リヴィエラを撃て (新潮ミステリー倶楽部)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 227
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (547ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106027284

作品紹介・あらすじ

国際政治の楽屋裏を発狂させた男。夥しい諜報戦士たちの血を吸込んだこのコードネームは、一人の天才ピアニストに死を賭した東京公演を決意させる。顔のない東洋人スパイをめぐって、東京・ロンドン・ベルファストに繰り広げる、流血の頭脳ゲーム。

感想・レビュー・書評

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  • 圧倒的なボリュームの前に挫けそうになったけど読み終えたぞー!という達成感。魅力的な登場人物達に涙した。いつかきっといや、必ず再読するぞ。

  • 内容は大変面白いのだが、リヴィエラ本人のイメージが軟弱でずっと追っていた人がこれなの?とちょっと肩透かし。中国との外交のことも関係することもわかるが、それほど次々に人を殺し、消していかなければならない動機が理解できなかった。

  • 再読。
    高村さんで最も好きだ。
    いや、全ての本の中で5本の指に入るくらい好き。

    非常に非常に読後が侘しいのも、この本の主要人物全てを愛しく思うがゆえ。
    特にキム、伝書鳩。
    誰もが壮絶な死を遂げたが、この二人のことは胸にこびりついた。

    誰もが愛する人の前で死ねなかった。
    この寂寥感、たまらない。

  • 徹頭徹尾不条理な世界。重厚なサスペンス、かつ複雑な嗜好で耽美にも読める多重構造。ル・カレを読み直したくなる。英国貴族 * ピアニスト(私見)

  • もうもうもう!読み進むのに苦労しました。

    本文のほとんどはイギリスが舞台。
    MI5,MI6,CIA,IRA。中国政府や日本の警察、外務省などもからんで、血で血をあらう謀略合戦。
    表の顔と裏の顔。
    誰が味方で誰が敵か。

    読んでいるうちに頭が混乱してくる。読むのを止めるとどんどん忘れていく。
    熱心に文字を追っていると、段落と段落の間の、書かれなかった部分に込められた何かを読み落としてしまう。

    500ページ以上もあるこの本を、毎日30ページくらいしか読めなくて。

    でも、とことん緻密に描写されたあれこれを読んでも、登場人物たちの顔がどれ一つ頭の中に浮かんでこないの。
    髪の色、目の色、体格など書いているけれど、表情が、まなざしが、ピンとこないの。

    では面白くなかったのかというと、そういうわけではなくて、とにかく必死で読んでいたもので、いろいろ考える余裕がこちらにない、ということなのね。

    必死だったのは作中人物たちも同様で、何ともあっけなく命が喪われていく。
    幸せになってほしい人たちも、そうでない人たちも、等しくあっけなく。

    物語の中に3組の父子の運命(?)、因縁(?)が描かれていて、これがまた3組とも切ない。
    どの父子も、親の因果が子に報いている気がして、ひとりも親を越えられていないような気がして。
    4組目の父子はどのような運命を生きていくのだろうか。

    あと、どういうわけかわからないけど、主要人物の名前がわかりにくい。
    ジャック・モーガン。(テロリスト)
    ジョージ・モナガン。(警察)
    何でこんなに字面の似た名前を付ける?
    なにかの伏線かと思って、ずっと気になっていたのに、ただの偶然だったらしい。orz
    ついでに、最後まで名前の出てこないM・G。
    これもひっかけじゃなかったのね。orz
    それでなくても複雑に入り組んだ物語なのに、どーでもいいことに振りまわされてしまった。

    ジャック、ケリー、シンクレア、キム。
    魅力的な男たちが、義務と個人の意思の間で、命を楯に闘う話。
    面白かった。
    でも、疲れた。

  • イメージ参照(http://kentuku902.seesaa.net/article/387159273.html)
    日本推理作家協会賞(1993/46回)・冒険小説大賞(1993/11回)・山本周五郎賞候補・日本推理サスペンス大賞候補(1989/2回)

