残響が・・・
    様々な悪意を描くミステリー

  • <font color="#666666"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106026538/yorimichikan-22" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4106026538.09._SCMZZZZZZZ_.jpg" class="booklog-imgsrc" style="border:0px; width:100px"></a>
    <br clear="left">
    <blockquote><p><strong>頭の中に反響する声・・・・・
    それは、過去から運ばれてきた聞こえるはずのない「声」。
    ドメスティック・バイオレンスから逃れ新しい人生を歩きだした杏子の抱える闇が残留思念と共鳴したとき、時間の底に眠っていた冷たい真実が浮かび上がる!
    特殊な能力を持つが故の苦悩を静謐なタッチで描いた連作ミステリー。</strong>  ――見返しより</p></blockquote>
    鳥居杏子は暴力団の組員の夫・石神の暴力によって心身ともに壊れる寸前だったが、組長とのある取引によって正式に離婚し、身の安全を保障された。しかし、暴力による心の傷は消えるわけもなく、恐怖から逃げる無意識が 杏子に過去の声を聞かせることになったのだった。
    彼女のその力は、あるきっかけから警察の捜査にも役立つことになるのだが...。

    この不思議な力を使うことは、杏子にとって石神に直結するものであり、精神的にとても辛いものだったのだが、それによって立ち直ることにもなるのである。それによって事件を解決したりもするのだが、それ自体がメインではなく 物語の芯はドメスティック・バイオレンスによって壊れかけた杏子の心の再生なのだろう。
    真紅の薔薇の花束の贈り主が明かされていなかったような気がするのだが 読み落としたのだろうか。贈り主は石神かもしれないと思う。</font>

  • 主人公が超能力をもっているという設定なので、謎解自体はあっさりしている。
    が、その能力を持つことによる苦しみ、そしてそれを乗り越えていく姿をメインに描かれているので、主人公杏子と咲枝の関係の変化に注目
    (2002.5.10)

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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