  • 終了日:2011・5・27、やっぱりリヴィエラは面白いな!
    最後の怒濤の展開は息をも着かせぬ勢い。
    シンクレアの最後の舞台は…言葉にできない…
    あああああああああ男4人の逃避行とホテルでの「番いの鳥」にはもう頭の中が真っ白になった。二人は揺りかごの時間に戻ったんだ…(泣)
    そしてレディ・アンの「自分の選んだ人に最後を…」は堪えた。
    あれ、エマちゃんってこんな最後まで出てこなかったんだっけ。
    キムの最期が電話ボックスだったのを忘れてた。頭に血が上るような、それでいて一気に血の気が失せるような、苦しいシーンだった。それからしてのMGの事務所が吹っ飛ぶシーンがイメージ的に強烈すぎて、なぜか記憶がそっちとすり替わってた。
    そして最初に文庫本で読んだ時には頭が混乱した結末というか事の真相だが、ようやくわかった気がする。それでもまだ把握はしてないんだけど。
    疾走のあと恍惚から速度を落として心と頭が地上に戻るような自然な着陸だったのに、一気に反転されてわかってはいたけどやっぱり頭を抱えるしかなかった。
    嗚呼、手島…(泣)

    最後はもう、頭の中が緑となぜか硝煙の色になった。

    感慨が度を超して茶化してしか感想を書けない感じ…
    手元に文庫版がないからちゃんと比較はできないけど、単行本の方がやっぱりノーマンとエードリイの関係が硬かった。もちろん、最後の二人はそれこそ境目を無くした双子に戻ったわけだが、なんというか…いや、実際文庫版読み直したらそうでもないのかもしれないけど。
    シンクレアとジャックの関係は確実に純真だったけど。文庫版の方がなんか、アレっぽい感じだったような記憶が…

    結論:読んで損は無い。

  •  長かった、難しかった、そして面白かった。登場人物の大半は外国人で、北アイルランド紛争とかCIAとか、かなりグローバルな内容。全体的に男っぽい雰囲気、髙村薫の小説はどれも女性が書いたとは思えないものばかりだ。昔の小説だけど、全然読める。007シリーズとかもそうだけど、こういうスパイ小説的な物語は、意外と年月が経っても面白いみたい。
     政治とか国際情勢について最低限の知識がないと、読んでいて辛いかも知れない。専門知識じゃなくていい、あくまでも最低限の知識。

  • リヴィエラの正体を暴こうとする人々、大国の思惑。長い話だったけれど、飽きることなく読めました。

  • イギリスを主な舞台に、日本・中国・アメリカ・イギリスの国家機密事項を握る、白髪の東洋人<リヴィエラ>を巡る各国諜報部員の攻防戦、というか。一言であらすじを書くには長くて複雑なお話でした。

    国際政治とかテロリズムとか、CIA・MI5・MI6なんて難しいことはとんとわかりません。何が悪くて何が正しいかなんてこともわかりません。

    どの人にも何か譲れないことがあって、
    それが国家という不特定多数の利権やら欲望やらそういうのが渦巻く象徴的なものからすれば、それを脅かす者の譲れないことなんてすごく他愛のないことかもしれなくて、でもその象徴的なものを動かしているのも同じちっぽけな人間で、だからこそこういう腐敗はなくならないんだろうなあということが、なんとなくわかった程度です。

    <リヴィエラ>を狙って出てくるひとたちが魅力的すぎて
    彼らの無念を思うと、ほんとにかなしくてたまりません。

    彼らの信念とか想いとかがっつり読んだあとに出てくる田中氏の態度は、国際社会での日本人の姿を端的に表していたと自分は感じたのですがどうなんでしょうね…。

    やっぱり硬質な文章で緻密に描かれるいろんな描写を読むのには苦労しましたが、一筋の希望は持てそうな終わり方ではあったにしても、悲しさだけでなく空虚感で泣きたくなる本は久しぶりでした。

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